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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法「判決等による登記」>

<問題1>被相続人から不動産を買い受けた者は、共同相続人の1人に対する登記手続を命じる確定判決に基づき、単独で所有権移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答1】 × 誤り。登記義務者の相続人が登記を申請するときは、相続人全員が申請人とならなければならない(昭27.8.23-74号)ので、相続人全員を被告としなければならない。登記義務者の登記申請義務は相続人全員に不可分に帰属しているからである。【平2-31-イ】

 

<問題2>遺贈により不動産を取得したことを確認する旨の記載のある訴訟上の和解調書に基づき、登記権利者は、単独で遺贈を登記原因とする所有権移転登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答2】 × 誤り。不動産登記法63条1項の判決(和解調書等、確定判決と同一の効力を有するものを含む。)は、登記義務者に対して一定内容の登記手続を命じた給付判決でなければならず、確認判決では足りない。したがって、遺贈により不動産を取得したことを確認する旨の記載のある訴訟上の和解調書に基づき、登記権利者は、単独で遺贈を登記原因とする所有権移転登記を申請することはできない。【平2-31-ウ】

 

<問題3>判決に基づく所有権移転登記を申請するときは、申請情報と併せて、登記義務者の登記識別情報、印鑑証明書及び登記権利者の住所証明情報の提供を要しない。○か×か?

解答

【解答3】 × 誤り。判決に基づいて所有権移転登記を申請する場合は、登記識別情報及び印鑑証明書の提供を要しない(不登22条、不登令8条1項)が、登記名義人となる者の住所を証する情報の提供は必要である(不登令別表30添ロ、昭37.7.28-2116号参照)。判決に掲げられた登記権利者の住所地の記載が現在の住所であることを証するとはいえないため、判決とは別に現在の登記権利者の住所を証する必要があるからである。【平5-23-イ】

 

<問題4>Bから不動産を買い受けたAが所有権移転登記をしないまま死亡した場合において、BからAの相続人Cへ、判決主文中に登記原因を明示して所有権移転登記の手続を命じる判決がなされたときは、Cはこれに基づいて、単独で所有権移転登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 正しい。判決主文で中間省略登記が命じられている場合には、当該判決書の正本を登記原因証明情報として、登記権利者が単独で中間省略登記を申請することができる(昭35.2.3-292号参照)。したがって、Bから不動産を買い受けたAが所有権移転登記をしないまま死亡した場合において、BからAの相続人Cへ、判決主文中に登記原因を明示して所有権移転登記の手続を命じる判決がなされたときは、Cはこれに基づいて、単独で所有権移転登記を申請することができる。【平6-15-5】

 

<問題5>反対給付と引換えに所有権移転登記手続を命じた判決が確定したときは、原告は、執行文の付与を得れば、単独でその登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 正しい。意思表示を命じる判決は、原則として判決確定時に執行力を生じる(民執174条1項本文)が、債務者の意思表示が反対給付との引換えに係るときは、執行文が付与された時に債務者が意思表示をしたものとみなされる(民執174条1項ただし書)。【平9-13-イ】

 

<問題6>A名義の不動産について、Bのために所有権移転登記手続を命ずる判決の確定後、その登記前にBが当該不動産をCに贈与した場合、Cは承継執行文を得ても、Aから自己への直接の所有権移転登記を申請することができない。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 正しい。そもそも承継執行文の付与の問題は、登記義務者に承継があったときに、生じる問題である。本肢は、登記権利者に承継があるので、執行文を付与して移転登記することはできない(昭44.5.1-895号)。中間省略登記を認めることになってしまうからである。【平9-13-エ】

 

<問題7>債権者は、詐害行為取消請求訴訟で勝訴判決を得たときは、登記権利者である債務者に代位して所有権移転の登記の抹消の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 正しい。申請人としての登記権利者とは、登記上、直接に利益を受ける者であり(不登2条12号)、実体法上の登記請求権者が必ずしも登記申請上の登記権利者になるわけではない。詐害行為取消判決により所有権移転登記の抹消で登記上利益を受けるのは債務者である。したがって、債権者は、債務者に代位して登記申請することになる(昭38.3.14-726号)。【平10-18-ア】

 

<問題8>A所有の不動産についてBへの所有権移転の登記を命ずる判決が確定した後、その判決に基づく登記の申請をする前に、Aが死亡し、AからCへの相続による所有権移転の登記がされている場合、Bは、この判決にCに対する承継執行文の付与を受けて、CからBへの所有権移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 正しい。口頭弁論終結後、登記義務者に包括承継(相続)が生じその登記がなされた場合、包括承継人(相続人)に対して承継執行文の付与を受け、判決による登記申請をすることができる(民訴115条、民執27条2項)。【平12-26-5】

 

<問題9>A社所有の不動産を買い受けたBは、A社に対して売買を原因とする所有権移転登記手続を命ずる確定判決を得た。その後、A社は、C社に吸収合併された。この場合、Bは、C社に対する承継執行文の付与を受け、A社からの所有権移転登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 正しい。Bが、A社に対する所有権移転登記を命ずる確定判決を得た後、A社がC社に吸収合併された場合、C社は民事執行法23条1項3号の承継人である。したがって、BはC社に対する承継執行文の付与を受けて、登記の申請をすることができる。【平15-13-5】

 

<問題10>判決による登記における「判決」が確定したときは、その確定の時に登記申請の意思表示をしたものとみなされるので、執行文の付与は不要である。ただし、例えば、その意思表示が反対給付との引換えに係る場合には、判決に執行文を付与してもらう必要があり、このような場合は、執行文が付与された時をもって登記申請の意思表示をしたものとみなされることになる。○か×か?

解答

【解答10】 ○ 正しい。民事執行法174条1項本文は、判決が確定した時に意思表示が擬制されるとしており、同項ただし書は、意思表示が、①債務者の証明すべき事実の到来にかかるとき、②反対給付との引換えにかかるとき、③債務の履行その他の債務者の証明すべき事実がないことにかかるとき、には執行文が付与された時に意思表示が擬制されるとしている。本肢は上記②に該当するので、執行文の付与を要する。【平18-21-ウ】

 

<問題11>Aを所有権の登記名義人とする不動産について、AからBへの所有権の移転の登記手続を命ずる判決が確定したが、その訴訟の口頭弁論終結後にAが死亡し、相続を原因とするAからXへの所有権の移転の登記がされている場合には、Bは、Xに対する承継執行文の付与を受けて判決によるXからBへの所有権の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 正しい。不動産の売買契約締結後に売主が死亡し、売主からその相続人に所有権移転の登記がされている場合には、本来は当該所有権移転の登記を抹消し、売主から買主への所有権移転登記を申請するべきであるが、先例(昭37.3.8-638号)は、当該抹消登記をすることなく、相続人から買主への所有権移転登記を認めている。したがって、売主に対する所有権移転登記手続を命ずる確定判決を得た買主は、当該判決に係る口頭弁論終結後に死亡した売主の相続人に対する承継執行文の付与を受けたときは、当該相続人とする相続による所有権移転登記がされている場合でも、直接当該相続人名義から自己名義とする所有権移転登記を申請することができる(民訴115条1項3号)。【平19-15-ア】

 

<問題12>Aを所有権の登記名義人とする不動産について、AからBへの所有権の移転の登記手続を命ずる判決が確定したが、その訴訟の口頭弁論終結後にBが死亡し、YがBを相続した場合には、Yは、申請情報と併せて申請人が相続人であることを証する情報を提供して判決によるAからBへの所有権の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答12】 ○ 正しい。不動産の買主の相続人は、相続があったことを証する情報を提供して、買主名義への所有権移転登記を申請することができる(不登62条、不登令7条1項5号イ)。買主が売主に対する所有権移転登記手続を命ずる確定判決を得ていたときは、買主の相続人は不動産登記法63条1項によって単独で申請でき、承継執行文の付与は要しない。【平19-15-イ】

 

<問題13>A名義の不動産について、Bへの所有権の移転の登記手続をAに対して命じる確定判決をBが得た後、Bへの所有権の移転の登記がされる前にBがCに当該不動産を贈与した場合には、Cは、当該判決について承継執行文の付与を受け、直接AからCへの当該不動産の所有権の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答13】 × 誤り。A名義の不動産について、Bへの所有権移転の登記手続をAに対して命じる確定判決をBが得た後、Bへの所有権移転の登記がされる前にBがCに当該不動産を譲渡した場合、Cは、当該判決について承継執行文の付与を受けて、直接AからCへの所有権の移転の登記を申請することはできない(昭44.5.1-895号)。この場合、Cは、Bに代位してAからBへの所有権移転の登記を申請し、BからCへの所有権移転の登記を申請することができるからである。【平22-24-ア】

 

<問題14>根抵当権の担保すべき元本が確定したが、根抵当権設定者Bが確定の登記の申請に協力しない場合において、根抵当権者Aが当該根抵当権が確定していることを確認する確定判決を得たときは、Aは、単独でその登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答14】 × 誤り。不動産登記法63条1項にいう判決とは、登記手続をすべきことを命じた給付判決であることを要し、確認判決はこれに該当しない。したがって、根抵当権者であるAは、当該判決に基づいて、単独で根抵当権の元本の確定の登記を申請することはできない(昭54.11.8-5731号)。【平22-24-エ】

 

<問題15>AからBへの売買を原因とする所有権の移転の登記がされた後、Aが死亡した場合において、当該売買が錯誤によって無効であることが判明したときは、Aの共同相続人の一人であるCは、単独で、Bに対する所有権の移転の登記の抹消の登記手続を命ずる確定判決を得て、当該所有権の移転の登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答15】 ○ 正しい。本肢の場合、保存行為(民252条ただし書)として、Aの共同相続人の1人であるCは、確定判決を得ることにより、単独で、Bへの売買を原因とする所有権移転登記を抹消することができる。【平25-18-イ】

 

<問題16>A所有の不動産について、反対給付との引換えにAからBへの所有権の移転の登記手続をすることを内容とする和解調書に基づき、Bが単独で当該所有権の移転の登記を申請する場合には、当該和解調書に執行文の付与を受けなければならない。○か×か?

解答

【解答16】 ○ 正しい。登記手続を命ずるような、意思表示をすべきことを債務者に命ずる判決が確定したときは、債務者はその確定の時に意思表示をしたものとみなす(民執174条1項本文)のが原則であるが、債務者の意思表示が反対給付との引換えにかかるときは、執行文が付与された時に債務者が意思表示をしたものとみなされる(民執174条1項ただし書)。したがって、本肢のBが単独で所有権の移転の登記を申請する場合には、和解調書に執行文の付与を受けなければならない。【平25-18-エ】

 

<問題17>Aは、Bが所有権の登記名義人である甲土地の一部を買い受けた場合において、甲土地の当該一部につきBに対してAへの所有権の移転の登記手続を命ずる判決が確定したときは、Bに代位して甲土地の分筆の登記を申請し、その後、当該判決に基づき単独で甲土地の当該一部についての所有権の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答17】 ○ 正しい。AがBから一筆の土地の一部を買い受けたが、Bが分筆登記手続及び所有権移転登記手続に協力しない場合、Aは、Bを被告として所有権移転登記手続を請求すれば足り、所有権移転登記を命ずる判決が確定すれば、その判決により認められた登記請求権を保全するために代位により分筆の登記を申請した上、分筆後の土地について、単独でBからAへの所有権移転の登記を申請することができる。【平26-16-イ】

 

<問題18>A及びBは、Aに対してBへの所有権の移転の登記手続を命ずる確定判決を登記原因証明情報として提供し、共同して、当該所有権の移転の登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答18】 ○ 正しい。登記手続を命ずる判決正本を登記原因証明情報として、登記権利者及び登記義務者の双方から申請があった場合、当該申請は受理して差し支えない(登研142号)。判決による登記であっても、必ず単独申請でなければならないという制約はない。【平26-16-エ】

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