行政書士の収入は、顧客の仕事を請け負うことによってもらう報酬です。
報酬は行政書士が自由に設定できるため、事務所によって同じ内容でも価格がかなり違います。
報酬額はどのように決定すべきでしょうか。
また、この報酬をもらうタイミングはいつが良いでしょうか。
行政書士の報酬について知っておきたいポイントをご紹介します。
報酬の相場とは?
行政書士の報酬額に決まりはないのですが、相場はある程度決まっています。
そして、法外な報酬を設定していないか、日本行政書士会連合会が2年に1度、全国的に報酬額調査を行ってチェックしています。
この調査の結果は、日本行政書士会連合会のサイトで公開されており、平均額も提示されています。
自由化される以前は、行政書士の報酬額は決まっていました。
現在の平均額はその時の相場とそう離れていないので、平均額が適正価格であると言っていいでしょう。
報酬の価格設定の注意点
コンビニよりも数が多いと言われる行政書士。
価格競争の波が行政書士の業界にも押し寄せており、低価格を打ち出せば行政書士を探している人の目に留まりやすいというメリットがあります。
集客のために低価格を打ち出すのは戦略としてはありですが、低価格にすると単価が下がる分、利益を上げようとすれば数をこなす必要が出てきます。
いくら低価格であってもクオリティが低ければ顧客離れにつながります。
クオリティを維持して数を増やすとなると、当然、仕事量が増えて行政書士の疲労が増すことになるでしょう。
単価を低く設定する必要性がある時は、作業の効率化など他の部分でのコスト削減を図る工夫が必要です。
報酬回収のタイミングはいつがいい?

報酬の回収も行政書士にとって大切な仕事の一つ。
回収できなければ、ただ働きをしたことになってしまいます。
そうならないために、報酬をもらうタイミングを正しく設定するのが重要です。
大型家電や車、家など大きな買い物をする場合の支払いのタイミングは商品を受け取る時というのが一般的です。
しかし、行政書士の提供する業務は、依頼者が報酬を支払ってくれなかった場合に別の人に提供して代金回収することができるものではありません。
業務完了時、あるいは、着手時と業務完了時にもらうスタイルにすると、「支払いができない」「そのうち払う」と言われた場合など、回収に対する労力も長く必要になります。
そうならないためにも、報酬は着手時に一括で支払ってもらうのが回収タイミングとしてはベストだと言えるでしょう。