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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法「権利の変更・更正の登記」>

<問題1>抵当権の登記の抹消を申請する場合において、当該抹消の登記権利者の住所に変更を生じているときは、申請情報と併せて当該変更を証する情報を提供すれば足りる。○か×か?

解答

【解答1】 × 誤り。抵当権の登記の抹消を申請する場合において、申請情報の登記権利者(所有権の登記名義人)の表示が登記記録と符合しないときは、抵当権の抹消登記の前提として、所有権登記名義人の住所又は氏名の変更の登記を申請することを要する(登研355号)。【平21-27-ア】

 

<問題2>判決によって所有権の移転の登記を申請する場合において、判決書正本に登記義務者である被告の住所として登記記録上の住所と現在の住所とが併記されているときは、所有権の登記名義人の住所の変更の登記をしないで、直ちに所有権の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答2】 × 誤り。申請情報の内容である登記義務者の住所が登記記録と合致しないときは、申請は却下されるため(不登25条7号)、登記名義人の住所変更の登記を省略して所有権の移転の登記を申請することはできない(昭43.5.7-1260号参照)。これは、判決書の正本に登記義務者である被告の住所として登記記録上の住所と現在の住所が併記してある場合であっても同様であり、判決による所有権の移転の登記の前提として登記名義人の住所変更の登記を申請しなければならない。【平24-17-5】

 

<問題3>不動産登記法第74条第2項による甲名義の所有権保存登記を、甲乙共有名義に更正する登記を申請する場合、表題部所有者(敷地権たる権利の登記名義人)が承諾したことを証する情報を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答3】 〇 正しい。不動産登記法74条2項による甲名義の所有権保存登記を、甲乙共有名義に更正する登記の申請をするには、申請情報と併せて、表題部所有者(敷地権たる権利の登記名義人)が承諾したことを証する情報を提供することを要する。この更正登記によって、乙が所有権保存登記の名義人となるからである。【平3-18-3】

 

<問題4>官公署の嘱託によって、その官公署を権利者とする所有権移転登記がされた場合において、登記原因を更正する登記をその官公署が嘱託するときは、嘱託情報と併せて改めて登記義務者が承諾したことを証する情報を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答4】 〇 正しい。国又は地方公共団体が登記権利者となって権利に関する登記をするときは、官庁又は公署は、遅滞なく、登記義務者の承諾を得て、当該登記を登記所に嘱託することを要する(不登116条1項)。官公署の嘱託によってなされた所有権移転の登記原因を更正する場合も、官公署が登記権利者となり更正登記をするので、上記の手続と同じ方法となる。【平6-23-オ】

 

<問題5>所有権の登記についても、その更正の登記をすることができるが、例えば、A所有の不動産について所有者をBとする所有権の保存の登記がされた場合に、所有権の登記名義人であるBをAに更正する所有権の更正の登記は許されない。○か×か?

解答

【解答5】 〇 正しい。所有権更正登記は、更正の前後で同一性がなければすることができない。同一性があるといえるためには、更正前の名義人の全部又は一部が更正後の登記名義人として残存していればよい。したがって、所有権保存登記の名義人をBからABに、ABからBに更正することはできるが、BからAへ更正することはできない。【平7-24】

 

<問題6>相続以外の原因による所有権の移転の登記の更正登記の申請人については、例えば、AからB及びCへの所有権の移転の登記をすべきであるにもかかわらず、AからCへの所有権の移転の登記がされた場合、Bが登記権利者となり、A及びCが登記義務者となる。○か×か?

解答

【解答6】 〇 正しい。AからCへの所有権移転登記をAからBCへ更正する場合、又は、AからBCへの所有権移転登記をAからBへ更正する場合、いずれも登記権利者はB、登記義務者はA及びCになる。これらは、更正登記の基本的概念である。【平7-24】

 

<問題7>権利に関する登記の更正登記は、更正の前後を通じて登記の同一性がある場合に限られるのが原則であるが、登記上利害関係を有する第三者の承諾があれば、登記の同一性がない場合であっても、更正登記をすることができる。○か×か?

解答

【解答7】 × 誤り。更正登記は、更正の前後を通じて登記に同一性がある場合にのみ認められる。同一性がない場合は、たとえ利害関係人の承諾があっても更正登記をすることはできない。【平14-13-イ】

 

<問題8>抵当権の登記について、債務者を設定者自身から設定者以外の者とする更正の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答8】 〇 正しい。抵当権設定登記における債務者は、登記事項の一部に過ぎず、その債務者を他の者に更正したとしても、登記の同一性は維持される。本肢のように債務者を設定者自身から設定者以外の者とする更正も認められる(昭37.7.26-2074号)。【平17-20-ア】

 

<問題9>抵当証券が発行されている抵当権の登記について、債務者は、当該抵当証券を提供することなく、債務者の氏名若しくは名称又は住所についての更正の登記を単独で申請することができる。○か×か?

解答

【解答9】 〇 正しい。抵当証券が発行されている場合における債務者の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、債務者が単独で申請することができる(不登64条2項)。この場合、債務者は当該抵当証券を提供することを要しない(不登令別表24参照)。【平17-20-オ】

 

<問題10>乙区1番で、平成18年6月1日付けの金銭消費貸借契約に基づく債権を被担保債権とする抵当権の設定の登記がされ、乙区1番付記1号で、平成18年7月1日付けの金銭消費貸借契約に基づく債権を被担保債権とする転抵当権の登記がされている場合に、当該転抵当権の被担保債権の成立の日を平成18年5月1日とする更正の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答10】 〇 正しい。抵当権の被担保債権の成立日より前に成立した債権を担保するために、当該抵当権に転抵当権を設定することは差し支えない。なお、抵当権設定の日より前に当該抵当権に転抵当権を設定することはできないので、そのような転抵当権の設定日の更正登記は申請することができないと解すべきである。【平18-12-5】

 

<問題11>AからBに対する売買を登記原因とする所有権の移転の登記がされた後、登記名義人をB及びC、各持分を2分の1とする所有権の更正の登記を申請した場合において、当該所有権の更正の登記が完了したときは、登記識別情報は、Cには通知されるが、Bには通知されない。○か×か?

解答

【解答11】 〇 正しい。登記識別情報は、その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合において、当該申請人に対して通知される(不登21条本文)。本肢のように、B単有名義の所有権を、B及びCの共有名義に更正する場合、新たに登記名義人となるCにのみ登記識別情報が通知される。【平22-13-イ】

 

<問題12>Aが死亡し、Aを所有権の登記名義人とする不動産について、Aの法定相続人である二人の子C及びDを登記名義人とする相続を登記原因とする所有権の移転の登記がAの債権者であるBの代位によりされた後、Cが相続放棄をしている事実が判明した場合において、DがDを所有権の登記名義人とする所有権の更正の登記を申請するときは、Bの承諾を証するBが作成した情報又はBに対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答13】 × 誤り。数度の更正の登記については、各更正の登記の前後における登記の同一性のほか、数度の更正の登記の前後における登記の同一性も要求される。本肢のように、AからAB、ABからBへの更正は、実質的には登記名義人をAからBへ更正することになり、同一性があるとはいえないので、登記を申請することはできない(昭53.3.15-1524号参照)。【平24-18-イ】

 

<問題14>信託を原因として委託者から受託者名義に所有権の移転の登記が経由されている不動産について、錯誤を原因として「信託」を「売買」と、「受託者」を「所有者」とする更正の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答14】 × 誤り。信託を原因として委託者から受託者名義に所有権移転登記が経由されている土地につき、錯誤を原因として「信託」を「売買」と、「受託者」を「所有者」とする更正登記をすることはできない(登研483号)。信託と売買とは、物権変動の性質を全く異にするものであるため、登記の前後に同一性を認めることができないからである。【平24-18-ウ】

 

<問題15>Aが所有権の登記名義人である甲土地について、Bを地上権者、地代を1平方メートル1年1万円とする地上権の設定の登記がされた後、錯誤を登記原因として、地代を1平方メートル1年1万5,000円とする地上権の更正の登記を申請するときは、Aを登記権利者、Bを登記義務者としなければならない。○か×か?

解答

【解答15】 〇 正しい。本肢の地上権の更正の登記は、地上権設定者(所有権登記名義人)にとって有利な更正登記である。したがって、本肢の地上権の更正の登記は、Aを登記権利者、Bを登記義務者として申請することになる。【平27-16-ウ】

 

<問題16>甲土地について、乙区1番でAを、乙区2番でBを、乙区3番でCをそれぞれ抵当権者とする抵当権の設定の登記がされ、乙区4番において、Bの抵当権を第1順位、Cの抵当権を第2順位、Aの抵当権を第3順位とする順位の変更の登記がされている場合において、当該順位の変更の登記に錯誤があるときは、錯誤を登記原因として、当該順位の変更の登記を更正する登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答16】 〇 正しい。抵当権の順位変更登記がなされたが、変更後の順位が誤って登記された場合には、順位変更登記の更正登記を申請することができる。【平27-16-エ】

 

<問題17>ある登記が不適法に抹消された場合、抹消された登記の回復のほかに、抹消登記自体が不適法の場合には、抹消登記の抹消を申請することもできる。○か×か?

解答

【解答17】 × 誤り。抹消登記を抹消することは、登記手続上予定されていないので、することはできない。【平14-26-ア】

 

<問題18>仮登記が不適法に抹消された場合、仮登記には順位保全効しかないので、抹消された登記の回復は認められない。○か×か?

解答

【解答18】 × 誤り。仮登記であっても、不適法に抹消された場合は、登記の回復をすることができる(最判昭43.12.4)。【平14-26-オ】

 

<問題19>乙区2番で抹消された乙区1番の根抵当権の設定の登記の回復を申請する場合において、当該登記の抹消がされた後に乙区3番で地上権の設定の登記がされているときは、抹消回復の登記の申請の添付情報として、当該地上権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答19】 〇 正しい。抹消された登記の回復は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる(不登72条)。本肢の地上権者は、1番根抵当権の登記の抹消回復がされると不利益を受ける(競売されると権利が消滅する)ため、登記上の利害関係人に該当する。したがって、本肢の場合、地上権者の承諾を証する情報を提供しなければならない(不登令別表27添ロ)。【平25-20-ウ】

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