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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■民法親族「身分行為全般・婚姻」>

<問題1>AにはBとの間に生まれた嫡出でない子C(16歳)がおり、CがAの氏を称していた場合において、AがDとの婚姻によってDの氏を称することとしたときは、Cは、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、Dの氏を称することができる。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 子が父又は母と氏を異にする場合には、子は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その父又は母の氏を称することができる(民791条1項)。したがって、Aと氏が異なることとなるCは、家庭裁判所の許可を得て届け出ることによりDの氏を称することができる。【平29-20-ア】【平16-19-ウ】

 

<問題2>AとBが婚姻した際にBの氏を称することとした場合には、その後AとCとの間で、Cを養親、Aを養子とする養子縁組がされたときであっても、Aは、Bの氏を称する。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 養子は、養親の氏を称する(民810条本文)。ただし、婚姻によって氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない(民810条ただし書)。したがって、Cを養親、Aを養子とする養子縁組がされたときであっても、Aは、Bの氏を称することになる。【平29-20-エ】

 

<問題3>A男がB女に無断で婚姻届を提出した場合には、婚姻届の際に両者が事実上の内縁関係にあり、その後も夫婦としての生活を継続し、B女が婚姻の届出がされたことを容認したとしても、A男とB女の婚姻が有効になることはない。○か×か?

解答

【解答3】 × 事実上の夫婦の一方が他方の意思に基づかないで婚姻届を作成提出した場合においても、当時夫婦としての実質的生活関係が存在しており、後に他方の配偶者が届出の事実を知ってこれを追認したときは、婚姻は追認によりその届出の当初に遡って有効となる(最判昭47.7.25)。【平20-21-イ】

 

<問題4>A男とB女について婚姻の届出がされている場合、B女は、A男と離婚する前であっても、A男の母親に対しては扶養義務を負うことはない。○か×か?

解答

【解答4】 × 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があり、また、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる(民877条1項、2項)。B女にとって、A男の母親は1親等の直系姻族であり、3親等内の親族に該当する(民725条3号)から、民法877条2項により、B女は、A男の母親に対して扶養義務を負うことがある。【平20-21-エ】

 

<問題5>Aの養子B(女性)とAの弟Cは、婚姻をすることができる。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない(民734条1項)。本肢のBとCは、養子と養方の傍系血族の関係にあるため、婚姻をすることができる。【平23-21-ア】

 

<問題6>A(男性)との婚姻中に懐胎していたB(女性)が、Aと離婚した1か月後に出産した場合、更にその1か月後にC(男性)と再婚をすることができる。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 女性は、前婚の解消又は取消しの日から起算して100日を経過した後でなければ、再婚をすることはできないが(民733条1項)、女性が前婚の解消又は取消の後に出産した場合には、民法733条1項の規定は適用されない(民733条2項2号)。【平23-21-ウ】

 

<問題7>AB間で成立した内縁関係がAの死亡により解消した場合には、Bは、Aの相続人に対し、離婚に伴う財産分与に関する規定の類推適用に基づいて相続財産に属する財産の分与を請求することはできない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 正しい。内縁夫婦の一方の死亡によって内縁関係が解消した場合、民法768条の規定を類推適用することはできず、生存内縁配偶者は、死亡内縁配偶者の相続人に対して、財産分与請求をすることはできない(最決平12.3.10)。民法は婚姻の離婚による解消と死亡による解消を区別しており、死亡の際に財産分与の法理による遺産清算の道を開くことは、相続による財産承継の構造の中に異質の契機を持ち込むもので、法の予定しないところだからである。【平28-20-3】

 

<問題8>AB間で成立した内縁関係がAにより正当な理由なく破棄されたためBが精神的損害を被った場合でも、Bは、Aに対し、不法行為に基づき損害賠償請求をすることはできない。○か×か?

解答

【解答8】 × 誤り。内縁の一方当事者が、内縁関係を不当に破棄したときは、不法行為が成立し、損害賠償責任を負う(最判昭33.4.11)。【平28-20-4】

 

<問題9>夫Aが妻以外の女性Cに対し、暴行を用いて性交をした場合、その性行為は、Cの自由な意思に基づくものではないが、Aの自由な意思に基づくものであるから、裁判上の離婚原因である不貞な行為があったときに当たる。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 不貞行為とは、配偶者ある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいうのであって、この場合、相手方の自由な意思に基づくものであるか否かは問わないとされている(最判昭48.11.15)。したがって、夫Aの強制性交等は、裁判上の離婚原因である不貞な行為に当たる。【平21-22-ア】

 

<問10>A及びBの婚姻中、Aが入院して収入を得られなくなり、生活保護法に基づく生活扶助を受けていたが、Bが働き始めて収入を得るようになったため、A及びBが従前と同額の生活扶助のための金銭の給付を受ける目的で、法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいて協議離婚の届出をした場合、当該離婚は無効ではない。○か×か?

解答

【解答10】 ○ 離婚意思とは、離婚の届出に向けられた意思で足り、社会通念上夫婦の共同生活関係を解消する意思である必要はないとされている(最判昭38.11.28)。そのため、病気で収入を失った夫が、生活保護の受給を継続するための方便として、収入のある妻との離婚届を出した場合、法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてされたものであって、本件離婚を無効とすることはできない(最判昭57.3.26)。【平21-22-ウ】

 

<問11>夫婦の一方の有責行為によって離婚を余儀なくされ、精神的苦痛を被ったことを理由とする損害賠償請求権は、財産分与請求権とは性質が異なるが、裁判所は、財産分与に当該損害賠償のための給付を含めることができる。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 家庭裁判所が財産分与を決定する際には当事者双方の「一切の事情」を考慮すべき(民768条3項、771条)であり、有責配偶者の不貞行為による精神的損害を理由とする損害賠償請求権も、この「一切の事情」に含まれるとする(最判昭46.7.23)。【平16-21-ウ】

 

<問12>財産分与について当事者間に協議が調わない場合には、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができるが、離婚の時から2年を経過したときは、この請求をすることができない。○か×か?

解答

【解答12】 ○ 財産分与について当事者間に協議が調わない場合には、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる(民768条2項本文)。ただし、離婚の時から2年を経過したときはこの限りでない(民768条2項ただし書)。【平24-22-イ】

 

<問13>財産分与請求権は、協議や審判によって具体的内容が形成されるまでは、その範囲及び内容が不確定・不明確であるから、離婚した当事者の一方は、財産分与請求権を保全するために、他方の当事者に属する権利を代位行使することはできない。○か×か?

解答

【解答13】 ○ 離婚によって生ずる可能性のある財産分与請求権は、1個の私権たる性格を有するものではあるが、協議あるいは審判等によって具体的内容が形成されるまでは、その範囲及び内容が不確定・不明確であるから、このような財産分与請求権を保全するために債権者代位権を行使することはできない(最判昭55.7.11)。【平24-22-ウ】

 

<問14>再婚禁止期間内にした婚姻であっても、女性が当該婚姻後に出産したときは、当該婚姻の取消しを請求することができない。○か×か?

解答

【解答14】 ○ 再婚禁止期間に違反した婚姻(民733条)は、前婚の解消若しくは取消しの日から起算して100日を経過し、又は女性が再婚後に出産したときは、その取消しを請求することができない(民733条1項、746条)。再婚後に懐胎したことが明らかであれば父性の混乱は生じないからである。【平25-20-ア】

 

<問15>婚姻の届出自体について当事者間に意思の合致があったとしても、単に子に嫡出子としての地位を得させるための便法として仮託されたものにすぎないものであって、当事者間に真に夫婦関係の設定を欲する効果意思がない場合には、当該婚姻は、その効力を生じない。○か×か?

解答

【解答15】 ○ 婚姻は、人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないときは、無効となる(民742条1号)。たとえ婚姻の届出自体については当事者間に意思の合致があったとしても、それが単に他の目的を達するための便法として仮託されたものにすぎないときは、婚姻は、その効力を生じない(最判昭44.10.31)。【平25-20-エ】

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