☑2023年度合格体験記
☑参考にすべき学習法
なぜ行政書士を目指したか
以前より私の身の回りで行政手続きに関し適切な場所に相談できず、結果抱え込んでしまう方を目の当たりにし、やりきれない気持ちになることが多く、 また私自身も「行政」と聞くとすこし堅苦しい印象があると感じてしまう中の一人でもありました。 ただ、行政機関は国民にとって一番身近な存在であり、助けてもらえる存在でもあります。そこで、「街の身近な法律家」と名付けられるように日々複雑化・多様化していく行政手続きに関して適切に利益を享受できるよう相談を気軽に受けられる存在になりたいと思い行政書士を目指すこととなりました。
予備校選びと良かった点
独学か通信講座かを当初は迷いましたが、クレアール行政書士講座は価格が手頃かつ合格実績も高かったので選びました。また、働きながらの学習であったので頂いたスケジュール管理表を活用して自分のペースで進められる点もモチベーション維持に役立ちました。
学習を進めていく上で
・心構え
試験科目・問題数も多く、最初は尻込みするかもしれません。ただ時間をかければしっかり理解できます。 積み上げた時間数だけでなく、初心を忘れず基礎を固めれば合格レベルまで到達できるので腰を据えて取り組むことが重要だと感じます。
・効率的勉強方法
7月までに全ての講義を一周してから、2〜3週間単位で全科目を1周できるようにおさらいをしました。また、直前期は5日間で全科目を1週し、土日は模試を解く時間に当てました。
科目別学習法
<憲法・基礎法学>
憲法は年々難化している印象です。 人権については体系的に覚えることで応用が効きます。重要判例や過去問記載判例中の「キーワード」だけでなく「要旨・理由」を全て答えられるようにしておくことが大事です。
判例通りの問題が出るとは限らないので、要旨・学説がスラスラ頭の中で回せるようになるよう心がけました。 機関については国会・内閣の機関だけでなく司法権の限界についても人権と被る部分があるので関連付ければ良いです。
基礎法学についてはテキストを流し読みするのみで、あまり深追いしすぎないほうが吉です。
<民法>
総則〜家族法までの条文を何回も刷り込んで覚えていきました。 ざっと読むことで2回目以降のインプットが楽になります。 また、覚えにくい箇所は直前期まで問題を通し何回もアウトプットをしました。
抵当権・根抵当権・多数当事者の債権債務が難関ポイントだと感じたので、重要判例を中心に過去問で取り上げられているものを中心に理解できるまで何回も解きました。
<行政法>
特に行政行為・行政効力については行政不服審査法・行政事件訴訟法でもポイントとなるので関連づけて覚えました。 得点源にしたいので特に行政不服審査法・行政事件訴訟法は「誰が」「何を」するか、行政行為に当たるものとは…など細かな知識まで把握していました。地方自治法に関しては分量の多さながら問題数としては少ないので機関と直接請求を中心に過去問を通してアウトプット中心に対策しました。
<商法・会社法>
商法は商号や商行為、会社法は設立事項を中心に株主の権利、機関を重点的に対策しました。 特に会社法は分量が多いので覚える事項を絞って関連づけて覚えることを心がけました。
(会社法の機関と地方公共団体の機関の相違点など)
<記述式>
記述マスターテキストの過去問掲載のものを完璧に出来るまでやりました。民法であれば質権や共有、詐害行為取り消し権や抵当権、行政法であれば行政事件訴訟法上での「誰が」「誰に」訴訟提起するかが狙われやすいので対策はしやすいかと思います。
<一般知識>
一番対策しにくい科目ですが、動画配信サイトで共通テストの予想まとめなどを見ておりました。
特に政治においては選挙の年であれば選挙関係(各国の選挙制度)、法令においては改正法(個人情報保護法の適用範囲拡大や再婚禁止期間撤廃など)や社会保障制度(インボイス制度)の概要を把握しておきました。
<直前期の紙一枚勉強法>
紙一枚タイトルのみでどこまで正確な知識を覚えているか自分に教えるように思い出していました。

勉強スタイルについて
~勉強を生活の1部に取り込む~
大学卒業後、インターバルが空いたので最初は仕事後に机に向かい1時間座ることも体力的・精神的にもしんどかったです。 しかし、勉強時間の固定化と生活習慣を整えることで勉強を生活に取り込むことができました。
○仕事との両立の上での1日のスケジュール(直前期)
4:30 or 5:00〜7:00 インプット科目
7:45〜8:00 移動時に講義を聞く、webテスト
9:00〜17:45 仕事 (昼休憩30分〜1時間はアウトプット科目)
18:00〜18:15 移動時に講義を聞く、web問テスト
18:30〜19:00 家事・お風呂
19:00〜20:00 アウトプット科目
20:00〜20:30 ご飯 21:00 就寝 就寝
心掛けていたこと
・合計勉強時間を1日最低3時間守る
・睡眠時間を長めに取る(夜は不安が襲うため)
・仕事の間の昼休憩時間はテキストを持って外で勉強する
・炊事は土曜の朝に冷凍作り置きと副菜を大量につくり、15分以内に夕食を作る など・・・。
細切れの時間の使い方を工夫することにより今後生活していく上でも有効に時間を使えるようになるのでまずは生活スタイルの定着を心掛けてみてください。 また、壁に暗記箇所を貼る…などの方法がありますが、余計にメンタルが不安定になったので直前期に剥がしました。
勉強することが歯磨きのように普通になり、心が落ち着くようになれば合格がぐっと近くなります。直前期でも毎日のルーティンを乱さなければ積み上げてきたものを頼りに落ち着いて本試験の問題が解けるはずです。
気分転換
気分転換として毎晩就寝前の5分、足ツボマッサージを継続することです。座りっぱなしの足も軽くなり、体も睡眠のスイッチがはいるので今も続けています。
その後を見据えて
得意の英語を活かし、ビザ関連の仕事をしたいと思っています。今後は手広く業務をしたいので特定行政書士や行政ADRの調停人も目指そうと思っております。