（一発合格）神田 真一郎さん
なぜ、行政書士をめざしたのか
現在私は介護士として仕事を行っている。仕事をしている中で感じるのは「高齢者は本当に孤独だ」というものである。独居の方も珍しくなく、周囲の人々と毎日何も関わらずに過ごされている場合も少なくない。法律の専門家の一端として、「高齢者をもっと支援できないか」と考えたのが勉強を始めたきっかけである。また、行政書士は「街の法律家」と聞いたことがあり、身近な相談相手として頼れるイメージがあった。そこで、高齢者や社会的弱者への支援になれれば、との思いで勉強を始めた。
予備校選びのポイント
受験は1回目であったが、何度か受けようとして挫折していた。ずっと市販の参考書で行っていたが、行政法でつまずき続けた。イメージがわかず、ここで勉強が止まっていた。そこでスクールを検討した。クレアールでは講義も分かりやすいが、それ以上に問題演習の資料が豊富で、様々な問題に取り組めたのがよかった。それはサンプルでいただいた資料を見た時に感じたもので、選ぶ決め手となった。
仕事との両立
介護という仕事柄、昼間も夜も勤務がある。仕事の時間が不規則なため勉強時間をどうするかは大きな課題だった。私は職場まで車通勤だったため、車の中で休息をとることが多くあった。そこで、一つ目の対策として車の中にあらかじめ勉強道具や資料を持ち込み、勉強するようにしてみた。これが意外とうまくいき、夜勤の時などは早めに家を出発して、駐車場に停めた車内で勉強時間を確保した。これで、2~3時間は確保できたと思う。逆に昼間勤務の時は食事の後の休憩時間に1問でもいいので、過去問を解いていた。できる時にはしっかり、無理なら少し、と決めて勉強を継続した。
もう一つ決めたのは、休む時にはしっかりと休むというものである。夜には直前1ヶ月くらいを除き、ほとんどやっていなかった。生活リズムを崩さないように注意し、体調を維持するように努めた。
科目ごとの取り組み方
民法
他の資格試験ですでに学んでおり、アウトプットにほぼ専念できた。過去問中心に繰り返して択一の点数アップに努めた。記述式については、丁寧に条文を読み込んでいき、過去問で出されたところは少しでも書けるように努めた。
行政法
先に述べたとおり、イメージが付きにくく苦労した。何度もテキストと講義に立ち戻り、一つずつ克服していった。最後は割り切った部分が大きい。ただ、行政不服審査法がある程度点数が取れるようになって、少しずつ苦手意識が薄れていったように思う。逆に訴訟法は最後まで分かりにくいイメージが抜けなかった。記述式は民法と同様の方法で取り組んだ。多肢選択式は、正直対策といったものはとった覚えがない。「択一で点数が取れてくれば大丈夫」と思っていた。
憲法・商法
どちらも過去問中心でいけたと思う。憲法には多肢選択式があるが、そこまで頑なに考えなくてもいいのでは、本試験で取れればいい、と開き直ったところがある。
一般常識
これは普段よりニュースなどで知識を得ていたので自信を持ってできた。結果9割以上正解していた。自分で公務員試験対策の問題に取り組んでいたことも大きかったかもしれない。実際、これが無ければ全く合格点に届いていなかったので、「肢切り」だけを免れるなどと考えず、早めに取り組むのを強くお勧めしたい。
最後に
始めたらまず最後まで諦めずにやり遂げる。何周もしてやっと分かる部分も少なくなかったので、何度でも挑み続けるのが大事。それと、問題演習を欠かさずに行う。アウトプット不足は忘れてしまうから、何度でもやる。
それと、「絶対に受かって仕事にする」くらいの強い意志が必要。何となくではなく、自分の将来を考えて取り組んでいけば必ず合格できると思う。