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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法「仮登記」>

<問題1>抵当権設定の仮登記後、第三者に所有権移転の登記がされた場合には、その仮登記に基づく本登記は、現在の所有権の登記名義人を登記義務者として申請しなければならない。○か×か?

解答

【解答1】 × 誤り。所有権以外の権利に関する仮登記がなされた後、第三者に所有権移転登記がなされた場合、仮登記に基づく本登記の登記義務者は、仮登記義務者たる従前の所有権登記名義人でも、現在の所有権登記名義人でもどちらでも差し支えない(昭37.2.13-75号)。したがって、本問は現在の所有権の登記名義人を登記義務者として申請しなければならないとしている所が誤っている。【平元-26-2】

 

<問題2>認知の裁判の確定前において、認知の訴えを提起した者を仮登記権利者とする相続による所有権移転請求権保全の仮登記を命ずる処分に基づく仮登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答2】 × 誤り。婚姻関係にない子と父とが法律上の親子関係が生じるのは、認知によってである(民779条参照)。したがって、認知の訴えを提起しても、裁判確定前においては子と被相続人との親子関係は生じていないので、単なる事実上の見込みに過ぎず、被相続人の所有する不動産について何らの請求権も有していないため、本問のような仮登記を申請することはできない。【平5-12-ア】

 

<問題3>「信託」を登記原因とする所有権移転請求権の仮登記及び信託の仮登記の申請はいずれもすることができる。○か×か?

解答

【解答3】 × 誤り。「信託」を登記原因とする所有権の不動産登記法105条1号仮登記をすることはできるが、2号仮登記をすることはできない(登研508号)。不動産登記法105条2号の仮登記は、所有権が移転する前の請求権(債権)を保全する仮登記であり、すでに所有権移転の効力が生じたものについては1号仮登記は申請できるが、2号仮登記は申請することができないからである。【平5-12-イ】

 

<問題4>所有権の移転の仮登記の申請は、相続を原因としてすることはできない。○か×か?

解答

【解答4】 〇 正しい。相続を原因とする登記は相続人が単独で申請することができるので、性質上、移転の仮登記の申請は、認められていない(昭57.2.12-1295号)。【平7-19-ア】

 

<問題5>A所有名義の不動産につき、Bが根抵当権の設定の仮登記を受けている場合には、Aは、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供して、単独で仮登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答5】 〇 正しい。A所有名義の不動産につき、Bが根抵当権の設定の仮登記を受けている場合には、Aは、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供して、単独で仮登記の抹消を申請することができる。登記上の利害関係人は、申請情報と併せて仮登記名義人が承諾したことを証する情報を提供して、単独で仮登記の抹消を申請することができる(不登110条)が、この利害関係人には、仮登記義務者自身も含まれるからである(登研461号)。【平7-19-ウ】

 

<問題6>仮登記の名義人がその仮登記の抹消を申請する場合には、申請情報と併せて仮登記の登記識別情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答6】 〇 正しい。仮登記名義人は、仮登記の登記識別情報を提供して、単独で仮登記の抹消を申請することができる(不登110条、不登令8条1項8号)。【平7-19-エ】

 

<問題7>AがBに土地を遺贈するとの遺言書を作成していた場合、法第105条第2号の仮登記をしておくことができる。○か×か?

解答

【解答7】 × 誤り。不動産登記法105条2号括弧書きの「その他将来確定することが見込まれるもの」とは、単に将来生ずる可能性のあるすべての請求権をいうのではなく、本問のような仮登記をすることはできない。【平13-21-5】

 

<問題8>売買予約を原因とする所有権移転請求権の仮登記がされた場合における当該売買予約上の権利の譲渡は、仮登記に権利移転の付記登記をしても、別に債権譲渡の対抗要件を具備しなければ、第三者に対抗することはできない。○か×か?

解答

【解答8】 × 誤り。売買予約がされた場合の予約上の権利を譲渡した場合、譲渡の対抗要件としては、債権譲渡の場合に準じて、予約義務者に対する通知又はその承諾を要する(民467条)が、売買予約に基づく所有権移転請求権仮登記がされている場合には、当該仮登記に移転の付記登記をするだけで、第三者対抗要件となりうる(最判昭35.11.24)。【平15-17-ウ】

 

<問題9>所有権に関する仮登記がされた後に、相続による所有権の移転の登記がされたときは、当該所有権の移転の登記の登記名義人である相続人は、所有権に関する仮登記に基づき本登記を申請する場合における登記上の利害関係を有する第三者に当たらない。○か×か?

解答

【解答9】 〇 正しい。仮登記義務者の相続人は、仮登記義務者の地位を承継するので、当該仮登記については、当事者の地位に立つ。したがって、当該相続人は当該仮登記の本登記においては登記申請の当事者であって、登記上の利害関係人となるものではない。【平17-21-イ】

 

<問題10>所有権に関する仮登記がされた後に、数次の売買による所有権の移転の登記が連続してされたときは、現在の所有権の登記名義人のみが所有権に関する仮登記に基づき本登記を申請する場合における登記上の利害関係を有する第三者に当たる。○か×か?

解答

【解答10】 〇 正しい。所有権に関する仮登記がされた後に、数次の売買による所有権移転の登記が連続してされた場合、仮登記の本登記に際しての登記上の利害関係人は現在の所有権の登記名義人であり、中間の所有権登記名義人は該当しない(昭37.7.30-2117号)。中間の所有権登記名義人は、仮登記の本登記によって現に不利益を被る者ではないからである。【平17-21-オ】

 

<問題11>真正な登記名義の回復を原因とする所有権の移転の請求権の仮登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答11】 〇 正しい。本来、真正な登記名義の回復という権利の移転原因は存しないのであるから、その請求権というものも存在せず、したがって、当該請求権保全の仮登記を申請することはできない。【平19-23-イ】

 

<問題12>同一の不動産について設定された数個の抵当権の順位を変更する旨の各抵当権者の合意に基づく当該抵当権の順位の変更の仮登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答12】 〇 正しい。不動産登記法105条1号の仮登記は、権利の保存等があった場合において、必要な情報の提供ができない場合に認められるところ、抵当権の順位の変更は登記が効力要件(民374条2項)なので、順位変更にかかる合意があったのみでは、権利の保存等(本肢においては変更)があった場合に該当しない。したがって、順位変更の当事者の合意があったのみでは、その変更の仮登記を申請することはできない。【平19-23-オ】

 

<問題13>所有権の移転の仮登記をした後でも、買戻しの特約の仮登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答13】 〇 正しい。買戻しの特約の登記は、売買による所有権移転の登記と同時にしなければならない(民581条1項、昭35.3.31-712号)。しかし、所有権移転の登記について仮登記をするときは、買戻しの特約の仮登記については、必ずしも同時にすることを要しない(昭36.5.30-1257号)。【平24-22-イ】

 

<問題14>抵当権の設定の仮登記の登記権利者が死亡した場合の相続を登記原因とする当該仮登記の移転の登記は、仮登記でされる。○か×か?

解答

【解答14】 〇 正しい。1号仮登記された抵当権を他に移転した場合は、登記の目的を何番抵当権移転仮登記として、付記登記の仮登記により実行される(記録例584)。これは、登記原因が相続であっても異なることはない。【平24-22-エ】

 

<問題15>代物弁済の予約を仮登記原因とする所有権移転請求権保全の仮登記の本登記の申請は、非金銭債務を担保するためにされたものであることを証する情報を提供すれば、登記原因の日付が仮登記原因の日付として登記されている日から2か月の期間の経過後の日でなくても、することができる。○か×か?

解答

【解答15】 〇 正しい。担保仮登記であることが登記記録上明らかな仮登記に基づく本登記を申請する場合、申請情報の内容とすべき登記原因の日付は、仮登記原因の日付として登記されている日から2か月の期間の経過後の日であることを要する。しかし、代物弁済の予約を原因とする仮登記の本登記の申請であっても、申請情報と併せて、非金銭債務を担保するためにされたものであることを証する情報を提供した場合には、当該仮登記を担保仮登記として取り扱う必要はない(昭54.4.21-2592号)。【平25-26-エ】

 

<問題16>抵当権の設定の登記について当該抵当権の放棄による抹消の仮登記がされた後、債権譲渡による当該抵当権の移転の登記がされている場合には、当該抵当権の譲受人を登記義務者として、当該仮登記に基づく本登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答16】 〇 正しい。抵当権抹消の仮登記後、抵当権移転登記がされた場合において、抵当権抹消の仮登記の本登記を申請するときは、登記義務者は抵当権の譲渡人又は譲受人のいずれでもよい(昭37.10.11-2810号)。【平25-26-オ】

 

<問題17>土地に代物弁済予約を登記原因とする所有権移転請求権の保全の仮登記がされている場合において、当該所有権移転請求権について、滞納処分による差押えの登記の嘱託をすることはできない。○か×か?

解答

【解答17】 × 誤り。代物弁済予約を登記原因とする所有権移転請求権の保全の仮登記がされている場合において、当該所有権移転請求権について、滞納処分による差押えの登記の嘱託をすることができる(昭32.8.8-1431号)。【平27-24-ウ】

 

<問題18>停止条件付所有権の移転の仮登記がされた土地につき、当該仮登記の登記名義人に錯誤があるときは、真正な登記名義の回復を登記原因として、当該仮登記の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答18】 × 誤り。「真正な登記名義の回復」を原因とする所有権移転請求権の仮登記及び停止条件付所有権移転の仮登記の申請はすることができない(登研423号、574号)。【平27-24-エ】

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