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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法(不動産登記制度・登記事項)>

<問題1>所有権の保存の登記の申請は、死亡した者を名義人とするものであっても、受理すべきである。」という記述は、不動産登記制度の権利関係の現状を公示する機能に比べ、権利変動の過程を公示する機能を重視したものである。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 所有権の登記のない不動産を売却した後、保存登記をしないまま売主が死亡した場合に、買主への移転登記の前提として、わざわざ死亡者名義での保存登記を認めた(昭32.10.18-1953号)ことは、権利関係の現状よりも、変動過程を重視したことは明らかである。 【平7-27-5】

 

<問題2>甲区1番でA名義の所有権保存の登記、甲区2番でB名義の所有権移転の登記(原因 売買)がされている場合、「AB間の売買契約が無効であった場合でも、CがBの登記を信頼して地上権設定登記をしたときは、特別の事情がない限り、Cは、過失がないとされる。」という記述は、登記の権利推定力の帰結として正しい。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 登記の権利推定力とは、登記があれば実体上の権利関係が真正に存在すると推定させる効力である。本問の場合は、登記の権利推定力により、Cの無過失が推定される(大判大15.12.25)。 【平8-14-イ】

 

<問題3>不動産登記は、不動産上の私権の得喪変更を公示することを目的としているから、私的自治の原則の観点から申請主義がとられており、権利に関する登記の申請をするかどうかは、当事者の自由な意思に委ねられている。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 不動産の権利に関する登記は、当事者の申請に基づいてなされるのが原則である(不登16条1項、当事者申請主義)。私的自治の原則から、当事者の意思を尊重すべきであり、また、登記に密接な利害関係を有する当事者からの申請に基づいて登記をすることにより、登記の過誤を防止することができると考えられるからである。 【平4-19-A、平18-26-1】

 

<問題4>「承役地の所有者がその費用をもって通路の修繕をする義務を負う」旨の特約は、地役権設定登記の登記事項となる。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 承役地の所有者が、設定行為又は特約によって通行のための修繕義務を負う定めをしたときは、その定めは、登記事項になる(民286条、不登80条1項3号)。 【平8-21-オ】

 

<問題5>「区分地上権の存続期間が満了していることが登記記録上明らかな場合でも、その登記が抹消されない限り、新たな地上権設定の登記を申請することができない。」という記述は、登記の形式的確定力の帰結として正しい。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 既存の登記の有効・無効にかかわらず、それと矛盾する新たな登記ができないとの結論は、形式的確定力からの帰結である。 【平8-14-エ】

 

<問題6>地上権の区分地上権への地上権変更の登記には、登記事項として登記権利者は記録されない。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 通常の地上権を区分地上権に変更する登記については、登記名義人である地上権者自体には変動はないので、登記記録には登記事項として登記権利者は記録されない。本問の場合、範囲が新たに登記される(記録例264)。 【平14-27-ウ】

 

<問題7>「登記事項という語には2つの異なる意味がある。第一は『私法上対抗力を有するために登記を必要とする事項』であり、第二は『公示制度の理想や政策的にみて登記を必要とし、又は登記が認められている事項』である。」という見解がある。乙区3番で弁済を登記原因として「1番抵当権抹消」が登記されているとして、これは、この見解の第二の意味における登記事項のみを含み、第一の意味における登記事項を含むことはあり得ない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 第二の意味における登記事項のみを含み、第一の意味における登記事項を含まないということはその登記に対抗力がないということである。本問は対抗要件でない登記である。弁済による抵当権抹消登記は弁済に伴い絶対的に抵当権が消滅するので、対抗要件としての登記ではない。 【平10-26-オ】

 

<問題8>「登記事項という語には2つの異なる意味がある。第一は『私法上対抗力を有するために登記を必要とする事項』であり、第二は『公示制度の理想や政策的にみて登記を必要とし、又は登記が認められている事項』である。」という見解がある。乙区2番で「要役地地役権」が登記されているとして、これは、この見解の第二の意味における登記事項のみを含み、第一の意味における登記事項を含むことはあり得ない。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 第二の意味における登記事項のみを含み、第一の意味における登記事項を含まないということはその登記に対抗力がないということである。本問は対抗要件でない登記である。要役地地役権の登記は、対抗要件でない。地役権の登記は本来、承役地に登記するものである。要役地地役権の登記は公示上明確にするために職権でなされる登記である(不登80条4項、不登規159条1項)。 【平10-26-エ】

 

<問題9>買戻特約の仮登記には、登記事項として登記権利者は記録されない。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 買戻特約の仮登記については、登記記録には登記事項として登記権利者は記録されない(記録例500)。 【平14-27-オ】

 

<問題10>乙区1番でC名義の区分地上権設定の登記(設定者 B)、乙区2番でD名義の抵当権設定の登記(設定者 B)がなされている場合で、「Dの抵当権の実行により不動産が売却されても、Cの地上権の登記は抹消されない。」という記述は、登記の対抗力の帰結として正しい。○か×か?

解答

【解答10】 ○ Dの抵当権が実行されても先順位の区分地上権が消滅しないのは、登記の対抗力を有しているからである。その他の消滅の要否については、民事執行法188条、59条参照。 【平8-14-オ】

 

<問題11>「登記の記録どおりの権利関係があるものと信頼し、かつ、そう信ずるにつき過失なくして取引に入り、登記を得た者は、登記の記録どおりの権利を取得することにして、その保護を図るのが相当である。なお、この場合の無過失とは、単に登記記録に記録されている事項を確認して疑念を抱く理由がなかったというだけではなく、現地を調査し、観察しても通常人として疑念を抱くに足りる事情がなかったことを意味するものとする。」という見解がある。この見解に対しては、真の権利者は、自己の不動産について不実の登記がされていないか常に注意しないと不利益を受けるおそれが生ずることになるとの批判がある。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 登記に公信力を認めることは、不実の登記であってもそれを信頼して取引関係に入った第三者を、真実の権利者の犠牲において、保護することになる。したがって、真の権利者は不実の登記がされていないかということに注意しておかないと不利益を受けることになり、このことは、登記に公信力を認めることに対する批判となる。 【平17-24-イ】

 

<問題12>C・Dが共有している甲建物に対してEが平成8年2月7日代物弁済(条件平成8年2月7日金銭消費貸借の債務不履行)を原因として条件付共有者全員持分全部移転仮登記をした後、Gが同建物に対して抵当権設定登記を得ている場合、EはGの登記に係る権利に対抗することができる。○か×か?

解答

【解答12】 ○ 本問の場合は、CとDの共有持分を目的として、Eの担保仮登記、次いでGの抵当権が登記されている。仮登記した所有権と制限物権との間にも順位関係が成立する。強制執行等の際には、担保仮登記は抵当権とみなされてその順位で優先弁済を受けることができる(仮担13条1項)ので、先に登記を受けたEが優先することになる。 【平8-17-エ】

 

<問題13>所有権移転の権利の消滅に関する事項の定めの登記には、登記事項として登記権利者は記録されない。○か×か?

解答

【解答13】 ○ 権利の消滅に関する事項の定めの登記は、所有権移転登記に付記してなされる(不登規3条6号)が、登記記録には登記事項として登記権利者は記録されない。 【平14-27-ア】

 

<問題14>「登記事項という語には2つの異なる意味がある。第一は『私法上対抗力を有するために登記を必要とする事項』であり、第二は『公示制度の理想や政策的にみて登記を必要とし、又は登記が認められている事項』である。」という見解がある。甲区4番で「所有権敷地権」が登記されているとして、これは、この見解の第二の意味における登記事項のみを含み、第一の意味における登記事項を含むことはあり得ない。○か×か?

解答

【解答14】 ○ 第二の意味における登記事項のみを含み、第一の意味における登記事項を含まないということはその登記に対抗力がないということである。本問は対抗要件でない登記である。敷地権の登記は権利変更の一つではあるが、分離処分の禁止を公示するための登記であるため、通常の権利登記と異なり対抗要件としての登記ではない(不登44条1項9号、46条参照)。 【平10-26-ウ】

 

<問題15>「登記の記録どおりの権利関係があるものと信頼し、かつ、そう信ずるにつき過失なくして取引に入り、登記を得た者は、登記の記録どおりの権利を取得することにして、その保護を図るのが相当である。なお、この場合の無過失とは、単に登記記録に記録されている事項を確認して疑念を抱く理由がなかったというだけではなく、現地を調査し、観察しても通常人として疑念を抱くに足りる事情がなかったことを意味するものとする。」という見解がある。この見解によっても、真の権利者が不動産を現に利用しているときは、その権利を失うおそれは少ないと考えられる。○か×か?

解答

【解答15】 ○ 本問の見解は、保護される第三者の要件である善意無過失について、現地を調査し、観察しても通常人として疑念を抱くに足りる事情がなかったことを意味するとしているのであるから、真実の権利者が不動産を現に利用している場合には、第三者の善意無過失が認められる可能性は低くなり、その結果、真実の権利者がその権利を失うおそれは少なくなると考えられる。 【平17-24-エ】

 

<問題16>「不動産登記法では、登記をすることができる権利として、所有権、地上権、永小作権、地役権、留置権、先取特権、質権、抵当権、賃借権及び採石権が、明文で定められている。○か×か?

解答

【解答16】 × 留置権は民法上の担保物権であるが、占有をその成立対抗要件としているので、登記することはできない(不登3条参照)。 【平15-24-ア】

 

<問題17>承役地についてする地役権設定の登記には、登記事項として登記権利者は記録されない。○か×か?

解答

【解答17】 ○ 承役地についてする地役権設定登記については、登記記録には登記事項として登記権利者は記録されない(不登80条2項)。 【平14-27-イ】

 

<問題18>敷地権の表示を登記した建物とその建物の敷地である土地の登記記録(甲区に平成6年所有権敷地権が登記されている。)によると、建物の登記記録にFが平成7年に抵当権設定登記を得ており(ただし、建物のみに関する旨の記述はない。)、土地の登記記録にHが平成8年に地上権設定登記を得ている場合、FはHの登記に係る権利に対抗することができる。○か×か?

解答

【解答18】 ○ Hの地上権は土地に対して設定されていて、Fの抵当権は建物に対して設定されている。したがって、本来的には対抗関係に立つことはないが、Fの抵当権は、敷地権についてもその効力が及ぶ(不登73条1項本文)ので、Fの抵当権とHの地上権との間には順位関係が生じている。本問の場合は、受付年月日の早いFが優先することになる。 【平8-17-オ】

 

<問題19>抵当権の順位変更の登記には、登記事項として登記権利者は記録されない。○か×か?

解答

【解答19】 ○ 抵当権の順位変更の登記については、登記記録には登記事項として登記権利者は記録されない。変更後の順位を記録すれば足りるからである(記録例415)。 【平14-27-エ】

 

<問題20>民法では、入会権のうち、共有の性質を有するものには所有権の共有に関する規定が適用され、共有の性質を有しないものには地役権の規定が準用されると定められているので、入会権も登記することができる。○か×か?

解答

【解答20】 × 民法上、入会権は共有の性質を有するものには所有権の共有に関する規定が適用され(民263条)、共有の性質を有しないものには地役権の規定が準用される(民294条)。したがって、共有に準じた登記・地役権に準じた登記のいずれも可能である。しかし、不動産登記法では、入会権は、登記することができる権利とはされていない(不登3条参照)。入会権は、その内容が各地方の慣習によって定められるもので、その権利の性質も必ずしも明らかでないため、登記によって公示することは適当ではないからである。 【平15-24-イ】

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