行政書士としての身分を象徴する行政書士のバッジ。正式には「徽章」と呼ばれています。本記事では、行政書士バッジがどのようなものかや、花のデザインの意味、入手方法などについて解説します。行政書士のバッジに憧れがある方、これから行政書士として活躍していきたい方はぜひご覧ください。
行政書士のバッジとは?

行政書士のバッジとは、行政書士としての「資格」「所属」を示すものです。正式には「徽章」と呼ばれています。
新米行政書士は、バッジを身につけることにより行政書士として働くことの実感を得ることができ、モチベーションアップにつながるでしょう。行政書士のバッジは行政書士会へ入会後に購入が可能です。
行政書士のバッジのデザイン
行政書士のバッジは、コスモスの花びらをイメージした丸い形をしており、中心に「行」の文字が篆(てん)書体でデザインされています。直径16mm、厚さ3mmで、純銀製、表面は金張仕上げです。金張で装飾されているため、高級な雰囲気があります。
スーツやジャケットなどとも相性が良いデザインで、胸元につけると行政書士としての風格を演出できます。
行政書士のバッジが持つ意味
行政書士のバッチは、コスモスの花言葉である「調和と真心」の意味を持ちます。これは、「社会調和を図り、誠意をもって公正・誠実に職務を行うことを通じ、国民と行政との絆として、国民の生活向上と社会の繁栄進歩に貢献すること」という行政書士の使命を表すものです。(出典:日本行政書士会連合会「行政書士の使命・倫理綱領」)
行政書士以外の士業にも身分を表すためのバッチが存在し、それぞれ意味があります。弁護士のバッジはひまわりの花びらの中心に天秤が描かれ、ひまわりは「自由と正義」を、天秤は「公正と平等」を表しています。
それぞれの意味を知っておくと、各士業の役割や業務に対する心構えなどを理解できるでしょう。
行政書士のバッジは必ず着用する必要がある?
行政書士のバッジは、行政書士徽章等規則第3条第1項で定められた規則に基づき、業務中は常に着用しなければなりません。この規則は、行政書士会が定めたものであり法律で定められたものではないことは理解しておきましょう。
バッジを着用することで、クライアントに行政書士としての信頼感を与えられるため、仕事につながるケースもあります。また、自分に自信が持てたり意欲を高めたりするメリットもあるでしょう。
行政書士のバッジの入手方法

行政書士のバッジは、行政書士試験に合格後すぐに購入できるわけではありません。
行政書士会に行政書士登録を申請し登録・入会し、入会後の新入会員登録証交付式および説明会の際に購入(約3,000円)します。行政書士試験に合格すると付与されるものではない点を覚えておきましょう。
また、最近ではオークションサイトやフリマアプリで販売されているケースもあります。安く購入できる場合もありますが、レプリカである危険性もあるため注意が必要です。基本的には、行政書士会から購入するのをおすすめします。
破損・紛失した場合は?
万が一バッチを破損・紛失してしまった際は、新しいバッジを行政書士会で購入できます。値段は、新規購入時と同じく約3,000円です。再交付の際は、会員証と行政書士徽章再交付申請書の提出が必要となります。
行政書士のバッジの種類
行政書士のバッジは、他にも2種類あります。ここでは、それぞれのバッジの特徴や役割について解説します。
特定行政書士のバッジ
特定行政書士のバッジは、特定行政書士として付記された人が着用できるものです。特定行政書士とは、行政不服申立て手続きの代理業務が行える行政書士を指します。
特定行政書士のバッジの表面は、行政書士のバッジと同様にコスモスの花びらと「行」の文字がデザインされており、純銀製の金張仕上げとなっています。サイズは、行政書士ものよりも一回り大きく、裏面にシリアルナンバーが記載されているのが特徴です。
また、着用のルールに関して、「通常の行政書士のバッジに代えて特定行政書士のバッジを着用することができる」と、行政書士徽章等規則第3条第1項にただし書きで記されています。
行政書士補助者のバッジ
行政書士補助者のバッジは、行政書士のアシスタントとして、書類作成の補助や官公署への提出、顧客対応などの業務補助を担う者が着用するものを指します。行政書士補助者になるには行政書士の資格は不要ですが、行政書士会への登録が必要です。
行政書士のバッジと同様にコスモスの花びらも施されており、中央には補助者を示す「補」のマークがデザインされています。素材は合金製で、色は銀色、サイズは行政書士のバッジよりもひと回り小さいです。
行政書士徽章等規則第7条第1項で定められた規則に基づき、業務中は常にバッジを着用しなければなりません。
行政書士のバッジには「調和と真心」の意味がある
行政書士のバッジには、行政書士の使命を表す「調和と真心」という意味が込められています。業務中に着用することで、行政書士としての身分を示すだけでなく、顧客からの信頼獲得にもつながるでしょう。
バッジは行政書士会に登録後に購入できるため、行政書士試験合格後には忘れずに入会の手続きをする必要があります。これから行政書士として活躍したいと考えている方は、まずは行政書士資格の取得を目指しましょう。
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監修:行政書士・社労士 田中 伴典さん
2016年に社会保険労務士試験に合格後、社会保険労務士法人のスタッフとしてお客様を外部からサポート。その後、民間企業の人事として内部からサポートしつつ、2021年に行政書士試験に一発合格を果たす。現在は、現役行政書士・社会保険労務士として自身の事務所を運営している。
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