第637条【目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限】
① 前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
② 前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。
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【解釈・判例】
1.仕事の目的物に契約不適合があることを注文者が知った場合、その時から1年以内に契約不適合の事実を請負人に通知しなければ、注文者は、契約不適合を理由とする履行の追完請求権、報酬減額請求権、損害賠償請求権、契約の解除権を失う(1項)。
2.仕事の目的物の契約不適合について、請負人が悪意又は重過失であるときは、注文者は契約不適合を理由とする上記の権利を失うことはない(2項)。