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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■憲法(包括的基本権と法の下の平等)>

<問題1> 前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用には直接的にはかかわらない事項であるので、前科等のある者は、これをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有しない。○か×か?

解答

【解答1】 × 最高裁判所は前科照会事件において、「前科及び犯罪経歴(以下「前科等」という。)は人の名誉、信用に直接かかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する」と判示している(最判昭56.4.14)。

 

<問題2> 外国人に対し外国人登録原票に登録した事項の確認の申請を義務付ける制度は外国人のプライバシーを侵害するので憲法第13条に違反するというのが判例の立場である。○か×か?

解答

【解答2】 × 外国人に対し外国人登録原票に登録した事項の確認の申請を義務付ける制度は、一般的に許容される限度を超えない相当なものであるので憲法13条に違反しないというのが判例の立場である(最判平9.11.17)。

 

<問題3> 何人も、公共の福祉に反しない限り、喫煙の自由を有しているから、未決勾留により拘禁された者に対し、喫煙を禁止することは、憲法第13条の趣旨に反し、許されない。○か×か?

解答

【解答3】 × 喫煙の自由が憲法13条で保障される権利だとしても、いついかなる場所でも保障されるものではないので、逃走防止、罪証隠滅防止といった在監目的を達成するために拘禁されている者の喫煙を禁止することは憲法13条に違反しないというのが裁判所の立場である(最判昭45.9.16)。【平17-1-イ】

 

<問題4> 憲法第14条の「平等」の意味を、相対的平等、すなわち、等しいものは等しく取り扱い、等しくないものは等しくなく取り扱うべきであるという意味に理解すると、その帰結は、不合理な差別的取扱いだけが禁止され、合理的区別は認められるということになる。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 憲法14条1項の「平等」の意味について、判例・通説は、合理的な理由があれば各人の事実上の差異に応じた差別的取扱いを許す相対的平等を意味すると解している(最判昭39.5.27)。【平22-1-B改】

 

<問題5> 何人も、自己消費の目的のために酒類を製造する自由を有しているから、製造目的のいかんを問わず、酒類製造を一律に免許の対象とした上で、免許を受けないで酒類を製造した者を処罰することは、憲法第13条の趣旨に反し、許されない。○か×か?

解答

【解答5】 × 製造目的を問わず、酒類の製造を一律に免許の対象として、免許を受けないで酒類を製造した者を処罰してしまうと、自己消費目的の酒類製造の自由が制約されることになる。しかし、右規制は立法府の裁量を逸脱し、著しく不合理なものであることが明白であるとはいえないので、右規制は憲法13条に違反しないというのが裁判所の立場である(最判平元.12.14)。【平17-1-ア】

 

<問題6> 何人も、個人の意思に反してみだりにプライバシーに属する情報の開示を公権力により強制されることはないという利益を有しているから、外国人に対し、外国人登録原票に登録した事項の確認の申請を義務付ける制度を定めることは、憲法第13条の趣旨に反し、許されない。○か×か?

解答

【解答6】 × 外国人に対して外国人登録原票に登録した事項の確認の申請を義務付ける制度は、登録原票の登録事項の正確性を維持、確保するという必要から設けられたものゆえ、その立法目的に十分な合理性・必要性がある。また、確認を求められる事項は、人の人格、思想、信条、良心等の内心にかかわる情報ではないため、申請者に過度の負担を強いるものでもなく、一般的に許容される限度を超えない相当なものといえる。よって、本制度は、憲法13条に違反しない(最判平9.11.17)。【平17-1-ウ】

 

<問題7> 憲法第14条第1項が規定する「法の下の平等」については、法の適用の平等のみならず、法そのものも平等の原則に従って定立されるべきであるという法内容の平等をも意味するという考え方がある。この考え方に立てば、法の下の平等の原則に、立法者は拘束されるという考え方につながりやすいこととなる。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 憲法14条1項の「法の下の平等」の意味について、判例・通説は、法の下に平等とは、法の適用の平等のみならず、法の定立(内容)における平等の意味を含むと解している。したがって、法の適用に当たる行政権、司法権のみならず、法の定立に当たる立法権をも拘束する。【平22-1-C、D改】

 

<問題8> 何人も、公共の福祉に反しない限り、自己の意思に反してプライバシーに属する情報を公権力により明らかにされることはないという利益を有しているから、郵便物中の信書以外の物について行われる税関検査は、わいせつ表現物の流入阻止の目的であっても、憲法第13条の趣旨に反し、許されない。○か×か?

解答

【解答8】 × 税関検査が憲法13条に違反するかという判例はない。しかし、わが国内の健全な性的風俗が害されることを実効的に阻止するために、わいせつ表現物の流入を一般的に水際で阻止し、その規制に反した者に対して一律に刑罰をもって臨んでも、憲法13条に違反しないというのが裁判所の立場である(最判平7.4.13)ことから考えると、わいせつ物流入阻止のための税関検査が憲法13条に違反するとの立場に裁判所が立っているとはいえない。わいせつ物流入防止のために刑罰を科すことが憲法13条に違反しないのなら、刑罰よりは国民の権利制限が弱い税関検査レベルの規制が憲法13条違反になるとは考えにくいからである。【平17-1-エ】

 

<問題9> 何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼうを撮影されない自由を有しているから、警察官が、正当な理由もないのに、個人の容ぼうを撮影することは、憲法第13条の趣旨に反し、許されない。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 何人も、その承諾なしにみだりにその容貌を撮影されない自由を憲法13条で保障されているので、警察官が正当な理由なしに、個人の容貌を撮影することは憲法13条に違反するというのが裁判所の立場である(最判昭44.12.24)。なお、例え犯罪捜査のためという写真撮影について正当な目的があったとしても、その撮影の方法が一般的な許容範囲を超える不相当な方法でなされたのなら、やはり、憲法13条違反になるという点に注意して欲しい。つまり、個人への写真撮影が憲法13条違反にならないのは、①犯罪捜査のためという正当目的があり、かつ、②その撮影が相当な方法であったという二つの要件を備えなければならないのである。【平17-1-オ】

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