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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法「第三者の許可同意承諾、登記上の利害関係人等」>

<問題1>相続人の1人を受遺者とする農地の特定遺贈による所有権移転の登記を申請する場合には、農地法所定の許可を証する情報の提供を要しない。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 正しい。特定遺贈による所有権移転の場合、受遺者が相続人のうちの1人であるときは、農地法所定の許可を証する情報の提供を要しない(平24.12.14-3486号)。【平元-28-1】

 

<問題2>農地法所定の許可があったことを証する情報に記載又は記録されている地積が登記記録上のそれと相違している場合であっても、当該土地の地番その他の表示により土地の同一性が認められる限り、その許可があったことを証する情報を提供して、所有権移転登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 正しい。農地法所定の許可があったことを証する情報に記載又は記録されている地積が登記記録上のそれと相違している場合であっても、当該土地の地番その他の表示により土地の同一性が認められる限り、農地法所定の許可が得られていると評価することができる。したがって、その許可があったことを証する情報を提供して、所有権移転登記の申請をすることができる(昭37.6.26-1718号参照)。【平4-31-エ】

 

<問題3>登記記録上の地目は田であるが、現況は宅地である土地を売買した場合、その登記の申請情報と併せて農地法所定の許可があったことを証する情報の提供を要しない。○か×か?

解答

【解答3】 × 誤り。現況が田でなくても、登記記録上の地目が田であれば、形式的審査権しか有していない登記官は、当該不動産を農地法所定の許可を受けなければいけないものと判断せざるを得ない。反対に、現況が田でも登記記録上の地目が田でなければ、登記官は、農地法所定の許可を要しないものと判断せざるを得ない。【平5-17-4】

 

<問題4>農地について、債務不履行による売買契約の解除を原因として所有権移転登記の抹消登記を申請するときは、申請情報と併せて農地法所定の許可があったことを証する情報を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 正しい。法定解除は、当初から売買がなかった状態に戻すものであって、新たな権利変動の合意は存在しないからである(昭31.6.19-1247号)。 【平6-19-ア】

 

<問題5>Bの所有権移転請求権保全の仮登記がなされたA所有の農地について、CがBからその請求権の譲渡を受けてその登記をした場合には、Cは申請情報と併せて、AB間の所有権の移転についての農地法所定の許可があったことを証する情報を提供して、仮登記に基づく本登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答5】 × 誤り。所有権移転請求権はCに移転しているため、以後、CはAに対し、直接所有権移転請求権を行使することができ、その場合、当該農地の所有権はAからCに直接移転する。そのため、農地法所定の許可は、AC間について必要なのであり、AB間ではない。【平6-19-イ】

 

<問題6>農地の買戻しにつき、その意思表示が約定買戻期間内にされた場合には、農地法第3条の許可が約定買戻期間経過後にされたときでも、同許可があったことを証する情報を提供して買戻しによる所有権移転登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 正しい。買戻権の行使が買戻期間内になされていれば、農地法上の許可が買戻期間経過後になされても、所有権移転登記は受理される扱いである(昭42.2.8-293号参照)。【平11-19-ア】

 

<問題7>不在者の財産管理人は、その管理する不動産について裁判所の許可書を添付した場合に限り、抵当権設定登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 正しい。不在者の財産管理人が民法103条に規定する「権限」を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可が必要である(民28条)。そして、抵当権の設定行為は、不動産に物理的な変更を加えるものではないが、所有権の法律上の性質を変更する行為であることから、民法103条に規定する「権限」を超える行為と解されている。したがって、本肢の場合、裁判所が許可したことを証する情報(不登令7条1項5号ハ)として、抵当権設定登記の申請情報と併せて、裁判所の許可を証する情報の提供を要する。【平11-19-オ】

 

<問題8>親権者が、その親権に服する未成年の子に対し、親権者を債務者とする抵当権設定の登記がされている親権者所有の不動産を贈与し、その登記を申請する場合には、未成年の子のための特別代理人の選任書を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答8】 × 誤り。親権者が、その親権に服する未成年の子に対し、親権者所有の不動産を贈与する行為は、たとえ当該不動産に親権者を債務者とする抵当権設定の登記がされている場合であっても利益相反行為にはあたらない(大判大9.1.21)。贈与後の結果をみれば未成年者所有の不動産に親権者の債務を担保するための抵当権が設定されていることになるが、不動産を贈与する行為自体は、何ら未成年者に不利益を与えるものではないからである。したがって、未成年者のために特別代理人を選任する必要はなく、また、その登記を申請する場合にも、特別代理人の選任審判書を提供する必要はない。【平16-24-2】

 

<問題9>農地について売買契約の合意解除を原因として所有権移転登記の抹消登記を申請するときは、申請情報と併せて農地法所定の許可があったことを証する情報を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答9】 × 誤り。法定解除の場合と異なり、合意解除は、当事者間の任意の意思表示による権利変動と同視することができるので、農地法所定の許可を受けなければならない。したがって、売買契約の合意解除を原因として所有権移転登記の抹消登記を申請するときは、申請情報と併せて農地法所定の許可があったことを証する情報を提供することを要する(昭31.6.19-1247号参照)。 【平18-14-ア】

 

<問題10>農地につき、包括遺贈を原因として所有権の移転の登記を申請する場合には、許可を証する情報を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答10】 ○ 正しい。包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有するので相続と同視され、農地についてする包括遺贈は、農地法所定の許可を要しない(農地3条1項10号、農地規3条5号)。 【平18-14-ウ】

 

<問題11>農地につき、相続を原因として共同相続人であるA及びBへ所有権の移転の登記がされた後、相続分の贈与を原因としてAからBへのA持分の全部移転の登記を申請する場合には、許可を証する情報を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 正しい。共同相続人間においてする相続分の譲渡については、農地法所定の許可は不要であるとされる(最判平13.7.10)。したがって、共同相続の登記後に、共同相続人の1人から、他の共同相続人に「相続分の贈与」を原因としてする持分移転の登記の申請においては、農地法所定の許可を得たことを証する情報の提供は要しない。 【平18-14-エ】

 

<問題12>農地については、共有者の1人の持分放棄による持分移転登記の申請情報と併せて農地法所定の許可があったことを証する情報を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答12】 × 誤り。持分放棄による他の共有者の持分の取得は、放棄の意思表示によって法律上当然に生じるものであり、その持分移転について農地法所定の許可は不要である。したがって、「持分放棄」を原因とする持分の移転登記の申請情報と併せて農地法所定の許可があったことを証する情報の提供は不要である(昭23.10.4-3018号参照)。 【平21-13-ア】

 

<問題13>農地について、法人格のない社団の代表者の変更に伴う委任の終了を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合には、農地法第3条の許可を受けたことを証する情報の提供は不要であるが、民法第646条第2項の規定による移転を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合には必要である。○か×か?

解答

【解答13】 ○ 正しい。農地について、法人格のない社団の代表者の変更に伴う委任の終了を原因とする所有権移転の登記を申請する場合、実質的な権利変動があるわけではないので、農地法の許可を受けたことを証する情報の提供は不要である(昭58.5.11-2983号)。一方、農地について民法646条2項の規定による移転を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合は、農地法の許可を受けたことを証する情報を提供することを要する(登研456号)。 【平21-13-ウ】

 

<問題14>農地について、調停による財産分与を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合には、農地法第3条の許可を受けたことを証する情報の提供は不要であるが、当事者間の協議による財産分与を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合には必要である。○か×か?

解答

【解答14】 ○ 正しい。農地について、当事者間の協議による財産分与を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合には、当事者の意思によるので、農地法の許可を受けたことを証する情報を提供することを要する(登研523号)が、協議でなく判決や調停による財産分与の場合は、当事者の意思のみでの物権変動でないので、農地法の許可を受けたことを証する情報の提供は不要である。【平21-13-オ】

 

<問題15>甲株式会社の代表取締役がA及びBであり、乙株式会社の代表取締役がA及びCである場合において、Bが甲株式会社を、Cが乙株式会社をそれぞれ代表して、甲株式会社所有の不動産について、甲株式会社から乙株式会社に売り渡し、この売買を登記原因とする所有権の移転の登記を申請するときは、いずれの会社についても取締役会の承認を受けたことを証する情報を提供する必要はない。○か×か?

解答

【解答15】 ○ 正しい。甲株式会社の代表取締役がA及びBであり、乙株式会社の代表取締役がA及びCである場合において、Bが甲株式会社を、Cが乙株式会社をそれぞれ代表して、甲株式会社所有の不動産について、甲株式会社から乙株式会社に売り渡し、所有権移転の登記を申請するときは、いずれの会社についても取締役会の承認を受けたことを証する情報を提供する必要はない(昭52.11.14-5691号)。【平22-26-ウ】

 

<問題16>甲株式会社及び乙株式会社の代表取締役が同一人である場合において、甲株式会社名義の不動産について、債務者を乙株式会社とする抵当権の設定の登記を申請するときは、甲株式会社の取締役会の承認を受けたことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答16】 ○ 正しい。甲株式会社及び乙株式会社の代表取締役が同一人である場合において、甲株式会社名義の不動産について、債務者を乙株式会社とする抵当権を設定する場合は、会社法365条、356条の利益相反取引に該当する。したがって、甲株式会社の取締役会の承認を受けたことを証する情報を提供しなければならない(昭35.8.4-1929号)。【平22-26-エ】

 

<問題17>A単有名義の不動産につき抵当権設定の登記がなされている場合、A単有をAB共有とする更正登記の申請情報には、当該所有権を目的とした抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供することを要する。○か×か?

解答

【解答17】 ○ 正しい。A単有名義の不動産につき抵当権設定の登記がなされている場合、A単有をAB共有とする更正登記の申請情報には、当該所有権を目的とした抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供することを要する。更正登記がされると、所有権全部を目的として設定されていた抵当権は、更正後のA持分を目的とする抵当権に縮減されるからである。【平2-19-2】

 

<問題18>Aの債務のために、A所有の甲不動産とX所有の乙不動産とを共同担保として抵当権設定の登記がされた後に、甲不動産の抵当権の登記のみについてする抹消の登記の申請は、申請情報と併せてXが承諾したことを証する情報を提供することを要しない。○か×か?

解答

【解答18】 ○ 正しい。乙不動産の物上保証人であるXは、甲不動産の抵当権の抹消について登記上の利害関係人に該当しない。【平7-20-1】

 

<問題19>元本確定前に根抵当権の極度額増額の登記を申請する場合には、申請情報と併せて後順位抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答19】 ○ 正しい。根抵当権の極度額の変更は利害関係人の承諾がなければすることができない(民398条の5)。利害関係人の承諾は極度額変更の効力要件である。極度額の増額については、後順位抵当権者が利害関係人となり、その承諾が必要であり、当該増額による変更の登記の申請に際しては、その承諾を得たことを証する情報を提供しなければならない(不登令7条1項5号ハ)。【平16-27-イ】

 

<問題20>抹消された抵当権の登記を回復する登記を申請する場合には、申請情報と併せてその抵当権の抹消登記後に登記された抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答20】 ○ 正しい。抹消された登記(権利に関する登記に限る)の回復は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる(不登72条)。抹消された抵当権の登記を回復する登記がされると、回復前の登記の順位を保全するから、その抵当権の抹消登記後に登記された抵当権の登記名義人は登記上の利害関係人となり、当該登記の申請にはその承諾を要する。【平16-27-エ】

 

<問題21>所有権移転の登記の抹消を申請する場合には、申請情報と併せてその所有権を目的として登記された抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答21】 ○ 正しい。権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる(不登68条)。所有権移転の登記を抹消すると、その所有権を目的とする抵当権の登記は職権で抹消されるので、抹消の登記を申請する場合、その所有権を目的として登記された抵当権の登記名義人は登記上の利害関係人となり、当該登記の申請に際してはその承諾を要する。 【平16-27-オ】

 

<問題22>地上権を目的とする賃借権の設定の登記を申請する場合には、当該地上権の設定者の承諾を証する情報の提供を要する。○か×か?

解答

【解答22】 × 誤り。地上権は物権であるので、地上権者が、その目的である土地を第三者に賃貸するについては、設定者の承諾は不要である。【平19-25-イ】

 

<問題23>地役権の設定の登記がされる前にその要役地について所有権の移転の仮登記がされていた場合において、当該地役権の設定の登記の抹消を申請するときは、当該仮登記の登記権利者の承諾を証する情報の提供を要する。○か×か?

解答

【解答23】 × 誤り。権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときにのみすることができ(不登68条)、抹消の登記の申請に際しては、当該登記上の利害関係を有する第三者の承諾を得たことを証する情報を提供しなければならない(不登令別表26添ヘ)。地役権の抹消において、当該地役権の設定登記がされる前に要役地についてされた所有権移転の仮登記の登記名義人は、もともと地役権のない要役地について権利を取得した者であるから、その抹消について登記上の利害関係を有する第三者には該当しない。【平19-25-エ】

 

<問題24>地役権の設定の登記がされた後、その要役地について抵当権の設定の登記がされている場合において、当該地役権の設定の登記の抹消を申請するときは、申請情報と併せて、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答24】 ○ 正しい。地役権の登記がされた後に、その要役地について抵当権設定の登記がされた場合、当該抵当権の効力は地役権にも及ぶ。したがって、当該地役権の抹消について抵当権者は登記上の利害関係を有する第三者となるので、その承諾がある場合に限り、地役権の抹消登記をすることができる(不登令別表37添ハ参照)。【平26-14-ア】

 

<問題25>A及びBを登記名義人とする所有権の移転の登記が債権者代位によりされている場合において、当該所有権の移転の登記をAのみを登記名義人とする所有権の更正の登記を申請するときは、申請情報と併せて、当該所有権の移転の登記を申請した者の承諾を証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答25】 ○ 正しい。債権者代位によって共有名義の所有権の移転の登記がされた後、当該登記を単有名義とする更正登記を申請する場合、代位債権者は登記上の利害関係を有する第三者に該当する(昭39.4.14-1498号)。したがって、代位債権者の承諾を証する情報を提供しなければならない。【平26-14-オ】

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