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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法「用益権に関する登記」>

<問題1>区分地上権の設定の登記を申請する場合、申請情報と併せて、地上権の目的である地下又は空間の上下の範囲を明らかにする図面を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答1】 〇 正しい。区分地上権の設定登記の申請情報には、地上権の目的である地下又は空間の上下の範囲を記載又は記録しなければならないが、範囲を明らかにする図面の提供は要求されていない。【平元-15-3】

 

<問題2>A所有の甲土地についてAB間で地上権設定登記がされた後に、Aは、Dとの間で甲土地上の特定の空間を範囲と定めて区分地上権を設定する旨を約した。この場合、A及びDの共同申請により、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供して、当該区分地上権の設定登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答2】 〇 正しい。区分地上権の設定は土地所有者と区分地上権者との設定契約により、その設定の登記も両者が申請人となる。ただし、区分地上権の設定は、第三者が土地の使用又は収益をする権利(地上権や永小作権等)を有する場合には、その者の承諾がなければ成立しない(民269条の2第2項)。この承諾は地上権設定の効力要件であるので、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供しなければならない(不登令7条1項5号ハ)。【平15-23-イ】

 

<問題3>A所有の甲土地についてA及びBは、地上権設定登記に必要な手続上の条件が具備しないため、甲土地について地上権設定仮登記をしたが、その後、Aは、Eとの間で甲土地について地上権設定契約を締結した。この場合、A及びEの共同申請により、甲土地について更に地上権設定仮登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答3】 〇 正しい。同一の土地に対して2つの地上権設定登記をすることはできない。しかし、仮登記については差し支えないものとされている。本登記によって得られた対抗力の優劣で決すればよいからである。【平15-23-ウ】

 

<問題4>地上権の存続期間を「永久」として、地上権の設定の登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答4】 × 誤り。地上権の存続期間については、特に制限はなく、これを「永久」として定めることもできる(大判明36.11.16)。【平18-17-ア】

 

<問題5>建物所有を目的とする地上権の設定の登記がされている土地について、区分地上権の設定の登記の申請をする場合は、添付情報として、登記されている地上権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答5】 〇 正しい。区分地上権設定登記の申請は、同一土地上に地上権設定登記がある場合であっても、地上権者の承諾を証する情報を提供すれば、申請することができる(昭41.11.14-1907号)。【平27-22-イ】

 

<問題6>地上権設定登記の申請情報の内容として、地上権設定の目的を提供しなければならないが、賃借権設定登記の申請情報の内容として、建物の所有を目的とする場合を除き、賃借権設定の目的を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答6】 〇 正しい。地上権設定登記において、「目的」は絶対的登記事項である(不登78条1号)。したがって、地上権設定登記の申請情報には、地上権設定の目的を記録しなければならない(不登令別表33申)ので、前段は正しい。また、賃借権設定登記において、「建物の所有」を目的とする場合は、借地借家法の適用があることを示すため、賃借権設定の目的は絶対的登記事項であり(不登81条6号)、賃借権設定登記の申請情報には、賃借権設定の目的を記録しなければならない(不登令別表38申)が、それ以外の場合は、賃借権設定の目的を記録することを要しない。したがって、後段も正しい。【平9-16-ウ】

 

<問題7>地上権移転登記の申請には、申請情報と併せて所有権の登記名義人が承諾したことを証する情報の提供を要しないが、賃借権移転登記の申請には、賃借権の譲渡を許す旨の登記がある場合を除き、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報の提供をしなければならない。 ○か×か?

解答

【解答7】 〇 正しい。地上権は、物権なので土地所有者の承諾なしに譲渡できるが、賃借権は、対人的な関係を生ずる債権であるから、譲渡を許す旨の特約がない限り申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報の提供をする必要がある(不登令別表40ロ)。【平9-16-オ】

 

<問題8>竹木所有を目的として、地下5mから地上15mまでを範囲とする区分地上権の設定の登記をすることはできない。○か×か?

解答

【解答8】 〇 正しい。区分地上権は、竹木を所有するために設定することはできず、工作物を所有するためにのみ設定できる(民269条の2第1項)。【平10-12-イ】

 

<問題9>地上権設定登記の申請情報には、地上権設定の目的を記載又は記録しなければならないが、賃借権設定登記の申請情報には、建物所有を目的とする定めがある場合を除き、賃借権設定の目的を記載又は記録することを要しない。○か×か?

解答

【解答9】 〇 正しい。地上権設定登記の申請情報には、必ず地上権設定の目的を記載又は記録する(不登78条1号)が、賃借権設定登記の申請情報には、建物所有の定めがあれば、賃借権設定の目的を記載又は記録する(不登81条6号)。【平14-21-ア】

 

<問題10>地上権を目的とする賃借権設定登記の申請には、申請情報と併せて地上権設定者が承諾したことを証する情報を提供することを要しないが、賃借地の転貸の登記の申請には、賃借地の転貸ができる旨の登記がある場合を除き、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答10】 〇 正しい。地上権を目的とする賃借権設定登記の申請には、申請情報と併せて地上権設定者(所有者)が承諾したことを証する情報を提供することを要しないが、賃借地の転貸の登記の申請には、転貸ができる旨の登記がある場合を除き、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報を提供することを要する(不登令別表39ロ)。【平14-21-エ】

 

<問題11>地上権の設定の登記をするときは、存続期間の定めを登記することができる。○か×か?

解答

【解答11】 〇 正しい。地上権設定の登記をするときは、存続期間の定めを登記することができる(不登78条3号)。【平22-16-イ】

 

<問題12>地上権設定契約において、その存続期間中地代の増額をしない旨の特約がされている場合には、その特約を登記することができる。○か×か?

解答

【解答12】 〇 正しい。地上権設定契約において、特約として存続期間中地代の増額をしない旨の定めがあるときは、その登記をすることができる(大判明40.3.12)。【平4-27-1】

 

<問題13>建物所有を目的とする地上権設定登記がされている不動産について、地下又は空間の上下の範囲を定めてその部分を目的とする地上権の設定登記の申請をするには、申請情報と併せて登記されている地上権者が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答13】 〇 正しい。区分地上権は、既に第三者が土地の使用又は収益をなす権利を有する場合においても、その第三者の承諾を得れば設定することができる(民269条の2第2項)。第三者の承諾は、区分地上権設定の効力発生要件であるので、申請情報と併せてその者たちの承諾があったことを証する情報を提供しなければならない(昭41.11.14-1907号参照)。【平6-16-ア】

 

<問題14>専ら事業の用に供する建物の所有を目的として、存続期間10年の地上権の設定の登記を申請する場合には、申請情報と併せて、地上権設定契約公正証書の謄本を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答14】 〇 正しい。事業用借地権の設定契約は、公正証書によってなされなければならない(借地借家23条3項)。したがって、その設定登記の申請情報には、登記原因を証する情報として、契約を締結した公正証書の謄本を提供することを要する(不登令別表38ロ)。【平7-12-3】

 

<問題15>空間の上下の範囲を定めてする地上権設定の登記を申請する場合には、目的不動産に使用収益をしない旨の定めのある質権の登記がされているときであっても、その質権者の承諾を要しない。○か×か?

解答

【解答15】 〇 正しい。本問のように質権に使用収益権がないときは、当該質権者は区分地上権設定の際の利害関係人には該当しない。【平8-13-オ】

 

<問題16>仮登記された地上権を目的として根抵当権設定の登記はすることができない。○か×か?

解答

【解答16】 〇 正しい。仮登記された地上権を目的として根抵当権を設定することはできる(民369条2項)。ただ、その登記の形態は、目的物が仮登記である以上根抵当権の設定登記も仮登記になる。このときの登記の目的は、「何番仮登記地上権の根抵当権設定仮登記」となる。【平10-15-ウ】

 

<問題17>Aを賃借人とする賃借権の登記がされている不動産について、Bを賃借人とする賃借権の登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答17】 × 誤り。賃借権は債権であるので、同一の不動産について、既にその設定登記がされている場合であっても、重ねて設定登記をすることができる(昭30.5.21-972号)。【平17-23-ア】

 

<問題18>賃借権の譲渡を許す旨の特約がない賃借権が譲渡された後、当該賃借権の譲渡についての賃貸人の承諾がされたときは、賃借権の移転の登記の登記原因の日付は、賃貸人が承諾した日である。○か×か?

解答

【解答18】 × 誤り。賃貸人の承諾なくしてした賃借権の譲渡は、賃貸借契約の解除事由となる(民612条)。しかし、賃貸人の承諾なくしてされた賃借権の譲渡も有効であり、当該譲渡契約の時にその効力が生じ、その後に賃貸人の承諾があっても、当該承諾の時に譲渡の効力が生じるのではない。したがって、当該譲渡による賃借権移転登記の原因日付は、当事者の譲渡の合意が成立した日である。【平17-23-オ】

 

<問題19>賃借権の設定の登記がされている賃貸借契約に、賃借権の譲渡又は転貸をすることができる旨の特約があっても、当該賃借権を目的とする質権の設定の登記の申請をすることはできない。○か×か?

解答

【解答19】 × 誤り。賃借権の譲渡又は転貸をすることができる旨の特約がある場合において、質権の目的として賃借権を権利質とすることが認められるため、賃借権を目的とする質権設定登記の申請をすることができる(昭30.5.16-929号)。【平23-17-イ】

 

<問題20>建物の賃借権の設定の登記の申請をする場合において、賃貸借契約に敷金があっても、その旨の登記の申請をすることはできない。○か×か?

解答

【解答20】 × 誤り。賃借権の登記において、敷金があるときは、その旨が登記事項となる(不登81条4号)。したがって、賃貸借契約に敷金がある場合、その旨を登記しなければならない。【平23-17-エ】

 

<問題21>宅地である甲土地について賃借権の設定の登記を申請する場合は、その申請情報の内容として、賃料の定めを、「乙土地を使用収益する」とすることができる。○か×か?

解答

【解答21】 〇 正しい。賃料を「乙土地を使用収益する」と定めて、賃借権設定の登記を申請することができる(昭41.4.15-193号)。【平27-22-オ】

 

<問題22>登記された賃借権について、売買を原因とする賃借権一部移転の登記の申請をすることができるが、その賃借権を目的とする抵当権設定の登記の申請はすることができない。○か×か?

解答

【解答22】 〇 正しい。賃借権も財産権の一つであり、一部の処分も認められている。抵当権は、不動産・地上権・永小作権について設定できるのであり(民369条1項、2項)、賃借権に設定することはできない。【平5-27-エ】

 

<問題23>賃借権につき、譲渡することができる旨の登記がされていない場合であっても、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報を提供すれば、賃借権移転の登記をすることができる。○か×か?

解答

【解答23】 〇 正しい。賃借権設定に際して、特約として「譲渡・転貸できる」旨の登記をすることができる。しかし、その登記がなくても賃借人は、賃貸人の承諾があれば、賃借権を譲渡することができる(民612条1項)。したがって、本問は正しい。【平6-16-エ】

 

<問題24>要役地についての登記された賃借権の登記名義人を地役権者とする、地役権設定の登記の申請は、することができない。○か×か?

解答

【解答24】 × 誤り。賃借権者も、その賃借権の存続期間の範囲内において地役権者となることができ、賃借権者を登記権利者として地役権の設定登記を申請することができる(昭39.7.31-2700号)。【平2-21-4】

 

<問題25>甲地を要役地とする通行地役権の設定登記がある土地について、乙地を要役地として範囲が重なる通行地役権の設定登記をすることができる。○か×か?

解答

【解答25】 〇 正しい。同一の土地(その一部たる同一部分)を承役地として、甲地を要役地とするAのための地役権設定登記後、重ねて乙地を要役地とするBのための地役権設定登記の申請は受理して差し支えない(昭38.2.12-390号)。【平13-25-ア】

 

<問題26>賃借権の設定登記がされている土地について、通行地役権の設定登記をすることができる。○か×か?

解答

【解答26】 〇 正しい。地役権については、土地所有者間の関係だけでなく、地上権者・永小作権者・賃借権者も、その土地のため、又はその土地の上に、地役権を設定できると考えられている(地上権について昭36.9.15-2324号、賃借権について昭39.7.31-2700号)。【平13-25-エ】

 

<問題27>地役権の登記がされた後に、その要役地について抵当権設定の登記がされている場合において、当該地役権の登記の抹消を申請するときは、申請情報と併せて、当該抵当権者が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答27】 〇 正しい。権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる(不登68条)。地役権の登記がされた後に、その要役地について抵当権設定の登記がされた場合、当該抵当権の効力は地役権にも及ぶ。したがって、当該地役権の抹消について抵当権者は登記上の利害関係を有する第三者となるので、その承諾がある場合に限り、地役権の抹消登記をすることができる。【平16-16-4】

 

<問題28>要役地の地役権の登記である旨の登記がされた土地について、所有権の移転の登記を申請する場合には、承役地について、地役権の変更の登記を申請することを要しない。○か×か?

解答

【解答28】 〇 正しい。要役地について所有権が移転した場合には、特約のない限り地役権も当然に移転するが、承役地についてされている地役権の登記には、地役権者は登記されていないので(不登80条2項)、当該登記について変更の登記を申請する必要はない。【平17-27-オ】

 

<問題29>地役権の設定の登記をした後、契約によって、民法第286条に規定する承役地の所有者の工作物の設置義務を定め、承役地にその旨の登記がされた場合には、登記官は、職権で、要役地についてその旨の登記をしなければならない。○か×か?

解答

【解答29】 × 誤り。地役権の設定の登記をした後、契約によって、承役地の所有者の工作物の設置義務を定めた場合、承役地にその旨を追加する地役権の変更登記を申請することができる(不登80条1項3号)。しかし、当該特約は、要役地における登記事項とはなっていない(不登規159条1項)ため、承役地について変更登記がされても、登記官が職権で要役地についてその旨の登記をすることはない。【平23-16-イ】

 

<問題30>承役地に対し、民法第287条による放棄を登記原因とする所有権の移転の登記がされた場合には、承役地及び要役地の地役権の登記は、職権で抹消される。○か×か?

解答

【解答30】 × 誤り。承役地の所有者は、いつでも、地役権に必要な土地の部分の所有権を放棄して地役権者に移転し、これにより承役地の所有者の工作物の設置義務を免れることができる(民287条)。そして、承役地の所有者が所有権の放棄をしたときは、地役権は混同により消滅することになる(民179条1項本文)。この場合、承役地については、地役権者が権利者兼義務者の立場で混同を原因として地役権の登記の抹消を申請しなければならない。要役地については、承役地の登記に伴って、登記官の職権で、地役権の登記が抹消される(不登規159条3項)。【平23-16-ウ】

 

<問題31>地役権は要役地とともに移転しない旨の定めの登記がある地役権の要役地について所有権移転の登記がされた場合には、「年月日要役地の所有権移転」を登記原因として地役権設定の登記の抹消をすることができる。○か×か?

解答

【解答31】 〇 正しい。民法281条1項ただし書による特約を登記したときは、共同申請で地役権を抹消することができる。登記原因は「年月日要役地の所有権移転」である。【平10-12-オ】

 

<問題32>地役権の設定の登記をするときは、存続期間の定めを登記することができる。○か×か?

解答

【解答32】 × 誤り。地役権については、存続期間の定めは登記事項とされていないため(不登80条1項参照)、存続期間の定めを登記することはできない。【平22-16-イ】

 

<問題33>地役権の設定の登記が完了すると、登記権利者に対して登記識別情報が通知される。○か×か?

解答

【解答33】 × 誤り。登記識別情報は、その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合に通知されるところ(不登21条)。地役権設定の登記では、地役権者は登記名義人とはならないため(不登80条2項)、登記識別情報は通知されない。【平22-16-ウ】

 

<問題34>設定の目的を「日照の確保のため高さ5メートル以上の工作物を設置しない」とする地役権設定の登記は、申請することができない。○か×か?

解答

【解答34】 × 誤り。実体法上、日照の確保は土地の利用価値を高めるから、そのような地役権設定も可能である(民280条参照)。したがって、登記申請もできる(昭54.5.9-2863号)。【平11-27-エ】

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