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行政書士試験は難易度が高い?合格に必要な勉強時間や確実な勉強方法

行政書士試験は難易度が高い?合格に必要な勉強時間や確実な勉強方法

本記事では、行政書士試験の難易度に焦点を当てて、過去の試験データの参照や他の法律系資格との比較を通じて、行政書士試験の難易度を紐解きます。合わせて、行政書士試験に合格するために必要な勉強時間や勉強方法についてもご紹介するので、行政書士に興味がある方は参考にしてみてください。

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目次

行政書士試験の難易度はどのくらい?

合格率は約11.5%

行政書士試験の合格率は年度によって異なるものの、過去10年を平均した合格率は約11.9%です。この数値の捉え方は人によってさまざまでしょうが、一般的に合格率10%前後の試験は難関試験に分類されることが多いため、行政書士は難関資格の1つと言えるでしょう。

行政書士試験の過去10年間の詳細は、下記の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
202346,991名6,571名13.98%
202247,850名5,802名12.13%
202147,870名5,353名11.18%
202041,681名4,470名10.72%
201939,821名4,571名11.48%
201839,105名4,968名12.70%
201740,449名6,360名15.72%
201641,053名4,084名9.95%
201544,366名5,820名13.12%
201448,869名4,043名8.27%
(引用:一般財団法人 行政書士試験研究センター公式HP

法律系資格の難易度比較ランキング

資格の種類直近3年の試験の合格率
1位司法書士5.16%
2位ファイナンシャルプランナー1級9.44%
3位マンション管理士9.77%
4位土地家屋調査士10.14%
5位行政書士11.34%
6位ビジネス実務法務検定1級14.15%
7位税理士19.52%
8位弁護士42.05%

行政書士が難関資格であることは確かですが、他の法律系の資格の中には合格率が10%未満のものもあるため、比較的取得しやすい資格ではあります。また、行政書士試験では受験資格が設けられておらず、年齢や学歴に関係なく誰でも受験できる点が魅力です。そのため、行政書士取得の前後に上記の資格を取得し、ダブルライセンスを目指す人も少なくありません。

ちなみに、上記の表は単純な合格率の比較となるため、あくまで参考程度にご確認下さい。なぜならば、土地家屋調査士であれば作図と計算問題があるため、単に法令の知識があればよいと言うわけではありません。また、税理士試験は5科目に合格しなければならないのでストレート合格となると5%を下回ります。極めつけとして弁護士(司法試験)は合格率だけみると高いものの、司法予備試験(3~4%)に合格するか法科大学院(ロースクール)に通う必要があるなど受験資格に制限があるため、トータルで考えるとかなり難しい国家資格といえます。

このように試験に合格するためには、勉強をすることと同じくらい「試験制度を把握」することも重要となるので、試験制度をよく知っている予備校に相談するのが一番おすすめです。

司法書士

司法書士は法律事務の専門家として、主に不動産の権利に関する登記や相続一部裁判に関する業務行う国家資格です。司法書士の合格率は5%前後と非常に低く、かなりの難関資格と言えます。合格に必要な勉強時間の目安は3,000時間前後と言われており、1年以上を費やして合格を目指すのが一般的です。

ファイナンシャルプランナー1級

ファイナンシャルプランナーは、年金や保険、税金、投資、生活設計などの暮らしとお金に関するさまざまな専門知識を有していることを証明する国家資格です。ファイナンシャルプランナーの中でも、1級の合格率は10%前後と難易度が高く、合格するためには600時間前後の勉強が必要となります。

マンション管理士

マンション管理士は、マンションの維持・管理に関しての一定の専門知識を有していることを証明する国家資格です。マンション管理士の合格率は10%前後で、宅建よりはやや難易度が高いと言われており、合格に必要な勉強時間は500時間前後が目安となります。

土地家屋調査士

土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記を専門に行える国家資格です。土地家屋調査士の合格率は10%前後で、試験では法令の知識に加えて関数電卓を使用する計算や作図があるので、高難易度の資格です。合格するためには1,500時間前後の勉強が必要となります。

ビジネス実務法検定1級

ビジネス実務法検定は、企業ビジネスに不可欠な法律の知識やコンプライアンス能力などを認定する資格です。1級の合格率は15%前後ですが、1級受験者の多くは2級合格者レベルの人がほとんどである点や、出題形式が論述式である点から、かなりの難関資格であるといえます。合格するためには250時間前後の勉強が必要となります。

税理士

税理士は税務の専門家として、主に税務書類の作成や税務相談を行う国家資格です。合格率は20%前後ですが、税理士試験では累計5科目の合格が必要となり、一度合格した科目は生涯有効なため、数年かけて5科目の合格を目指すのが一般的です。とはいえ、出題形式は全て記述式な上に高度な計算も求められるため、1科目の合格だけでも600~800時間の勉強が必要となります。

弁護士

弁護士は法律の専門家として、民事事件・刑事事件・行政事件などのさまざまなトラブルを解決する、誰もが知る国家資格です。近年は30~40%前後の合格率で推移していますが、受験資格を得るためには、司法予備試験に合格するか法科大学院を卒業する必要があり、実質的に8,000時間前後の勉強を要します。そのため、依然として超難関資格であることは間違いありません。

行政書士試験の合格基準は3つ

行政書士試験の合格基準は3つ

次の要件のいずれも満たした者を合格とする。
・「行政書士の業務に関し必要な法令など」の科目の得点が、244点満点中122点以上
・「行政書士の業務に関連する一般知識など」の科目の得点が、56点満点中24点以上
・試験全体の得点が、300点満点中180点以上

(参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター公式HP

行政書士試験は300点満点で構成されており、全体で180点以上の得点を獲得すれば合格です。

ただし、行政書士試験では法令編科目、一般知識科目の各々に足切り制度が設けられており、法令等科目および一般知識等科目いずれかの科目が基準点に満たない場合には、仮に総得点が180点以上でも不合格となります。この足切り制度の存在が、行政書士が難関資格と言われる要因の1つとなっています。

行政書士試験に合格するために必要な勉強時間

法律初学者が予備校などを活用した場合には、一般的には500~800時間程度の勉強時間が必要と言われています。そのため、1日平均3時間の勉強時間を確保できれば、5~9カ月程度で合格が可能ですが、独学の場合には1,000時間以上かかる可能性もあるため、注意が必要です。

一般的には2~3年かけて合格する人が多いですが、1回で合格する人も多数おり、事実、2022年度クレアール行政書士講座の合格体験記では39名の一発合格者を輩出しています。

行政書士試験を突破する確実な勉強方法

行政書士試験を突破する確実な勉強方法

行政書士試験を確実に突破したいのであれば、スクールや通信講座の活用をおすすめします。行政書士試験は過去問を繰り返し解くだけでは合格することが難しく、しっかりとしたカリキュラムに沿って基礎知識を固めていく必要があるためです。
また、行政書士試験においては、苦手意識を持つ人が多い記述式の対策が鍵となりますが、スクールや通信講座を活用すれば、記述式の添削やアドバイスを受けることができます。
さらに、行政書士試験では最新の法改正にも対応する必要がありますが、スクールや通信講座であれば、教材などに変更点が反映されます。

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行政書士の難易度にまつわるQ&A

本章では参考として、行政書士の難易度にまつわるQ&Aをご紹介します。

行政書士試験はなぜ難しいと言われているのですか?

試験範囲の広さ、記述式、合格基準の複雑さにあります。

主な要因としては、試験範囲が膨大である上に、法令等科目および一般知識等科目ごとに足切り制度が設けられている点や、記述式の問題が出題される点などが挙げられます。

行政書士試験は平均何回目で合格しますか?

人により異なりますが、一般的には2~3回です。

平均は2~3回ですがあくまで平均であるため、中には1回で合格する人もいれば5回以上かけて合格する人もいます。

行政書士は法律を学んだことがない初心者でも合格できますか?

予備校やスクールを利用すれば、初心者でも合格可能です。

法律の知識があった方が勉強にとっつきやすいのは確かですが、法律初学者であっても予備校やスクールを利用して、ポイントを押さえて勉強していけば、行政書士試験に合格することは十分に可能です。

行政書士を取得するのに何カ月程度かかりますか?

1日3時間勉強すれば、5~9カ月程度です。

1日にどれだけの勉強時間を確保できるのかによって異なりますが、1日平均3時間であれば9カ月程度、1日平均5時間であれば6カ月程度が目安となります。

行政書士と宅建士ならどちらのほうが難しいですか?

一般的には行政書士のほうが難しいとされています。

行政書士の合格率は11%前後、必要な勉強時間は800時間前後であるのに対し、宅建士の合格率は15%前後、必要な勉強時間は300時間前後であるため、一般的には行政書士のほうが難しいと言われています。

法律初学者でも行政書士試験の合格は十分に可能

行政書士は難関資格ではありますが、合格基準が明確であることから対策も立てやすく、法律初学者であっても十分に合格を狙える資格です。ただし、試験範囲が膨大であるため、独学では途中で挫折する可能性があります。短期合格を目指すのであれば、スクールや通信講座の利用も検討してみましょう。

もし、行政書士の通信講座をお探しであれば、「クレアールの行政書士講座」がおすすめです。クレアールでは、学習内容を合格に必要な最小限の範囲に絞った「非常識合格法」を採用しており、効率よく合格レベルに達することができるため、毎年多くの合格者を排出しています。行政書士に興味のある方がこの機会にぜひご検討ください。

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監修:行政書士・社労士 田中 伴典さん

2016年に社会保険労務士試験に合格後、社会保険労務士法人のスタッフとしてお客様を外部からサポート。その後、民間企業の人事として内部からサポートしつつ、2021年に行政書士試験に一発合格を果たす。現在は、現役行政書士・社会保険労務士として自身の事務所を運営している。

田中社会保険労務士・行政書士事務所のサイトはこちら

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