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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法「抵当権の登記」>

<問題1>同一名義人が数回に分けて各別の登記により持分を取得している場合、各持分についての抵当権設定の登記の申請は、することができる。○か×か?

解答

【解答1】 〇 正しい。同一人が数回にわたって持分の登記名義を取得している場合は、その持分の一部を目的として抵当権の設定登記を申請することができる(昭58.4.4-2252号)。登記の目的は、「何某持分一部(順位何番で登記した持分)抵当権設定」となる。【平2-25-5】

 

<問題2>債権者を異にする複数の債権を担保するために、同一の契約により1個の抵当権を設定し、その設定登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答2】 × 誤り。「債権者」を異にする複数の債権を担保するために、同一の契約により1個の抵当権を設定し、その設定登記を申請することはできない(昭35.12.27-3280号)。抵当権は特定の被担保債権に対する付従性を有するが、債権者が異なる場合に1個の抵当権の設定を認めるときは、各債権者が、他方の債権額に該当する部分についても抵当権を取得することになり、抵当権の付従性に反することになるからである。【平5-21-2】

 

<問題3>債務者が将来特定の土地を取得することを前提として当該土地を目的とする抵当権設定契約を締結した場合において、債務者がその後当該土地を取得したときは、当該抵当権設定契約の日を登記原因の日付とする抵当権設定登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答3】 × 誤り。債務者が将来取得を予定している土地について、その取得前に抵当権を設定する旨の契約を締結しても、その時点においては、物権としての抵当権は成立していないのであるから、その後債務者が当該土地を取得しても、契約締結日を原因日付とする抵当権設定登記の申請をすることはできない。なお、当該設定契約が土地の取得を停止条件とするものであると解することができる場合には、土地の取得日を原因日付とする設定登記の申請をすることができる。【平15-12-4】

 

<問題4>連帯債務者A、B及びCに対する債権を被担保債権として抵当権が設定されている場合において、そのうちAに対する債権のみが第三者に譲渡されたときは、抵当権の一部移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答4】 〇 正しい。連帯債務者の1人に対する債権のみの譲渡がなされた場合、登記原因を「年月日債権譲渡(連帯債務者何某にかかる債権)」として、抵当権の一部移転の登記を申請することができる(平9.12.4-2155号)。【平20-20-ウ】

 

<問題5>甲が順位1番、乙が順位2番、丙が順位3番で登記された抵当権を有する場合において、丙の抵当権の債権額が甲の抵当権の債権額よりも少ないときは、甲及び丙の2人の申請により、丙が第1順位、乙が第2順位、甲が第3順位とする順位変更の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答5】 × 誤り。甲が順位1番、乙が順位2番、丙が順位3番で登記された抵当権を有する場合において、丙が第1順位、乙が第2順位、甲が第3順位とする順位変更の登記を申請するときは、甲乙丙の三者が申請人とならなければならない(昭46.10.4-3230号)。【平3-31-3】

 

<問題6>Aの1番抵当権、Bの2番抵当権の設定登記がなされており、Bの抵当権の被担保債権につきCのために質入れの登記がなされている場合において、Aの抵当権を第2順位、Bの抵当権を第1順位とする順位変更の登記を申請するときは、申請情報と併せてCが承諾したことを証する情報を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答6】 × 誤り。Aの1番抵当権、Bの2番抵当権の設定登記がなされており、Bの抵当権の被担保債権につきCのために質入れの登記がなされている場合において、Aの抵当権を第2順位、Bの抵当権を第1順位とする順位変更の登記を申請するときは、申請情報と併せてCが承諾したことを証する情報を提供することを要しない。Cの質権となる債権はBの抵当権によって担保されているが、Bの抵当権の順位が上昇した場合、Cの把握する担保価値も増大する。そのため、Cの利益とはなっても、不利益とはならないからである。【平9-25-イ】

 

<問題7>Aを順位1番、Bを順位2番、Cを順位3番とする各抵当権設定登記がされていたのを、Aを第1、Cを第2、Bを第3に変更する順位変更の登記をするに当たり、誤って、Cを第1、Aを第2、Bを第3としてしまった場合、AとCだけでその登記の更正登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答7】 〇 正しい。本問の場合の当事者とは、更正登記によって影響を受ける者を指す。したがって、Bは、当事者にならない。【平9-25-エ】

 

<問題8>抵当権の順位の変更の仮登記の申請は、することができない。○か×か?

解答

【解答8】 〇 正しい。仮登記(不登105条1号)は、物権変動が生じているが必要な情報を提供できない場合にすることができるものであるが、抵当権の順位の変更は、登記が効力要件である(民374条2項)ので、登記するまでは順位変更の効力は生じない。したがって、その仮登記の申請は、することができない。【平16-19-5】

 

<問題9>先順位抵当権の被担保債権が弁済された場合には、次順位抵当権者は、当該先順位抵当権の登記名義人と共同して、当該登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答9】 〇 正しい。抵当権の抹消登記の申請において、原則は設定者が登記権利者、抵当権者が登記義務者になるが、次順位抵当権者も登記権利者になり得る(昭31.12.24-2916号)。【平10-20-ア】

 

<問題10>登記義務者の所在が知れないため、不動産登記法70条3項後段の規定により、登記権利者のみで抵当権設定の登記の抹消を申請する場合には、申請情報と併せて、登記義務者の所在が知れないことを証する情報として、登記義務者の登記記録上の住所に宛てた被担保債権の受領催告書が到達しなかったことを証する情報を提供すれば足りる。○か×か?

解答

【解答10】 〇 正しい。休眠担保権の抹消を申請する場合には、申請情報と併せて、登記義務者の所在が知れないことを証する情報として、供託したことを証する情報、弁済期を証する情報、登記義務者の所在が知れないことを証する情報などを提供する(不登70条3項後段、不登令別表26ニ)。所在が知れないことを証する情報の具体例としては、市町村長作成の証明書、警察官が所在を調査した書面、民生委員の証明書(昭63.7.1-3499号、3456号参照)、などのほか本問の証明書でもよい(昭63.7.1-3456号参照)。【平10-20-ウ】

 

<問題11>抵当権者の所在が知れない場合において、債権の弁済期から20年を経過したときは、所有権の登記名義人は、申請情報と併せて、弁済期を証する情報及び供託書正本を提供すれば、単独で抵当権設定登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答11】 × 誤り。不動産登記法70条3項後段の規定により抵当権を抹消する場合は、申請情報と併せて、弁済期を証する情報と供託書正本の他に、登記義務者の所在が知れないことを証する情報の提供も必要である(不登令別表26二(3))。【平14-16-イ】

 

<問題12>債務の弁済により抵当権が消滅した後、抵当権設定登記が抹消されない間に抵当権者が死亡した場合、所有権の登記名義人は、抵当権者の相続人のうちの1名と共同して抵当権設定登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答12】 × 誤り。抵当権の消滅後に抵当権者が死亡した場合は、抵当権者の相続人全員を登記義務者として登記の抹消を申請しなければならない(昭37.2.22-321号)。【平14-16-エ】

 

<問題13>A名義の第1順位の抵当権及びB名義の第2順位の抵当権の設定登記がなされている場合において、Aの抵当権について免責的債務引受を登記原因とする債務者の変更登記を申請するときは、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答13】 × 誤り。A名義の第1順位の抵当権及びB名義の第2順位の抵当権の設定登記がなされている場合において、Aの抵当権について免責的債務引受を登記原因とする債務者の変更登記を申請するときに、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報の提供は必要ない。先順位の抵当権の債務者が変わっても、後順位抵当権者が把握する担保価値は何らの影響も受けないからである。【平6-22-3】

 

<問題14>抵当権の一部移転の登記の申請は、債務者以外の者が抵当権の被担保債権の一部を弁済したことを原因とする場合であってもすることができる。○か×か?

解答

【解答14】 〇 正しい。第三者が債務の一部を代位弁済したときは、債権者の有していた債権及び担保権の一部が弁済者に移転するので、抵当権の一部移転の登記ができる。【平7-16-2】

 

<問題15>抵当権と地上権との間の順位変更の登記の申請は、することができない。○か×か?

解答

【解答15】 〇 正しい。順位変更は、優先弁済権の順位を変更するためにあるので、用益権者は、当事者にはならない。【平8-24-1】

 

<問題16>外国通貨で債権額を指定した債権を担保する抵当権の設定の登記を申請するときは、外国通貨で表示した債権額のほか、本邦通貨で表示した担保限度額を申請情報として提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答16】 〇 正しい。外国の通貨をもって債権額を指定した債権を担保するための抵当権設定登記の申請の際には、外国通貨で表示した債権額のほか、本邦通貨で表示した担保限度額を申請情報の内容として提供しなければならない(不登83条1項5号、不登令別表55申イ)。【平19-18-イ】

 

<問題17>清算中の会社は、自己の所有する不動産を目的とする第三者の債務のための抵当権設定契約を原因として、抵当権の設定の登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答17】 × 誤り。清算中の会社は、物上保証としての抵当権設定契約の時点がその解散の前であると否とを問わず、前記の契約による抵当権設定の登記の申請をすることができる(昭41.11.7-3252号)。【平21-25-オ】

 

<問題18>AとBは、平成23年6月10日、金銭消費貸借契約を締結するとともに、A所有の不動産に、抵当権者をB、債務者をA、債権額金1,000万円、利息年5パーセントとする抵当権を設定する契約を締結したが、当該抵当権の設定の登記を申請する前の同月15日、利息を年3パーセントに変更する契約をした。この場合における当該抵当権の設定の登記原因は、平成23年6月10日金銭消費貸借同日設定である。○か×か?

解答

【解答18】 〇 正しい。抵当権の設定登記を申請する場合の原因日付は、被担保債権の発生原因である債権契約及びその日付とすべきである(昭30.12.23-2747号)。当該契約の後、利息の定めを変更する契約をしたとしても、債権の同一性に影響はないので、当該抵当権の設定の登記原因は、平成23年6月10日金銭消費貸借同日設定となる。【平23-18-ウ】

 

<問題19>地上権者Aの地上権を目的として、Bを抵当権者とする抵当権の設定の登記をする場合には、その登記は、付記登記でされる。○か×か?

解答

【解答19】 〇 正しい。所有権以外の権利を目的とする権利に関する登記は、付記登記によってする(不登規3条4号)。したがって、所有権以外の権利である地上権を目的とする抵当権の設定登記は、付記登記でされることになる。【平23-18-オ】

 

<問題20>抵当権の債務者Cが死亡し、Cの相続人であるX及びY間において、遺産分割協議によりXがDの承認を得てCの債務を単独で引き受けた場合には、相続を登記原因として、Xを債務者とする当該抵当権の変更の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答20】 〇 正しい。抵当権の債務者である被相続人の死亡後、債権者の同意を得て、遺産分割によって、相続人のうちの一部の者が債務を引き受けた場合には、相続を原因として、直接債務を引き受けた共同相続人を債務者とする変更登記を申請することができる(昭33.5.10-964号)。【平25-24-イ】

 

<問題21>甲土地の共有者であるA及びBが、抵当権者Eに対して甲土地を代物弁済したことによりEを登記権利者とする共有者全員持分全部移転の登記をした場合には、Eは、代物弁済を登記原因として、抵当権の登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答21】 〇 正しい。抵当権者が代物弁済により抵当不動産の所有権を取得した場合、登記原因を「代物弁済」、登記原因の日付を「代物弁済がなされた日(=代物弁済による所有権移転登記をした日)」として、抵当権の抹消登記を申請することができる(登研270号)。【平25-24-エ】

 

<問題22>A登記所の管轄に属する甲物件及びB登記所の管轄に属する乙物件に共同担保権が設定された後に、C登記所の管轄に属する丙物件を追加設定する場合において、当該共同担保権が、抵当権であるときは前の登記に関する登記事項証明書を提供する必要はないが、根抵当権であるときは前の登記に関する登記事項証明書を提供する必要がある。○か×か?

解答

【解答22】 〇 正しい。共同担保権の設定において、ある登記所の管轄に属する不動産についての設定登記後、他の登記所の管轄に属する不動産について設定登記を申請する場合、当該担保権が普通抵当権である場合には、前の登記に関する登記事項証明書は減税を受けるための任意的な添付情報である(登税13条2項)が、根抵当権である場合には、先に登記された根抵当権の内容との同一性を確認するため、当該登記事項証明書を提供しなければならない(不登令別表56添ロ)。【平16-18-イ】

 

<問題23>担保権者について相続が開始し、共同相続人の中に自らの相続分を超える遺贈を受けた者がいる場合において、この者は、相続を原因とする担保権移転の登記につき、当該担保権が、抵当権であるときは登記の申請人となることはないが、確定前の根抵当権であるときは登記の申請人となることがある。○か×か?

解答

【解答23】 〇 正しい。共同相続人中に相続分を超える遺贈を受けた者(特別受益者)がいる場合、その者は被相続人から承継すべき積極財産を有せず(民903条2項)、被相続人の有していた特定債権を承継することはないから、相続を登記原因とする抵当権移転の登記につき、申請人とはならない。しかし、元本確定前の根抵当権であるときは、相続開始時における特定債権が特別受益者に承継されることはないが、特別受益者も、指定根抵当権者になることは可能であり、相続開始後に発生する債権の債権者になることはある。したがって、当該相続人がその根抵当権を相続しない旨及び合意による指定を受ける意思を有しない旨を明らかにした場合を除き、登記の申請人となるものとされている(昭46.12.27-960号)。【平16-18-ウ】

 

<問題24>甲株式会社を抵当権設定者、甲株式会社と代表取締役を同じくする乙株式会社を抵当権者とする抵当権の設定の仮登記がされている場合において、解除を原因として当該仮登記の抹消を申請するときは、登記原因について乙株式会社の取締役会の承認を受けたことを証する情報の提供を要する。○か×か?

解答

【解答24】 〇 正しい。抵当権設定の仮登記を解除することは、抵当権者にとって不利益であり、一方抵当権設定者にとって利益である。したがって、抵当権設定者と抵当権者が株式会社であり、その代表取締役が同一人である場合には、抵当権者である株式会社において取締役との利益相反行為となる。以上から、抵当権者である株式会社の承認を得たことを証する情報として、当該会社が取締役会設置会社であるならば、取締役会の承認(会356条、365条)を得たことを証する情報を提供しなければならない(不登令7条1項5号ハ)。【平18-22-エ】

 

<問題25>抵当権の順位の変更の登記の抹消は、当該順位の変更に係る抵当権の登記名義人のすべてが申請しなければならない。○か×か?

解答

【解答25】 〇 正しい。抵当権の順位の変更の登記は抵当権者全員が共同して申請しなければならず(不登89条1項、昭46.10.4-3230号)、当該順位変更の登記の抹消も同様である。【平18-23-ウ】

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