第283条【地役権の時効取得】
地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。
目次
【超訳】
地役権を時効取得するためには、承役地上に通路が開設されること、及びその開設は要役地の所有者によってなされていることを要する(最判昭30.12.26)。
【問題】
甲土地を所有しているAが、B所有の乙土地上に通行地役権の設定を受けていなかったものの、20年以上の期間にわたり、乙土地を事実上通行していた。この場合において、乙土地の通行を目的とする地役権が継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものであれば、Aの取得時効の対象になるところ、この「継続的に行使」の要件を満たすためには、乙土地の上に通路が開設され、その通路をAが使用していることが必要であるが、通路の開設をA以外の第三者がした場合でも「継続的に行使」の要件を満たすことができる
【平27-11-ウ改:×】