『親切・丁寧な質問回答に感謝』 田辺 智得さん

目次

司法書士を目指した理由

将来を見据えて資格の取得を目指しました。今後の経済情勢による雇用に対する不安や、老後に年金だけを暮らしの拠としていくことにも不安を感じたからです。また、自分で事務所を持ち、独立開業することが私の夢でもありました。
私は理系出身でしたので、当初は弁理士の資格取得を検討していたのですが、自分が住んでいるような地方で、特許や実用新案などの出願依頼は果たしてどれくらいあるのだろうか? 弁理士試験に合格しても、明細書をすぐに書けるような技術は身に付かないし・・・ などと疑問を抱き始め、理系だから弁理士という安直な発想はやめ、結局のところ、地方においても需要があり、受験勉強が実務と直結している司法書士を選択したというわけです。何よりも、民法や会社法をはじめとする、いわゆる”六法”といったものを勉強してみたいと思いました。

クレアールに入校

『司法書士』と書かれたパンフレットを書店で手に取り、入校するための説明を聞くいったというよりも、興味本位で問合せをしました。
スタッフの方から、司法書士試験についての説明を受け、独学では難しく、合格するには数年の学習を要するということだったので、独学ではなく予備校で勉強しようかと思い始めたのもこの頃からです。
クレアールの教材は、試験に合格するために必要最小限の情報が集約されているというものであり、「これだけ覚えれば合格できますから」というスタッフの方の言葉が印象的でした。また、他の予備校とも比較検討したのですが、クレアールに入校した決め手は、受講料が安かったからです。

認識の甘かった一年目

法律知識皆無にも関わらず、一年もあれば十分合格できると、楽観的に構え、勉強は7月から始めました。司法書士試験の合格率が3%に満たないということも、選抜試験であるということも、当時の私は全く知らなかったのです。
毎週送られてくる講義を4時間から5時間くらいかけて丁寧に聴きすぎてしまい、過去問については、理解することを重視しすぎてしまい、正確に暗記するということを怠ってしまいました。そんなことを繰り返しているうちに、年が明け、4月になると『実力完成総合答練』が始まりました。
毎週返却される『実力完成総合答練』の成績表を見ては、「なぜこんなに得点できる人がいるのだろう・・・」といつも感じていました。そして、そこで初めて知るわけです。司法書士試験は高得点を取らなければ合格できない試験であることを。
私が答練で思うように得点できなかった理由は、過去問を正確に暗記するということを怠っていたからです。答練の成績については上位3分の1にも入ることができなかったと思います。初めて迎える本試験までに過去問19年分を徹底的に暗記することに努めましたが、本試験の結果は択一で足切りにあってしまいました。

一年目の失敗を二年目の成功につなげる

二年目の勉強を始めるにあたり、まず本試験で「どこを間違え、 なぜ間違えたか」を、客観的に分析することから始めました。間違えた問題を見直すと、過去問と『択一六法』の知識だけで、足切り点は突破できることに気づいたのです。
また、試験をよく知ることが大切だと言われていますが、それは、「単に試験で何が問われているか、何点取れば合格できるか」などといった、本等で得られる表面的な情報だけではないと私は思います。司法書士試験は選抜試験であるため、自身が全国規模の答案練習会や模擬試験などを受験して、どのくらいの順位にいるのかなども、早い段階でよく知っておかなければなりません。それを知ることによって初めて本試験合格を意識した今後の対策にもつながるからです。一年目の私は、4月という直前期になって初めて総合答練を受験したため、他の受験生の実力を全く把握していなかったことが、不合格となった原因の一つでした。

二年目の学習方法

①年内の学習

一年目の本試験結果を分析した後、中・上級コースに申し込みました。まず8月から『過去問解法講座』を受講しました。過去問はもう十分に解けると自負していたのですが、講義を通して、私は「過去問とその解説の文言だけを暗記していたにすぎなかった」ということを思い知らされました。実際、それだけでも、本試験で7割近くは得点できるのですが、合格することはできません。過去問及びその周辺知識の拡充。これが二年目の私の課題でした。
そして、講義はメリハリをもって聴くようにしました。一年目と違い、ある程度知識もあったため、基本的には倍速で聴くのですが、知識があやふやだった箇所はきちんと理解できるまで丁寧に聴くようにし、講師の説明の中で重要だと感じたところは、適宜『択一六法』に書き込みを加えました。倍速で聴くことにより、時間の節約につながり、過去問や問題集、答練などの演習に、より多くの時間を充てることができるようになります。
登記法の学習に関しては、択一で出題された論点が、記述で出題されることもあるので、「申請書に記載したらどうなるか」ということに留意しながら学習を進めていくとよいかと思います。逆に、記述の学習は択一の知識にもフィードバックされるので、丸暗記していた知識が、より生きた知識になっていくと思います。

②年明けの学習

年明けからは答練で間違えた問題・本試験で出題されそうな問題、及びその周辺知識を、過去問や『択一六法』で確認するという、基本的なことを繰り返していました。
私は、答練については、解答時間を自由に設定していました。具体的には、制限時間が3時間ある答練を、20分早く解答できるようにすることで、本試験において想定外の出題がされても、動揺せずに解答できるようになるのです。特に午後の部の試験では時間がないため、択一は35問の全ての肢を検討しても、1時間以内に解答できるようになるまで訓練しました。

③直前期の学習

直前期は、全ての教材を見直す時間的な余裕はないと思います。私は、答練で間違えた問題だけではなく、今年の本試験で出題されそうな問題の予想を立てて、思い切って復習する範囲を絞り込みました。さらに試験2週間くらい前には、今までの情報を一元化した『択一六法』や、『合格書式マニュアル』で記述のひな形をもう一度確認しました。記述は、しばらく問題を解いていないと、勘が鈍るため、三日に一度は、数問まとめて解くようにしました。

受験勉強を振り返って

不合格だった一年目と異なり、合格できた二年目の学習では、「とにかく演習を増やし、条文をよく読んだ」ということです。
また、合格に対する情熱も全然違いました。一年目は「後でまとめて暗記すればよい」とのんきに構えていましたが、二年目は「一度覚えたことは絶対に忘れないぞ」という気持ちで日々の学習に取り組みました。
そして、冷静に試験対策を講じたということです。近年、午前の部の足切り点がかなり高い傾向にあるため、闇雲に全範囲を勉強するのではなく、今年何が出題されるのか予想を立てることも非常に大切です。

クレアールの良かった点

①合否を分ける知識が詰まった『択一六法』

『択一六法』は本当によくできていると思います。実際、合否を分ける知識がこの中に含まれていると言っても過言ではないと思います。答練で間違えた問題は、必ず 『択一六法』で確認するようにし、アンダーラインや書き込みを加え、自分の弱点を 『択一六法』に一元化するようにし、本試験直前には、その内容を再確認しました。

②万全な質問体制

講座事務局の方々には大変お世話になりました。年明けから、今年の本試験に出題される可能性のある論点を中心に、毎週10通近くもの質問票を提出させて頂いたにも関わらず、一つ一つ、いつも親切・丁寧に回答して頂きました。質問した論点は記憶に定着し、本試験にも出題されたため、本当に助かりました。事務局の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

終わりに

司法書士試験の受験勉強は長丁場となります。法律初学習の方にとっては、早くても一年半から二年間ぐらいの学習が必要になると思います。合格するためには、受験生であることを忘れず、一日一日をどのように過ごすかが肝要です。試験直前期の一日も、試験半年前の一日も、同じ一日であることに変わりありません。今日頑張った一日は必ず合格への一歩となっているはずです。”ローマは一日にして成らず”です。諦めずに努力し続ければ、きっと良い結果はついてくると思います。受験生皆様のご健闘をお祈り申し上げます。
最後になりましたが、クレアールの講師の方々、講座事務局の方々、友人、そして家族には、この場をお借りして御礼を申し上げます。合格させて頂いたこの喜びを感謝の気持ちにかえて、今までお世話になった分を、家族に、そして社会に還元していきたいと思っています。本当にありがとうございました。

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