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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■憲法(経済的自由権)>

<問題1> 公衆浴場の新設に対して距離制限という形で規制している公衆浴場法の規制は、その規制目的(国民の健康の保護)と規制手段(距離制限)との間に合理的な関連性がないので憲法第22条に違反するというのが裁判所の立場である。○か×か?

解答

【解答1】 × 公衆浴場の新設に対して距離制限という形で規制している公衆浴場法の規制目的は、業者の保護と国民の健康の保護にあり、また、それらの立法目的達成手段として距離制限をとることに合理性があるというのが裁判所の立場である(最判平元.3.7)。

 

<問題2> 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律により風俗営業について許可制を定めることは、福祉国家的理念の下における社会経済政策のための積極的規制に分類される。○か×か?

解答

【解答2】 × 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律により風俗営業について許可制を定めることは、社会公共の秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制といえるので、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制に分類される。

 

<問題3> 中小の小売業を保護育成するために大規模小売店の営業を規制することは、福祉国家的理念の下における社会経済政策のための積極的規制に分類される。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 中小の小売業を保護育成するために大規模小売店の営業を規制することは、社会経済政策のための積極的規制といえるので、福祉国家的理念の下における社会経済政策のための積極的規制に分類される。

 

<問題4> 憲法第29条第3項にいう「正当な補償」とは、常に完全な補償、すなわち、収用の前後を通じて被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償をなすべきであるというのが裁判所の立場である。○か×か?

解答

【解答4】 × 憲法29条3項にいう「正当な補償」とは、相当な補償、すなわち、その当時の経済状態において成立することを考えられる価格に基づき、合理的に算出された相当な額をいうのであって、必ずしも常にかかる価格と完全に一致することを要するものでない、というのが裁判所の立場である(最判昭28.12.23)。本肢説明は土地収用法の解釈についての裁判所の立場である(最判昭48.10.18)。即ち、土地収用法上の補償は完全補償であるというのが裁判所の立場なのである。

 

<問題5> 小売市場の新設に対する距離制限という規制は、国が社会経済の調和的発展を企図するという観点から中小企業保護政策の一方策としてとった措置といえるので、その目的において一応の合理性を認めることができ、また、その規制の手段態様においても、それが著しく不合理であることが明白であるとは認められないとして憲法第22条に反しないという判断を裁判所は下した。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 小売市場新設の距離制限規制は積極目的規制なので、裁判所は明白の原則を適用して本規制を合憲としたのである(最判昭47.11.22)。なお、薬局の新設を距離制限という手段で規制していた薬事法の規制は、主として国民の生命及び健康に対する危険の防止という消極的、警察的目的のための規制措置である判例(最判昭50.4.30)にも注意すること。

 

<問題6> 薬局の新たな開設について、主として国民の生命及び健康に対する危険の防止という目的のために、地域的な適正配置基準を満たすことを許可条件としたとしても、憲法に違反しない。○か×か?

解答

【解答6】 × 薬局の新たな開設に対する許可条件として地域的な適正配置基準を満たすことを条件とした薬事法が憲法22条に反するかが問題となった事件で、裁判所は、薬事法の立法目的(国民の生命、健康に対する危険の防止)を達成する手段として適正配置基準を設けることは、立法目的達成のために必要性と合理性を認めることができないといえるので、憲法22条1項違反であると判断している(薬事法距離制限事件、最判昭50.4.30)。【平15-1-5】

 

<問題7> 共有林の分割を制限していた森林法の規定(森林法第186条)は憲法第29条に違反するというのが判例の立場である。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 共有林の分割を制限していた森林法の規定(森林法186条、現在は削除されている)が憲法29条に反するかが問題となった事件で裁判所は、「森林経営の安定化という森林法186条の目的を達成する手段として分割制限を採用したことは、同条の立法目的との関係において、合理性と必要性のいずれをも肯定することのできないことが明らかである」として、憲法29条2項に違反し無効であるとの判断を下した(最判昭62.4.22)。

 

<問題8> 食品衛生法により食品の販売をなすにあたって検査その他の規制を定めることは、福祉国家的理念の下における社会経済政策のための積極的規制に分類される。○か×か?

解答

【解答8】 × 食品衛生法により食品の販売をなすにあたって検査その他の規制を定めることは、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制といえるので、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制に分類される。

 

<問題9> 事業の公共性の確保の観点から一定の事業について国の独占事業とすることは、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制に分類される。○か×か?

解答

【解答9】 × 事業の公共性の確保の観点から一定の事業について国の独占事業とすることは、社会経済政策のための積極的規制といえるので、福祉国家的理念の下における社会経済政策のための積極的規制に分類される。

 

<問題10> 酒類販売業について免許制を採用している酒税法の規制は、その規制目的(国民の健康の保護)と規制手段(免許制)との間に合理的な関連性がないので憲法第22条に違反するというのが裁判所の立場である。○か×か?

解答

【解答10】 × 租税の適正かつ確実な賦課徴収を図るという国家の財政目的のための職業の許可制による規制については、その必要性と合理性についての立法府の判断が、政策的、技術的な裁量の範囲を逸脱するものでないかぎり、憲法22条1項違反にはならない。本件酒類販売業について免許制を採用している立法府の判断には裁量権の逸脱はないので、酒類販売免許制度は憲法22条1項に違反しない(最判平4.12.15)。

 

<問題11> 医師、薬剤師、弁護士等の技術・経験などを必要とする一定の職業については、法律によりそれぞれ一定の資格要件とすることは、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制に分類される。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 医師、薬剤師、弁護士等の技術・経験などを必要とする一定の職業について、法律によりそれぞれ一定の資格要件を設けることは、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制といえるので、社会公共の安全と秩序に対する危害発生の防止のための消極的規制に分類される。

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