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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■刑法(刑法各論 個人的法益に対する罪 Ⅱ)>

<問題1> Aは、窃盗の目的でB方に侵入し、タンスの引き出しを開けるなどして金品を物色したが、めぼしい金品を発見することができないでいるうちに、帰宅したBに発見されたため、逃走しようと考え、その場でBを殴打してその反抗を抑圧した上、逃走した。この場合、Aには、事後強盗罪の未遂罪が成立する。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 窃盗犯人が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、事後強盗罪が成立する(刑238条)。事後強盗罪の既遂・未遂は、先行する窃盗罪の既遂・未遂によって決する(最判昭24.7.9)。Aは、財物を物色する行為を開始しているが、いまだ財物の占有を取得するに至っておらず、先行する窃盗罪は未遂にとどまっている。したがって、Aには、事後強盗罪の未遂罪が成立する。【平22-25-ア】

 

<問題2> Aは、簡易生命保険契約の事務に従事する係員Bに対し、被保険者が傷病により療養中であることを秘し、健康であると欺いて契約を申し込み、簡易生命保険契約を締結させて、その保険証書の交付を受けた。この場合、真実を知っていればBがAに保険証書を交付しなかったとすれば、詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 人を欺く行為が、直接、国家的法益の侵害を目指して行われる場合には、個人的法益に対する罪である詐欺罪が成立するかが問題となるが、判例は、簡易生命保険証書につき肯定している(最決平12.3.27)。国家的法益の侵害を伴うものではあっても、その本質において、個人の財産と変わらない性格をもった財産の取得行為には、詐欺罪(刑246条1項)が成立し得るのである。【平18-26-エ】

 

<問題3> 建物の賃借人であるAは、賃料不払のため賃貸借契約を解除され、賃貸人から引渡請求を受けたにもかかわらず、その後も居住し続けた。この場合、Aについて不動産侵奪罪が成立する。○か×か?

解答

【解答3】 × 不動産侵奪罪における侵奪は、他人の占有を排除してなされることを要するから、賃貸借契約を解除された後、居住し続けても、侵奪とはならない(東京高判昭53.3.29)。【平15-27-オ改】

 

<問題4> 従業員Aは、店内のレジにある現金を自分で使い込むために店外に持ち出そうと考え、それを手に取って店の出入り口まで移動したが、そこで翻意して、現金をレジに戻した。この場合、Aには、横領未遂罪が成立する。○か×か?

解答

【解答4】 × 横領罪では未遂は処罰されない。よって、本肢は誤り。横領罪では、不法領得の意思の発現があった時点で実行の着手が認められ、処分行為が完了しなくてもその時点で既遂となる。【平20-27-イ】

 

<問題5> Aは、所持金がないにもかかわらず、係員が出入口で客にチケットの提示を求めて料金の支払を確認している音楽会場でのコンサートを聴きたいと考え、人目に付かない裏口から会場に忍び込み、誰にも見とがめられずに客席に着席してコンサートを聴いた。Aの行為について詐欺罪は成立しない。○か×か?

解答

【解答5】 ○ Aには、「人を欺」く行為がなく、Aの行為について詐欺罪(刑246条2項)は成立しない。【平14-24-オ】

 

<問題6> Aは、帰宅途中、公園で乗り捨てられた自転車を見つけると、それが自分のものではないことを知りながら、それに乗って帰った。この場合、Aには、横領罪が成立する。○か×か?

解答

【解答6】 × 横領罪(刑252条)の客体は、自己の占有する他人の物である。本肢の自転車はAの占有下にあるわけではないため、横領罪(刑252条)は成立せず、遺失物横領罪(刑254条)が成立する。【平20-27-ウ】

 

<問題7> 横領罪の被害物が第三者により即時取得された場合には、これにより被害者の当該被害物に対する追求権は失われるから、以後、盗品等に関する罪は、成立しない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 判例によれば、財産罪の被害物が第三者により即時取得(民192条)された場合、被害者は被害物に対する追求権を失い、被害物は盗品性を失う(大判大6.5.23)。ただし、この財産罪が窃盗罪や遺失物等横領罪である場合には、被害者は2年間占有回復の請求をなしうるから(民193条)、その間盗品性は失われない(最決昭34.2.9)。本肢は横領罪のケースなので、民法193条の占有回復請求はできず、盗品等に関する罪(刑256条)は成立しない。【平19-27-ア】

 

<問題8> Aは、かねてからうらみを抱いていたBを殺害し、その後、その場所でBの財物を奪取する犯意を抱き、Bの財物を奪取した。この場合、Aには、強盗殺人罪は成立しない。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 強盗以外の目的で人を殺害した後に、財物奪取の意思を生じて財物を奪取した場合、被害者が生前有していた占有は、財物の奪取が被害者の死亡と時間的・場所的に近接した範囲内にある限り、なお刑法上の保護に値し、一連の行為を全体的に評価して窃盗罪(刑235条)が成立する(最判昭41.4.8)。したがって、Aには、殺人罪及び窃盗罪が成立し、強盗殺人罪は成立しない。【平22-25-オ】

 

<問題9> Aは、あるフリーマーケットに参加したところ、友人Bの自宅から盗まれた花瓶が売られているのを偶然発見したため、Bに返還する目的で、当該花瓶を盗品であることを知りながら買い取った。この場合、Aについて盗品等に関する罪が成立する。○か×か?

解答

【解答9】 × 盗品等に関する罪は、本犯の被害者である所有者の盗品等に対する追求を困難にする犯罪であるが、被害者に返還する目的で、盗品であることを知りながら買い取った場合は、本犯の被害者である所有者の盗品等に対する追求を困難にしたとはいえず、盗品等有償譲受け罪(刑256条2項)は成立しない。【平3-24-オ改】

 

<問題10> すでにAに売却し、代金全額が受領されている不動産につき、売主がその事情を秘して、更にBに売り渡し、その旨の登記を経由した場合においては、Bが契約の時点ですでにAに売却されていることを知っていれば、売主とともに、Bにつき横領罪が成立する。○か×か?

解答

【解答10】 × 不動産の二重売買において、登記を経た第二の買主が単なる悪意の場合は、民法177条の第三者として、民法上保護されるので、刑法の謙抑性から、第二の買主につき横領罪は成立しない(最判昭31.6.26参照)。したがって、Bは、単なる悪意者にすぎないので、Bにつき横領罪は成立しない。【平4-27-ウ】

 

<問題11> Aは、金品を奪う目的でBにナイフを突き付けて金品を要求したところ、Bは、恐怖心は感じたものの、合気道の達人であるので、反抗ができないわけではないと思ったが、万が一けがをしてはいけないと考え、自らAに所持金を差し出し、Aは、これを奪った。この場合、Aについて強盗既遂罪が成立する。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 暴行・脅迫が相手方の反抗を抑圧するのに足りる程度のものかどうかを判断するについては、暴行・脅迫自体の客観的性質によらなければならず、具体的事案の被害者の主観を基準とするものではない。そして、相手方の反抗を抑圧するのに足りる程度の暴行・脅迫を加えたのに被害者が恐怖心は生じたが、反抗を抑圧されない状態で財物を交付した場合、強盗未遂罪ではなく、強盗既遂罪が成立する(最判昭24.2.8)。【平13-25-3改】

 

<問題12> Aが、タクシー運転手Bの態度に立腹し、後部座席からBの頭部を殴ったところ、畏怖したBがタクシーから降りて逃げ出したため、Aは、この機会にタクシー内の金員を奪おうと思い立ち、これを奪い取った。この場合には、恐喝罪が成立し、かつ既遂に達する。○か×か?

解答

【解答12】 × 恐喝罪は、暴行・脅迫によって人を畏怖させて、財物を交付させ、財産上の処分行為をさせることが必要である(最判昭43.12.11)。Aが、運転手Bの態度に立腹しBの頭部を殴ったところ、畏怖したBがタクシーから降りて逃げ出したため、Aがタクシー内の金員を奪い取ったという行為には、財物交付はなく、財産上の処分行為もないから、恐喝罪が成立し、かつ既遂に達するとするのは、誤りである。【平17-27-オ】

 

<問題13> Aは、自己所有の家屋の2階部分を隣家の庭の上に張り出して増築した。この場合、Aについて不動産侵奪罪が成立する。○か×か?

解答

【解答13】 ○ 不動産侵奪罪における「不動産」とは、土地及びその定着物をいう。土地は、地面だけでなく、地上の空間及び地下をも含む。したがって、本問では、不動産侵奪罪(刑235条の2)が成立する(大阪地判昭43.11.15)。【平15-27-ア改】

 

<問題14> 本犯の被害物が同一性を失った場合には、被害者の当該被害物に対する追求権は失われるから、本犯の被害物の売却代金である金銭の贈与を受けても、盗品等に関する罪は、成立しない。○か×か?

解答

【解答14】 ○ 被害者の追求権はその当該被害物自体に対する権利であるから、被害物がその同一性を失った場合、追求権は失われる。したがって、被害物の売却代金などの転換財産には盗品性は肯定されず、盗品等に関する罪は成立しない。【平19-27-ウ】

 

<問題15> Aは、自己所有の建物につき、Bに対して根抵当権を設定したが、その旨の登記をしないうちに、その建物につき、Cに対して根抵当権を設定し、その旨の登記をした。この場合、Aについて横領罪が成立する余地はない。○か×か?

解答

【解答15】 ○ 横領罪(刑252条1項)の客体は、自己の占有する「他人の物」である。Aが自己所有の建物につき、Bに対して根抵当権を設定しても、当建物は、自己の物のままであり、「他人の物」とはならない。したがって、その後、その建物につき、Cに対して根抵当権を設定し、その旨の登記をしても、横領罪は成立しない。本問は、二重抵当の事例であり、Bに対する関係で、背任罪(刑247条)が成立する(最判昭31.12.7)。【平7-25-1改】

 

<問題16> Aは、Bが持っていた象牙について、これが密輸品であることを知って買い取った。この場合、Aについて盗品等に関する罪が成立する。○か×か?

解答

【解答16】 × 盗品等に関する罪の客体は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」である。密輸品はこれに該当しないので、密輸品であることの情を知ってこれを買い取っても、盗品等に関する罪は成立しない。【平3-24-ウ改】

 

<問題17> Aは、覆面をして、友人Bを路上で待ち伏せ、殴る蹴るの暴行を加えてBの財布を強取したが、Bが自己の犯行であることを察知したのではないかと心配になり、犯行の翌日、Bを、自宅に誘い出して、これを殺害した。この場合、犯行の発覚を防ぐための新たな決意に基づくものであるから、強盗殺人罪は成立しない。○か×か?

解答

【解答17】 ○ 強盗殺人罪(刑240条後段)は、強盗の機会に人を殺害することが必要である(最判昭24.5.28)。本肢では、路上での強盗の翌日に、被害者Bを犯人宅に誘い出して殺害したのであるから、新たな決意に基づく人の殺害といえ、強盗の機会に人を殺害したとはいえない。したがって、強盗殺人罪は成立しない。【平5-26-3】

 

<問題18> Aは、Bが持っていた腕時計について、当該腕時計はBが父親から盗んできた物であることを知って質受けした。この場合、Aについて盗品等に関する罪が成立する。○か×か?

解答

【解答18】 ○ 本犯の犯罪行為は、構成要件に該当する違法なものであれば足り、有責なものであることを要しない(大判明44.12.18)。それゆえ、本犯者が親族間の犯罪に関する特例の適用によって刑の免除を受ける(刑244条1項)場合であっても、本犯によって得られた財物は盗品等と認められる(最判昭25.12.12)。したがって、父親から盗んできた物であることを知ってこれを質受けした場合、盗品等保管罪(刑256条2項)が成立する。【平3-24-ア改】

 

<問題19> Aは、友人Bから窃盗の意思を打ち明けられ、盗品の買取りを約束した。この場合、Aについて盗品等に関する罪が成立する。○か×か?

解答

【解答19】 × 盗品等に関する罪が成立するためには、本犯の行為が既遂に達していることを必要とする。本犯が未遂又はそれ以前の段階にある場合には、盗品等に関する罪に当たる行為がなされても、本犯の共犯となるにとどまる(最決昭35.12.13)。【平3-24-エ改】

 

<問題20> Aは、Bに対して、うそを言ってその注意をそらし、そのすきにBのかばんから財布をすり取った。この場合、Aには、Bに対する詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答20】 × 詐欺罪が成立するためには、欺罔行為が財物交付(処分行為)に向けられたものでなければならず、その結果被害者が実際に財物交付(処分行為)を行う必要がある。本問では、Aがうそを言ってBの注意をそらしているが、これは、直接Bの財物交付(処分行為)を狙ったものではなく、財物交付に向けられた欺罔行為ではない。また、実際にBは財物交付(処分行為)を行ってはおらず、Aが勝手にBのかばんから財布をすり取ったにすぎない。したがって、本問では詐欺罪ではなく、窃盗罪(刑235条)が成立する。【平21-26-イ】

 

<問題21> 建物の賃借人であるAは、賃貸人に無断で、当該建物に接続して、木造の物置小屋を庭に建てた。この場合、Aについて不動産侵奪罪が成立する。○か×か?

解答

【解答21】 × 不動産侵奪罪における「侵奪」とは、不動産上の他人の占有を排除して行為者又は第三者の占有を設定することをいう(最決昭42.11.2等)。侵奪は、他人の占有を排除してなされることを要するから、建物の賃借人が、賃貸人に無断で、当該建物に接続して、木造の物置小屋を庭に建てても侵奪とはならない。【平15-27-イ改】

 

<問題22> Aは、Bの承諾がないのに、B名義のキャッシュカードを悪用して、C銀行の現金自動支払機(ATM)から、現金を引き出した。この場合、Aには、C銀行に対する詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答22】 × 詐欺罪(刑246条)が成立するためには、人に向けられた欺罔行為が必要である。本問では、AはATMから現金を引き出しており、人に向けられた欺罔行為が存在しないので、詐欺罪ではなく窃盗罪(刑235条)が成立する(東京高判昭55.3.3など)。【平21-26-ア】

 

<問題23> Aは、他人から宝石を預かっているBと共謀して当該宝石を処分することとし、自己において買い取った。この場合、Aについて盗品等に関する罪が成立する。○か×か?

解答

【解答23】 × 他人から宝石を預かっている者と共謀して当該宝石を処分すると、横領罪の共同正犯(刑252条1項、65条1項)が成立する。本犯の正犯者(共同正犯者も含まれる)は、盗品等に関する罪の主体となり得ない。本犯者による取得した財物の処分行為は、本犯についての不可罰的事後行為であって、別に犯罪を構成しないからである(最判昭24.10.1)。したがって、本犯者が自己において宝石を買い取っても、盗品等有償譲受け罪(刑256条2項)は成立しない。【平3-24-イ改】

 

<問題24> Aは、自動車を運転して、甲インターチェンジから乙インターチェンジまで料金後払制の有料道路を通行したが、乙インターチェンジを出る際、遠方の甲インターチェンジからではなく、近くの丙インターチェンジから有料道路を通行してきたかのように装い、あらかじめ用意しておいた丙インターチェンジからの通行券と乙丙間の通行料金を乙インターチェンジ出口の係員に差し出した。係員は、Aが丙インターチェンジから有料道路を通行してきたものと誤信して、Aの運転する車を通過させた。Aの行為について詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答24】 ○ Aがあらかじめ用意しておいた丙インターチェンジからの通行券と乙丙間の通行料金を乙インターチェンジ出口の係員に差し出した行為は、詐欺罪の「人を欺いて」にあたる。また、係員がAの運転する車を通過させる行為は、不作為による料金支払債務免除という財産的処分行為にあたり、Aは、「財産上不法の利益を得」たといえる。したがって、Aには、詐欺罪(刑246条2項)が成立する(福井地判昭56.8.31)。【平14-24-エ】 

 

<問題25> Aは、Bを脅迫し、AのC銀行に対する債務についてBが免責的債務引受けをする旨の意思表示をAに対してさせた。この場合には、そのBの意思表示をC銀行が承諾していないときであっても、恐喝罪が成立し、かつ既遂に達する。○か×か?

解答

【解答25】 × 恐喝罪が既遂となるためには、行為者の恐喝行為によって相手方が畏怖し、それにもとづいて財産的処分行為がなされ、その結果、財物又は財産上の利益が移転することが必要である。したがって、Aが、Bを脅迫し、AのC銀行に対する債務についてBが免責的債務引受けをする旨の意思表示をさせた段階では、いまだ恐喝罪は既遂に達していない。【平17-27-イ】

 

<問題26> 人を欺いて、自己以外の第三者に財物を交付させた場合には、詐欺罪が成立する余地はない。○か×か?

解答

【解答26】 × 人を欺く行為を行った者と現に財物の交付を受ける者とは必ずしも同一人であることを要しない。処分行為者をして第三者に財物を交付させる場合も、詐欺罪となり得る(最判昭26.12.14)。【平4-27-エ】

 

<問題27> Aは、所持金がなく代金を支払う意思もないのにタクシーに乗り、目的地に到着すると、運転手Bのすきを見て何も言わずに逃げた。この場合、Aには、Bに対する詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答27】 ○ タクシーに乗車して目的地まで運んでもらうというサービスも、詐欺罪の財産上の利益に該当する。そして、本問のように、代金を支払う意思がないのにタクシーに乗車した場合には、運行が開始された時点で詐欺利得罪(刑246条2項)が成立する。【平21-26-ウ】

 

<問題28> Aは、Bに対し、覚せい剤を買ってきてやると欺いて、その代金として金銭の交付を受けた。この場合、真実を知っていればBがAに金銭を交付しなかったとすれば、詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答28】 ○ 人を欺く行為にもとづく財物の交付が、不法原因給付(民708条)である場合にも、詐欺罪(刑246条1項)が成立するかが問題となるが、判例は、肯定している(例えば、闇米を買ってやると欺いて代金を交付させた場合につき、最判昭25.12.5)。したがって、Aについて詐欺罪が成立する。【平18-26-オ】

 

<問題29> Aは、Bから自転車を借りていたが、自分のものにしたくなったため、Bに対して、盗まれたとうそをついて自転車を返さなかった。この場合、Aには、Bに対する詐欺罪が成立する。○か×か?

解答

【解答29】 × 自己の占有する他人の物を領得する行為は横領罪に該当する。本問において、AはBから借りている自転車を領得しているが、この自転車は自己(A)の占有する他人(B)の物である。それをAは返還せずに自分のものとしているのであるから、これは横領行為であり、詐欺罪ではなく横領罪(刑252条)が成立する。【平21-26-エ】

 

<問題30> 本犯の被害者を相手方として本犯の被害物の有償処分のあっせんをしても、被害者の追求権の行使を困難にしないので、盗品等に関する罪は、成立しない。○か×か?

解答

【解答30】 × 判例によれば、本犯の被害者を相手方として本犯被害物の有償あっせんを行う場合でも、被害者による盗品等の正常な回復を困難にするのみならず、窃盗等の犯罪を助長・誘発するおそれがある以上、有償処分あっせん罪に該当するとされている(最決平14.7.1)。【平19-27-エ】

 

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