「得意分野」を持つということ
行政書士の業務は各都道府県や省庁など官公庁に提出する書類の作成や、権利義務関係の書類作成、またこれに付随する相談業務など多岐にわたります。
こういったさまざまな業務を手広く担当しているという行政書士ももちろんいます。
しかしそれとは逆に、得意の専門分野にしぼって勝負するという行政書士も少なくありません。
行政書士は競合が多いため、独立して成功していこうと考えるなら他の行政書士とは違う強みを持つということはやはり大切なことです。
これは、たとえば医師なら眼科や外科・弁護士でも企業問題や金銭問題に特化するといった風に他業種に置き換えるとわかりやすいと思います。
「特定の分野が得意」というアピールは、士業の看板を掲げる上でかなり有効に働きます。
国際行政書士とは?
その中でも、国際関係の業務を専門的に行なう行政書士を「国際行政書士」と呼ぶことが増えています。
ただし、日本の国家資格に国際行政書士という名前の資格があるわけではなく、あくまで国際関係業務が得意というアピールのための呼び名です。
都道府県や官公庁に関連する業務などが多いことから、行政書士というのはローカルに根ざした仕事をするというケースも多くなっています。
しかし、急速に進むグローバル化に合わせて、国際的な手続き等に特化した行政書士が求められていることも事実です。
国際行政書士の具体的な仕事とは?

国際行政書士の業務には、たとえば入管手続き在留手続きに関する業務が挙げられます。
国際化によって、日本に住んでいる外国人の行政手続きや法務手続きなどのニーズも高まっています。
また、外国法人に対する行政手続や法務会計など、外国企業の手助けとなるような業務も考えられます。
世界を股にかける仕事をしたいけれど、どのように展開したらいいか分からないといった悩みを持つ人をさまざまな方法で導くことも、国際行政書士の重要な使命といえます。
世の中のニーズに合わせた働き方
現在では国際行政書士機構(JIALA)も立ち上げられ、国際行政書士の需要はますます高まっています。
国際行政書士機構では、国際関係に強い行政書士の育成や支援に力を入れています。
国際行政書士を目指すのならば、国際行政機構への登録も視野に入れるのが良いでしょう。
外国語や国際的な知識など、得意分野を活かして仕事をすることができる国際行政書士。
国際行政書士は、グローバルな世の中で日本と外国とを結ぶ架け橋となることができる、やりがいのある業務といえるのです。