荒木 優さん
1.なぜ司法書士を目指したか
親戚の司法書士の方から、司法書士試験を受けてみないかと誘われたからです。法学部出身であることと、独立して働くことに魅力を感じ、司法書士を目指しました。
2.予備校選びのポイント
自宅から通える範囲に資格予備校の校舎がないので、通信講座を利用することにしました。インターネットで通信講座を検索すると、有名な大手予備校の通信講座とともにクレアールが並んでいました。初めて聞く学校だったので少し不安でしたが、パンフレットやサンプル講義を見て、信頼できると思いました。また、大手より格段に受講料が安いところも魅力的でした。
3.学習スケジュールの立て方
学習計画と言えるか分かりませんが、一日に講義動画を最低2〜3単元見るようにし、その他に過去問を解いたりテキストを読んだりしていました。後述する事情から、一日に二科目だけを勉強するようにしていました。
司法書士を目指すにあたって、家族からは仕事をせずに勉強に専念することを許されていました。そのおかげで勉強時間を多く取ることができましたが、それでも合格に必要な勉強時間のぎりぎりだったという印象です。今計算すると、勉強開始の2017年4月から試験前日の2018年6月30日までおよそ64週間、一週間平均40時間とすると総勉強時間は2,560時間となりました。
4.クレアールで学習して良かった点
クレアールのオリジナル教材は短期合格を意識して作られていると感じます。
テキストは実体法(民法・会社法)と手続法(不動産登記法・商業登記法)が一体化された構成になっていて、効率よく両方の学習ができるようになっています。
択一六法は、司法書士試験に必要な条文・解釈・規則・先例が過不足なく詰め込められています。分野ごとの論点がコンパクトに集約されていて一覧性が高いので、学習の最初から最後まで使い続けられます。私は択一六法に講義で気付いたこと、過去問や答練で間違えた部分などを書き込んで情報を集約していました。
また講義が約一時間を一単元としているので、勉強の予定が立てやすいのも良かったです。倍速再生すれば約30分になるので、朝出かける前・寝る前などのちょっとした時間を有効活用できました。各講義が独立しているため、苦手な部分だけを繰り返し見ることもできます。
5.学習方法
私は公立図書館の自習室に通って勉強していました。Wi-Fiが備え付けられているのでスマートフォンで講義を見ることができました。自宅で勉強することもありましたが、やはり家では集中力が持続しません。平日は自習室が空いているので集中して勉強できます。周りに色々な試験勉強をしている人がいて「自分が一番早く帰るとかっこ悪い」と、謎の競争心が生まれてきます。
欠点は第一に持っていける教材が限られることです。テキスト・過去問・六法と、全部持っていくとすると二科目だけでカバンがパンパンになります。第二に、週末やテスト期間中(市内の中学校・高校の定期テストがある時)は混雑して座席が足りなくなります。
択一式対策
ひたすら過去問を解くことにつきます。ですが、私は最初、過去問を解くことを怠っていました。なぜなら正答率がかなり低かったので、問題を解くのが嫌だったからです。「講義を一通り受けて知識をつけてから解くべきだ」と言い訳していました。今振り返ると、このような考えは間違っています。なぜなら、講義を受けた直後に過去問を解くことで知識の整理・定着が計れるからです。テキストや条文を読んでいるだけでは完全に記憶するのは不可能なので、学習初期で答えが分からなくても過去問に挑戦することが必要です。その際には過去問の解説や択一六法がとても役に立ちます。
記述式対策
最初は記述式の解き方が分からず困っていましたが、まずはひな形を書き写すことから始めました。合格書式マニュアルのひな形を紙に書いたり、択一六法の該当箇所にも写しました。また、合格書式マニュアルだけはPDFファイルをスマートフォンにダウンロードして、いつでも見られるようにしていました。
記述式問題は実は登記法というよりも民法や会社法の知識が正否を分ける問題が結構あります(択一式の登記法各論分野についても同じことが言えます)。不動産登記・商業登記のいずれも、問題を解くには実体的な権利関係を正確に把握しなければならないからです。記述式に苦手意識がある方は、記述式問題が解けない原因が登記法か実体法なのかを検討してみるといいと思います。
また、記述式の基準点は択一式ほど高くないので、「完璧ではなくて良い。初めから基準点を超えることしか狙わない」と開き直ってしまえば、過度に苦手意識を持たなくて済みます。合格書式マニュアルのひな形が書けるようになっていれば大幅減点の心配はありません。
答案練習の効果的な活用方法
クレアールの答練は模擬試験として自分の実力を試すことだけでなく、テキストや講義では触れていないマイナーな論点を補う役割もあります。正解した問題でも解説を読み込むことが推奨されるのはそのためです。私は本試験二ヶ月前位から、解説冊子の読み直しをしていました。こうすることで間違えた問題を効率よく復習するとともに、マイナー論点は時間をかけずに対策できます。
6.お試し受験について
通信講座は一人で勉強することが多くなるので、試験の環境に慣れるためにお試し受験を受けることを勧めます。また、受験の手続きを体験するためにもやっておくべきだと思います。本試験の直前期はただでさえ心に余裕がなくなります。前年に経験しておくと余裕をもって試験を迎えられます。
7.最後に
以上、私の一年間の学習を振り返っていろいろと書いてみました。司法書士試験は範囲が広い上に合格点が高いという難しい試験なので、独学より予備校の力を頼った方がいいと思います。
是非クレアールの講座を利用して、短期合格を目指してはいかがでしょうか。