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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■民法担保物権「抵当権」>

<問題1>抵当権者は、利息を請求する権利を有するときは、満期後に特別の登記をしなくても、満期となった最後の2年分を超える利息について優先弁済を受けることができる。○か×か?

解答

【解答1】 × 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の2年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。それ以前の定期金については、満期後に特別の登記をしなければ、その抵当権を行使することができない(民375条1項)。【平29-11-オ】

 

<問題2> 建物を目的とする抵当権の抵当権者は、その建物の賃料債権が譲渡され、第三者に対する対抗要件が備えられた後であっても、その賃料債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 民法304条1項ただし書の「払渡し又は引渡し」に債権譲渡は含まれず、物上代位の目的債権が譲渡され第三者に対する対抗要件が備えられた後であっても、その目的債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる(最判平10.1.30)。【平17-14-ウ】

 

<問題3> 第三者の不法占有により、売却価額が適正な価額より下落するおそれがあるときは、抵当権者は、所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使することができるし、抵当権に基づく妨害排除請求として、直接、不法占有者に対して明渡しを請求することもできる。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 第三者が抵当不動産を不法占拠することにより、競売手続の進行が害され適正な価額よりも売却価額が下落するおそれがあるなど、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ、抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は所有者の不法占拠者に対する妨害排除請求権を代位行使することができる。また、抵当権に基づく妨害排除請求として、直接に不法占拠者に対して抵当不動産の明渡しの請求をすることもできる(最判平11.11.24)。【平17-14-オ】

 

<問題4> 保証人が主たる債務者に対して将来取得することがある求償債権は、抵当権の被担保債権とすることができない。○か×か?

解答

【解答4】 × 抵当権の成立における付従性は緩和され、現に存在する債権である必要はなく、保証人が将来取得する求償債権についても、その債権の内容が特定されていれば、抵当権の被担保債権とすることができる(最判昭33.5.9)。【平18-16-ア】

 

<問題5> 抵当権の被担保債権のうち利息の請求権が2年分を超えた場合には、特別の登記がされない限り、債務者が元本及び満期となった最後の2年分の利息を支払ったときに、当該抵当権は消滅する。○か×か?

解答

【解答5】 × 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の2年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することができる(民375条1項)。しかし、この規定は後順位抵当権者等を保護する規定であり、債務者(又は設定者)が抵当権を消滅させるためには、元本及び満期となった最後の2年分の利息を支払うだけでは足りず、利息等の全額を弁済しなければならない(大判大4.9.15)。【平18-16-エ】

 

<問題6> Aが所有する建物について、Bが、Aに対して有する債権を被担保債権とする抵当権の設定を受けてその登記をした後、Cが当該建物を賃借した。その後、Cが建物をEに転貸した場合、Cを建物の所有者と同視することができるようなときを除き、Bは、CのEに対する賃料債権について物上代位権を行使することはできない。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 抵当不動産の賃借人が当該不動産を第三者に転貸している場合において、抵当権者は、抵当不動産の賃借人を所有者と同視することを相当とする場合を除き、賃借人が取得すべき転貸賃料債権について物上代位権を行使することができない(最決平12.4.14)。【平23-13-ウ】

 

<問題7> Aが所有する建物について、Bが、Aに対して有する債権を被担保債権とする抵当権の設定を受けてその登記をした後、Cが当該建物を賃借した。その後、AのCに対する賃料債権がFに譲渡され、当該債権譲渡について確定日付のある証書によってCが承諾した場合であっても、Bは、その賃料債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 民法372条において準用する民法304条1項の「払渡し又は引渡し」には債権譲渡は含まれず、抵当権者は、目的債権が譲渡され第三者に対する対抗要件が備えられた後においても、自ら目的債権を差し押さえて物上代位権を行使できる(最判平10.1.30)。【平23-13-エ】

 

<問題8> 抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権はその第三者のために消滅する(民378条)。【平24-13-イ】

 

<問題9> 敷金がある抵当不動産の賃貸借契約に基づく賃料債権を抵当権者が物上代位権を行使して差し押さえた場合において、その賃貸借契約が終了し、目的物が明け渡されたときは、賃料債権は、敷金の充当によりその限度で当然に消滅する。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 賃貸借契約が終了し、目的物が明け渡された場合においては、目的物の返還時に残存する賃料債権等は敷金が存在する限度において敷金の充当により当然に消滅するのであり、このことは、明渡し前に賃料債権に対する物上代位権行使としての差押えがあった場合も同様である(最判平14.3.28)。【平24-13-オ】

 

<問題10> 抵当権者は、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ抵当権者の優先弁済権の行使が困難になるような状態のときは、抵当不動産の所有者に対して抵当不動産を適切に維持又は保存するよう求める請求権を保全するため、民法第423条の法意に従い、所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使して、抵当不動産の占有者に対し抵当不動産の明渡しを請求することができる。○か×か?

解答

【解答10】 ○ 抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は、抵当不動産の所有者に対して抵当不動産を適切に維持又は保存するよう求める請求権を保全するため、民法423条の法意に従い、所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使することができる(最判平11.11.24)。【平20-14-ア】

 

<問題11> 抵当権者が抵当不動産の占有者に対し抵当不動産の明渡請求をしたにもかかわらず、その占有者が理由なくこれに応じないで違法に占有を継続する場合であっても、抵当権者は、抵当不動産を自ら使用することはできないから、抵当権者は抵当不動産の占有者に対し賃料額相当の損害賠償金の支払を請求することができない。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 抵当権者には抵当不動産の使用収益権がないので、抵当権者は抵当不動産の占有者に対し賃料額相当の損害賠償金の支払いを請求することはできない(最判平17.3.10)。【平20-14-エ】

 

<問題12> 抵当権の設定の登記がされた後、抵当権設定者Aが抵当不動産の買収に伴う補償金債権を取得した場合において、当該補償金債権をAの一般債権者Bが差し押さえて転付命令を得て、その転付命令が第三債務者に送達された後であっても、当該抵当権の抵当権者Cは、当該補償金債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。○か×か?

解答

【解答12】 × 転付命令に係る金銭債権が抵当権の物上代位の目的となり得る場合においても、転付命令が第三債務者に送達される時までに抵当権者が被転付債権の差押えをしなかったときは、転付命令の効力を妨げることはできず、差押命令及び転付命令が確定したときには、転付命令が第三債務者に送達された時に被転付債権は差押債権者の債権及び執行費用の弁済に充当されたものとみなされ、抵当権者が被転付債権について抵当権の効力を主張することはできない(最判平14.3.12)。したがって、当該債権を一般債権者が差し押さえて転付命令を得て、その転付命令が第三債務者に送達された後において、「払渡し又は引渡し」があったものとして、抵当権者が、当該債権を差し押さえて物上代位権を行使することはできない。【平25-12-5】

 

<問題13> 抵当権者が抵当権消滅請求を拒むには、第三取得者から抵当権消滅請求の書面の送付を受けた後2か月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしなければならない。○か×か?

解答

【解答13】 ○ 第三取得者から抵当権消滅請求の書面の送付を受けた債権者は、その後2か月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしないときには、抵当不動産の第三取得者の提供した代価又は金額を承諾したものとみなされる(民384条柱書、1号)。したがって、抵当権者が抵当権消滅請求を拒むには、第三取得者から抵当権消滅請求の書面の送付を受けた後2か月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしなければならない。【平19-14-イ】

 

<問題14> 買い受けた不動産について契約の内容に適合しない抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、売主に対し代金の支払を拒むことができる。○か×か?

解答

【解答14】 ○ 買い受けた不動産について契約の内容に適合しない抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる(民577条1項前段)。【平19-14-エ】

 

<問題15> 抵当不動産の第三取得者は、抵当権の実行としての競売において、買受人となることができない。○か×か?

解答

【解答15】 × 抵当不動産の第三取得者が買受人となることを禁止する規定はなく、抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる(民390条)。【平25-13-エ】

 

<問題16> Aの所有する乙建物が存在するB所有の甲土地にCのための一番抵当権が設定された後、Aが甲土地の所有権を取得して、同土地にDのための二番抵当権を設定した。この場合において、一番抵当権が実行されたときは、乙建物のための法定地上権は、成立しない。○か×か?

解答

【解答16】 ○ 建物が存在する土地に抵当権が設定された当時において土地と建物の所有者が異なっていた場合には、その後土地と建物が同一人の所有に帰し、その後に後順位の抵当権が設定されたとしても、先順位抵当権が実行された場合には当該建物のために法定地上権は成立しない(最判平2.1.22)。【平17-15-イ】

 

<問題17> Aは、甲土地及びその土地上に存在する乙建物を所有し、甲土地にBのための抵当権を設定した。この場合において、A及びBの間で、将来抵当権が実行されても乙建物のための法定地上権を成立させない旨の特約をしたときであっても、法定地上権が成立する。○か×か?

解答

【解答17】 ○ 法定地上権(民388条)は、建物のための敷地利用を全うさせようという国民経済上の要請により認められたものであるから、特約によって排除できない強行法規である(大判明41.5.11)。【平17-15-オ】

 

<問題18> Aの所有する土地及び同土地上の建物双方について、Bのために共同抵当権が設定され、土地のみについて抵当権が実行されて、Cが買受人となった。民法第388条は、「その土地又は建物につき抵当権が設定され」と規定しているで、土地及び建物双方に抵当権が設定された場合は、法定地上権の成立は認められない。○か×か?

解答

【解答18】 × 法定地上権の趣旨は上記肢アの解説の通りであり、抵当権が土地又は建物の一方に設定された場合でも、双方に設定された場合でも、その必要性に異なるところはない。したがって、土地建物双方に抵当権が設定された場合にも、法定地上権の規定の適用がある(最判昭37.9.4)。【平21-14-イ】

 

<問題19> Aが所有する土地及び同土地上の建物双方について、Bのために共同抵当権が設定された後、当該建物が取り壊され、建物が新築された場合において、土地のみについて抵当権が実行されてCが買受人となったときは、新築建物のために法定地上権が成立する。なお、新築建物には、抵当権は設定されなかったものとする。○か×か?

解答

【解答19】 × 所有者が土地及び地上建物に共同抵当権を設定した後、当該建物が取り壊され、土地上に新たに建物が建築された場合には、新建物の所有者が土地の所有者と同一であり、かつ、新建物が建築された時点での土地の抵当権者が新建物について土地の抵当権と同順位の共同抵当権の設定を受けたとき等特段の事情のない限り、新建物のために法定地上権は成立しない(最判平9.2.14)。地上建物が取り壊された場合、土地について法定地上権の制約のない更地としての担保価値を把握しようとすることが、抵当権者の合理的意思と解されるためである。【平21-14-オ】

 

<問題20> Aが、その所有する甲土地及び甲士地上の乙建物にBのために共同抵当権を設定した後、乙建物が取り壊され、甲土地を賃借したCが新しい丙建物を建築した場合において、甲土地についての抵当権が実行されたときは、丙建物のために法定地上権は成立しない。○か×か?

解答

【解答20】 ○ 土地及び建物に共同抵当権を設定した後、建物が取り壊され、土地上に新建物が建築された場合、新建物の所有者が土地の所有者と同一であり、かつ、新建物が建築された時点での土地の抵当権者が新建物について土地の抵当権と同順位の共同抵当権の設定を受けたとき等特段の事情のない限り、新建物のために法定地上権は成立しない(最判平9.2.14)。本肢においては、新建物の所有者は甲土地を賃借したCである点で上記要件に該当しないため、原則どおり法定地上権は成立しない。【平23-14-ウ】

 

<問題21> Aが、その所有する甲土地にBのために抵当権を設定した当時、甲土地上にA及びC共有の乙建物があった場合において、抵当権が実行されたときは、乙建物のために法定地上権が成立する。○か×か?

解答

【解答21】 ○ 判例は、建物共有者の1人がその建物の敷地である土地を単独で所有している場合に、土地に抵当権を設定し、それが実行されて第三者が土地を競落したときは、その土地に法定地上権の成立を認める(最判昭46.12.21)。土地所有者は、自己のみならず他の建物共有者のためにも土地の利用を認めているものというべきであり、土地所有者が建物を単独で所有していると同様に解することができるからである。【平23-14-オ】

 

<問題22> A及びB共有の甲土地上にA所有の乙建物がある場合において、AがCのために甲土地の持分に抵当権を設定したときは、抵当権が実行され、Dが競落したとしても、乙建物について法定地上権は成立しない。○か×か?

解答

【解答22】 ○ 法定地上権の成立要件が土地共有者の1人だけについて満たされたとしても、当該共有地について法定地上権は成立しない(最判昭29.12.23)。【平25-14-ウ】

 

<問題23> A所有の甲土地にBのために抵当権が設定された当時、甲土地上に乙建物の建築が着手されていたものの、いまだ完成していなかった場合において、Bが更地としての評価に基づき当該抵当権を設定したことが明らかであるときは、たとえBが乙建物の建築を承認していたとしても、抵当権の実行により、乙建物について法定地上権は成立しない。○か×か?

解答

【解答23】 ○ 民法388条により法定地上権が成立するためには、抵当権設定当時において地上に建物が存在することを要するのであって、抵当権設定後土地の上に建物を築造した場合は原則として同条の適用がない(最判昭36.2.10)。抵当権設定の時点で抵当権者Bが更地としての評価に基づき抵当権を設定したことが明らかであるときは、たとえBが乙建物の建築を承認していたとしても法定地上権は成立しない。【平25-14-エ】

 

<問題24> A所有の甲土地上にB所有の乙建物がある場合において、AがBから乙建物の所有権を取得した後、乙建物について所有権の移転の登記をする前にCのために甲土地に抵当権を設定し、その後、Cの抵当権が実行され、Dが競落したときは、乙建物について法定地上権が成立する。○か×か?

解答

【解答24】 ○ 土地とその地上建物が同一所有者に属する場合において、土地への抵当権設定時に、地上建物の登記がいまだ土地所有者に移転されておらず、前主の所有名義のままであっても、法定地上権は成立する(最判昭48.9.18)。【平26-13-ア】

 

<問題25> A所有の甲土地上にB所有の乙建物がある場合において、BがCのために乙建物に第1順位の抵当権を設定した後、BがAから甲土地の所有権を取得し、更にDのために乙建物に第2順位の抵当権を設定し、その後、Cの抵当権が実行され、Eが競落したときは、乙建物について法定地上権が成立する。○か×か?

解答

【解答25】 ○ 建物への1番抵当権設定当時、土地と建物の所有者が異なっていた場合でも、後に土地と建物が同一の所有者に属し、更に建物に2番抵当権が設定された場合には、法定地上権が成立する(大判昭14.7.26)。【平26-13-オ】

 

<問題26> Aが、その所有する更地である甲土地にBのために抵当権を設定した後、甲土地上に乙建物を建築し、さらに甲土地にCのために抵当権を設定し、その後、Cの申立てにより抵当権が実行され、Dが甲土地の所有者になった。この場合、AB間の抵当権設定当時、BがAによる乙建物の建築に同意していたときは、乙建物のための法定地上権が成立する。○か×か?

解答

【解答26】 × 更地に1番抵当権を設定した後に、更地上に建物が建築され、その後に2番抵当権が設定された場合、2番抵当権が実行されたことにより土地が競売されても、法定地上権は成立しない(最判昭47.11.2)。【平28-13-イ】

 

<問題27> Aが、Bの所有する甲土地をBから買い受けて、甲土地上に乙建物を建築し、甲土地について所有権の移転の登記をする前に、乙建物にCのために抵当権を設定し、その後、その抵当権が実行され、Dが乙建物の所有者になったときは、乙建物のための法定地上権は成立しない。○か×か?

解答

【解答27】 × 抵当権設定当時、土地とその地上建物が同一所有者に属しているならば、当該建物について所有権移転登記がなされておらず、前主の所有名義のままであったとしても、当該建物のために法定地上権は成立する(最判昭48.9.18)。【平28-13-ウ】

 

<問題28> 法定地上権の地代は、当事者の請求により裁判所が定めなければならないものではなく、当事者間の合意で定めることもできる。○か×か?

解答

【解答28】 ○ 民法388条後段は、「地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。」としているが、これは当事者の協議によって定めることを禁止するものではなく、当事者の協議が調った場合にはそれにより、当事者の協議が調わなかった場合に、当事者の請求により裁判所が地代を定める趣旨である(大判明43.3.23)。【平29-13-ウ】

 

<問題29> 建物の競売によって建物の所有権及び法定地上権を取得した者は、その建物の登記を備えていれば、その後にその土地を譲り受けた者に対し、法定地上権の取得を対抗することができる。○か×か?

解答

【解答29】 ○ 法定地上権の対抗力は、物権の一般原則に従うので、法定地上権を取得した者と法定地上権の成立後に土地所有権を譲り受けた者とは、対抗関係となる(最判昭63.1.26)。法定地上権の対抗要件は、地上権の登記のほか、法定地上権者の所有する土地上の建物の所有権に関する登記でもよいので、建物の登記を備えていれば法定地上権を対抗することができる(借地借家10条)。【平29-13-エ】】

 

<問題30> 抵当建物使用者の引渡しの猶予の制度は、競売手続の開始後、買受人の買受けの時より前に賃貸借の期間が満了し、賃貸借契約が更新された場合にも、適用される○か×か?

解答

【解答30】 ○ 抵当権者に対抗することができない賃貸借により競売手続の開始前から抵当建物を使用又は収益をする者は、民法395条1項1号により、その建物の競売における買受人の買受けの時から6か月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。競売手続の開始後、買受けの時より前に賃貸借の期間が満了しても、賃貸借契約が更新されていれば、同条項の適用がある。【平19-16-ウ】

 

<問題31> 抵当建物使用者が買受人に対して建物使用の対価の支払をしない場合、買受人は、建物使用の対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその1か月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に支払がないときは、直ちに当該建物の引渡しを求めることができる。○か×か?

解答

【解答31】 ○ 買受人の買受けの時より後に建物の使用をしたことの対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその1か月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、民法395条1項の適用はない(民395条2項)。したがって、この場合には、買受人は、建物使用者を不法占有者として、直ちに建物引渡しを請求することができる(民執83条1項)。【平19-16-オ】

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