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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■刑法(刑法総論 責任)>

<問題1> Aを殺害する意思で、Aに向けてけん銃を発砲したが、手元が狂ってAには当たらず、近くにいたBに命中させ、Bを死に至らしめたという事例において、「事実の錯誤に関しては、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とが構成要件的評価として一致する限度で、発生した犯罪事実についても故意の成立を認めるべきである。」との考え方を前提にした場合、Bに対する殺人罪が成立する。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 行為者の攻撃の結果が、その意図した客体(A)とは別個の客体(B)に生じた場合である(方法の錯誤)。法定的符合説によれば、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とは「人を殺した」という点で殺人罪(刑199条)の構成要件的評価として一致するから、Bに対する殺人の故意が認められ、Bに対する殺人罪が成立する。【平7-26-3改】

 

<問題2> A所有の人形を損壊する意思で、人形に向けてけん銃を発砲したが、手元が狂って人形には当たらず、近くにいたAに命中させ、Aを死に至らしめたという事例において、「事実の錯誤に関しては、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とが構成要件的評価として一致する限度で、発生した犯罪事実についても故意の成立を認めるべきである。」との考え方を前提にした場合、Aに対する殺人罪が成立する。○か×か?

解答

【解答2】 × 行為者の認識(器物損壊の故意)と発生した犯罪事実(殺人の結果)は、異なった構成要件間の錯誤であり、構成要件的評価として一致せず、法定的符合説によれば、殺人の故意の成立は認められず、殺人罪(刑199条)は成立しない。【平7-26-5改】

 

<問題3> 過失行為は、法律に過失行為を処罰する規定がある場合のほかは、処罰されない。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 我が刑法は、「罪を犯す意思がない行為は、罰しない」(刑38条1項本文)と規定し、故意犯処罰が原則である。したがって、過失行為は、故意がないので、法律に過失行為を処罰する規定がある場合のほかは、処罰されない(刑38条1項ただし書)。【平元-25-1】

 

<問題4> Aを殺害する意思であったが、A宅に飾ってあったA所有の人形をAと見誤り、殺意をもって人形に向けてけん銃を発砲し、人形を損壊したという事例において、「事実の錯誤に関しては、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とが構成要件的評価として一致する限度で、発生した犯罪事実についても故意の成立を認めるべきである。」との考え方を前提にした場合、人形についての器物損壊罪が成立する。○か×か?

解答

【解答4】 × 行為者の認識(殺人の故意)と発生した犯罪事実(器物損壊の結果)は、異なった構成要件間の錯誤であり、構成要件的評価として一致せず、法定的符合説によれば、器物損壊の故意の成立は認められず、器物損壊罪(刑261条)は成立しない。なお、器物損壊罪には過失処罰規定はない。【平7-26-2改】

 

<問題5> 重過失とは、行為者に通常人より重い注意義務が課され、このような重い注意義務に違反することをいう。○か×か?

解答

【解答5】 × 重過失とは、通常の過失に対して、行為者の注意義務に違反した程度が著しい場合を意味する。すなわち、行為者が、些細な注意を払うことによって注意義務を尽くすことができたのに、これを怠って注意義務に違反し、重い刑法的評価を加えられる場合をいう。行為者に通常人より重い注意義務が課される場合をいうのではない。【平元-25-3】

 

<問題6> Aを殺害する意思で、Aに向けてけん銃を発砲したが、手元が狂ってAには当たらず、近くにあったA所有の人形に命中させ、人形を損壊したという事例において、「事実の錯誤に関しては、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とが構成要件的評価として一致する限度で、発生した犯罪事実についても故意の成立を認めるべきである。」との考え方を前提にした場合、人形についての器物損壊罪が成立する。○か×か?

解答

【解答6】 × 行為者の認識(殺人の故意)と発生した犯罪事実(器物損壊の結果)は、異なった構成要件間の錯誤であり、構成要件的評価として一致せず、法定的符合説によれば、器物損壊の故意の成立は認められず、器物損壊罪(刑261条)は成立しない。【平7-26-4改】

 

<問題7> Aを殺害する意思であったが、BをAと見誤り、殺意をもってBに向けてけん銃を発砲し、Bを死に至らしめたという事例において、「事実の錯誤に関しては、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とが構成要件的評価として一致する限度で、発生した犯罪事実についても故意の成立を認めるべきである。」との考え方を前提にした場合、Bに対する過失致死罪が成立する。○か×か?

解答

【解答7】 × 行為者が、行為の客体を取り違え、本来の意図した客体(A)とは別の客体(B)を攻撃した場合である(客体の錯誤)。法定的符合説によれば、行為者の認識していた犯罪事実と発生した犯罪事実とは「人を殺した」という点で殺人罪(刑199条)の構成要件的評価として一致するから、Bに対する殺人の故意が認められ、Bに対する殺人罪が成立する。【平7-26-1改】

 

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