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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■民法債権「債権の移転・消滅」>

<問題1>債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の当事者の意思表示のある債権を譲り受けた者がその意思表示を知らなかったことにつき過失がある場合には、それが重大な過失とはいえないときであっても、債務者は、当該譲受人に対し、その債務の履行を拒むことができる。○か×か?

解答

【解答1】 × 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない(民466条2項)。譲渡制限の意思表示がされた場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができる(民466条3項)。したがって、譲受人に譲渡制限の意思表示を知らなかったことにつき過失があっても、それが重過失とはいえない場合には、債務者は、当該譲受人に対し、その債務の履行を拒むことができない。【平22-17-ア】

 

<問題2>債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の当事者の意思表示のある債権について、譲受人がその意思表示の存在を知って譲り受けた場合であっても、債務者は、当該譲受人に対し、その債務を履行することができる。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 意思表示による譲渡制限がされたとしても、これによって債権譲渡の効力は妨げられず(民466条2項)、そのことを前提として、民法466条3項は、債務者が譲渡制限の意思表示の存在につき悪意又は重過失の譲受人等に対し、債務の履行を拒むなどの一定の抗弁を主張することを認めたものである。したがって、債務者は、意思表示による譲渡制限の抗弁を放棄することは可能であり、その場合には、譲受人に債務を弁済することになる(最判昭52.3.17参照)。【平22-17-イ】

 

<問題3>Aは、Bから、弁済期を1年後として5,000万円の融資を受け、Cがその保証人となった。さらに、Dは、Aの債務を担保するために自己の所有する不動産に抵当権を設定した。この場合、Dは、債務者であるAの意思に反して弁済することができない。○か×か?

解答

【解答3】 × 弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、原則として、債務者の意思に反して弁済をすることができない(民474条2項本文)。債務者の意思の尊重及び弁済した第三者による過酷な求償権の行使の可能性を考慮したものである。しかし、本問においてDはAの物上保証人であり、弁済をするについて正当な利益を有している。したがって、Dは債務者Aの意思に反しても有効に弁済することができる。【平17-18-イ】

 

<問題4>債務者Bは、債権者Aの代理人と称するCに対し、債務を弁済した。Cが受領権限を有しないことについてBが善意かつ無過失であった場合、その弁済は、有効である。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する(民478条)。「取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するもの」には、債権者と称する者に限らず、債権者の代理人と称して受領する者(詐称代理人)も含まれる(最判昭37.8.21)。したがって、Bの弁済は有効である。 【平15-19-イ】

 

<問題5>Aの債務者Bは、受領権限のないCに弁済したが、Cが受領権限を有しないことを知らないことについてBに過失があった。Cが弁済により受領したものをAに引き渡した場合、Bの弁済は、有効となる。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 民法478条の場合を除き、受領権者以外の者に対してした弁済は、債権者がこれによって利益を受けた限度においてのみ、その効力を有する(民479条)。したがって、Cが弁済により受領したものをAに引き渡した場合、Bの弁済は、有効となる。【平15-19-エ】

 

<問題6>債務者が、本来の給付に代えて自己の所有する動産の所有権を移転することにより債務を消滅させる旨の契約を債権者とした場合において、当該動産を債権者に引き渡した後に当該動産に契約の内容に適合しない欠陥があることが判明した。この場合において、その欠陥が債権者の責めに帰すべき事由によるものでないときは、債権者は、債務者に対して代替物の引渡しによる履行の追完を請求することができる。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる(民562条1項本文)。その不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、履行の追完の請求をすることができない(民562条2項)。この規定は、売買以外の有償契約について準用される(民559条)。したがって、代物弁済も一種の有償契約であるので、民法562条が準用され、債権者の追完請求権が認められる。【平18-17-ア】

 

<問題7>債務者が、本来の給付に代えて自己の所有する不動産の所有権を移転することにより債務を消滅させる旨の契約を債権者とした場合には、当該不動産について所有権の移転の登記が完了しなければ、債務は消滅しない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 代物弁済は諾成契約であるが、代物の給付がされたときに債権が消滅する(民482条参照)。そして、不動産所有権の譲渡をもって、代物弁済をする場合の債務消滅の効力は、原則として、単に所有権移転の意思表示をするのみでは足りず、所有権移転登記手続の完了によって生じる(最判昭40.4.30)。【平18-17-オ】

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