第405条【利息の元本への組入れ】
利息の支払が1年分以上延滞した場合において、債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないときは、債権者は、これを元本に組み入れることができる。
目次
【超訳】
一方的に重利(複利)を課すことができるのは、①利息を1年以上延滞したこと、②債権者が催告をしても債務者がその利息を支払わない場合に限られる。
【暗記】
重利(複利)とは、弁済期に達した利息を元本に組み入れて、これを元本の一部として利息を付すことである。
【解釈・判例】
金銭債務の不履行があった場合でも、民法405条の要件を満たさない限り、利息についての遅延利息は生じない。本条は、金銭債務不履行の場合に、債権者は遅滞のときから当然に遅延利息を請求しうるとする民法419条の適用を排除している(大判大6.3.5)。