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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■憲法(裁判所)>

<問題1> 政治犯罪、出版に関する犯罪又は憲法第3章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審及び判決は、常に公開しなければならない。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 裁判の対審及び判決は公開法廷でなされるのが原則であるが、裁判官全員の一致によって公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると決した場合には、対審を非公開とすることができる(憲82条2項本文)。ただし、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第3章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常に公開しなければならない(憲82条2項但書)。つまり、裁判判決は例外なく公開されなければならず、対審については非公開の場合もあるが、本肢のように国民の人権が問題となっているような事件の対審は公開が要求される。【平20-2-ア】

 

<問題2> 最高裁判所の裁判官は、その在任中、衆議院議員総選挙が行われるたびに国民の審査に付され、投票者の多数がその裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。○か×か?

解答

【解答2】 × 最高裁判所裁判官は、その任命後初めて行われる衆議院議員総選挙の際に国民審査に付される。そして、それから10年経過後に行われる衆議院議員総選挙の際にも再び国民審査に付される(憲79条2項)。ということは、ある最高裁判所の判事が任命後に行われた総選挙の際に国民審査に付された後、それから10年経過する前に衆議院議員総選挙が行われた場合、その判事については、国民審査に付されないのである。よって、衆議院議員総選挙が行われるたびに国民審査が行われるという部分が誤っている。【平16-1-4】

 

<問題3> 国家試験における合格又は不合格の判定は、学問又は技術上の知識、能力、意見等の優劣、当否の判断を内容とする行為であり、その試験実施機関の最終判断にゆだねられるべきものであるが、裁判所がその判断の当否を審査し、具体的に法令を適用して、その争いを解決調整できるものである。○か×か?

解答

【解答3】 × 本肢の訴えは「法律上の争訟」に当たらない。「法律上の争訟」とは、①当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争で、②それが法律を適用することによって終局的に解決することができるものを意味する。国家試験の合否の判定は法律を適用して解決できる具体的な権利義務の存否に関する争いごとではない。よって、国家試験における合格・不合格の判定について司法審査の対象にならない(最判昭41.2.8)。【平19-2-ア改】【平16-1-4】

 

<問題4> 裁判所は、裁判官の全員一致で、判決を公開法廷で行わない場合がある。○か×か?

解答

【解答4】 × 裁判の対審及び判決は公開しなければならない(憲82条1項)。しかし、対審に関しては、裁判官全員が公の秩序や善良の風俗を害するおそれがあると決した場合には、公開法廷で行わないことが許されている(憲82条2項本文)。但し、判決に関しては必ず公開法廷による。したがって、本肢は誤っている。【平15-3-3】

 

<問題5> 裁判所は、衆議院及び参議院の議員の資格に関する争訟の裁判をすることができる。○か×か?

解答

【解答5】 × 衆議院及び参議院の議員の資格に関する争訟は各議院が行う(憲55条)。各議院の議員の資格に関する争訟は各議院の内部に関する議院の自律権にかかわる事項であるため、司法権の介入を排除したのである。よって、裁判所が当該争訟を裁判できるとする本肢は誤っている。【平15-3-2】

 

<問題6> 国会議員は、所属議院が行う資格争訟の裁判により議席を失うことがあるが、この裁判で資格なしと判断された議員は、裁判所に不服を申し立てることができない。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 両議院は、各々その所属する議員についての資格争訟の裁判を行う権限がある(憲55条)。この権限は、各議院の自律権を認めたものなので、その争訟の結果に不服があった場合でも、司法裁判所に訴えることは認められていない。もし、それを認めると各議院が自律的に決定した事項に対して裁判所が干渉することになってしまうからである。【平16-1-1】

 

<問題7> 最高裁判所の裁判官及び下級裁判所の裁判官の任命は、内閣が行う。○か×か?

解答

【解答7】 × 最高裁判所の長たる裁判官は内閣の指名に基づいて天皇が任命する(憲6条2項)。一方、最高裁判所の長官以外の裁判官と下級裁判所の裁判官は内閣が任命する(憲79条1項、80条1項)。よって、最高裁の裁判官の任命を内閣が行うと記述している点が誤っている。【平15-3-1】

 

<問題8> 具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争であっても、宗教上の教義に関する判断などが必要で、事柄の性質上法令の適用により解決するのに適しないものは、裁判所の審判の対象となりえない。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 訴訟が具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争の形式をとる場合でも、信仰の対象の価値又は宗教上の教義に関する判断が訴訟の帰趨を左右する前提問題となり、訴訟の争点及び当事者の主張立証の核心となっているときは、その訴訟は実質において法令の適用によっては終局的解決の不可能なものであって、法律上の争訟に当たらない(板まんだら事件、最判昭56.4.7)。【行書平19-5-5】

 

<問題9> 法律の憲法適合性を審査する権限は、最高裁判所だけでなく、下級裁判所も有する。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 法律の憲法適合性を審査する権限は条文上、最高裁となっている(憲81条)。しかし、この規定は、下級裁判所が違憲立法審査を行えないというのではなく、最高裁の判断が最終判断であるという意味だと解されている(最判昭25.2.1)。【平15-3-5】

 

<問題10> 行政機関の審判に対する裁判所への出訴を認めない旨の立法は、憲法に違反しない。○か×か?

解答

【解答10】 × 司法権はすべて最高裁を頂点とする裁判所が行う(憲76条1項)。例外的に一定の専門分野(独占禁止法事件、特許事件等)に関しては、行政機関が審判を行うことが認められている。しかし、その結果に不満な者には、司法裁判所へその事件を判断してもらう権利が確保されている。即ち、行政機関が審判をすることができるといっても、その次に司法裁判所の判断が後ろに控えているのである(行政機関が終審として裁判できない。憲76条2項後段)。したがって、本肢は誤っている。【平15-3-4】

 

<問題11> 下級裁判所の裁判官は、行政機関による懲戒処分を受けず、また、弾劾裁判所が行う裁判によらない限り、罷免されることはない。○か×か?

解答

【解答11】 × 司法権はすべて最高裁を頂点とする裁判所が行う(憲76条1項)。例外的に一定の専門分野(独占禁止法事件、特許事件等)に関しては、行政機関が審判を行うことが認められている。しかし、その結果に不満な者には、司法裁判所へその事件を判断してもらう権利が確保されている。即ち、行政機関が審判をすることができるといっても、その次に司法裁判所の判断が後ろに控えているのである(行政機関が終審として裁判できない。憲76条2項後段)。したがって、本肢は誤っている。【平15-3-4】

 

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