相性の良い資格と言われているFPと宅建士。本記事では、FPと宅建士のダブルライセンスについて、メリットや学習法について解説します。
FPと宅建士、それぞれどんな資格?

FP(ファイナンシャル・プランナー)とは?
FPとは、暮らしとお金に関する幅広い相談に応じる「お金のアドバイザー」です。
家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など、相談者一人ひとりのお金に関する相談内容や要望に応じて、アドバイスやプラン設計を行います。
FPには独占業務がありません。しかし、資格を持っていることで知識やスキルを持っていることの証明になり、信頼感の向上につながります。
宅建士とは?
宅建士とは、不動産の売買や賃貸の仲介で法に定める事務を行うための「不動産取引のスペシャリスト」です。
不動産取引の際に顧客が不当な契約を結んでしまわないよう、知っておくべき事項を説明する役割があります。
また、宅建士には不動産取引上の3つの独占業務があり、さらに宅建業者には従業員5名のうち1名の設置が義務付けられているため、不動産業界における宅建士の需要は非常に高いと言えます。
FP×宅建ダブルライセンスのメリット

顧客からの信頼感がアップ
2つの資格を組み合わせることで、不動産と金融の2つの面から顧客をサポートすることができます。
不動産を購入する際は物件選びだけでなく、購入時の資金計画や将来の資産形成など、総合的な判断が必要になります。物件の提案と併せて住宅ローン比較から火災保険の選び方、さらには相続の相談までワンストップでのサポートが可能になれば、顧客から信頼感を得ることができます。
独立や副業に強い
FPと宅建士はどちらもメジャーな資格ですが、ダブルライセンスを持っている人は多くありません。
希少性を活かして、不動産購入時の資金計画から購入後の資産形成までサポートできる不動産コンサルタントや、不動産の仲介を行う独立FPとして活躍することができます。
学習効率が良い
FP試験と宅建士試験の学習範囲は不動産の分野で共通しています。
そのため、どちらか一方の試験合格後の記憶が新しいうちに学習を始めることで、合格までの学習時間を短縮することができます。
ダブルライセンスで活躍するためには…

FPと宅建士はどちらを先に学習すべき?
ダブルライセンスを目指す際には、宅建士試験に合格してからFPの学習を始めることをおすすめします。
FP試験と宅建士試験では不動産・税金・民法分野が共通していますが、宅建士試験の方が深く問われる傾向があります。そのため、宅建士試験の学習で深く理解しておけば、FP試験の学習では軽く復習する程度で本試験でも対応できます。
また、どちらも合格には相応の学習時間が必要になるため、同時に学習を進めようとするとかなりのハードスケジュールになります。無理なく学習を継続することを念頭に学習スケジュールを決めましょう。
FPは何級まで取るべき?
FP3級が学習する6分野の知識を総合的に学び、基本的な知識をつけるのに対し、FP2級はより詳しい知識を肉付けしていくイメージです。
学んだ知識をビジネスに生かすためには、一般的にFP2級までの取得が必要と言われています。
FP2級試験を受験するためにはFP3級試験の合格が必須(※)です。また、FP2級の学習範囲はFP3級で学んだ基礎知識が土台にあるため、FP3級を取得した後すぐにFP2級試験の学習を開始することをおすすめします。
※FP業務に関する実務経験が無い場合
おすすめコース
【こんな方にオススメ】
- 3級から学習して、短期間に2級までを目指したい方。
- 最終的に2級合格を目標としている方。
- お金に関する知識を日常生活で活かしたい、ビジネスの場でも役立てたい方。
- 3級はまだ取得していないが、金融業界への就職や、ファイナンシャル・プランナーを目指している方。
まとめ
お金のアドバイザーであるFPと不動産のプロフェッショナルである宅建士。両方の資格を取得することで、それぞれの専門性を活用することができ、今まで以上に活躍の場が広がります。
両方の資格に共通する学習範囲のポイントを抑えることで、効率的な資格取得を目指しましょう。


