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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法(処分禁止の仮処分に関する登記)>

<問題1> AB共有の不動産につき、Aの債権者CがAの持分につき処分禁止の仮処分の決定を得て、その旨の登記がなされたときは、Aはその持分をBに譲渡したことによる持分移転の登記を申請することができなくなる。○か×か?

解答

【解答1】 × 処分禁止の仮処分の登記は、相対的処分禁止の効力しか有せず、仮処分債務者は、処分禁止の仮処分の登記がなされた後でも、当該不動産の権利を第三者に譲渡し、その旨の登記を申請することができる(昭24.10.1-2272号)。したがって、AB共有の不動産につき、Aの債権者CがAの持分につき処分禁止の仮処分の決定を得て、その旨の登記がなされたとしても、Aは、その持分をBに譲渡したことによる持分移転の登記を申請することができる(ただし、「仮処分による失効」を原因として、仮処分債権者の単独申請により抹消される可能性がある。)。 【平9-27-オ】

 

<問題2> 仮処分の債権者は、処分禁止の仮処分の登記とともに賃借権の設定の保全仮登記をした場合において、本案訴訟の判決に基づいて賃借権の本登記を申請するときは、単独で仮処分の登記に後れる第三者の賃借権の設定の登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 所有権以外の不動産の使用又は収益をすることを目的とする権利の設定の登記請求権を保全するために、処分禁止の仮処分の登記とともに保全仮登記がなされている場合、その保全仮登記に基づく本登記と同時に申請する場合に限り、仮処分の登記に後れる第三者の所有権以外の不動産の使用又は収益をする権利の登記を、単独で抹消することができる(民保58条4項、不登113条)。 【平7-14-5】

 

<問題3> 地役権の設定の登記請求権を保全するためになされた保全仮登記に基づく本登記の申請がなされたときは、登記官は職権で、保全仮登記とともになされた処分禁止の仮処分の登記を抹消する。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 地役権の設定の登記請求権を保全するためになされた保全仮登記に基づく本登記の申請がなされたときは、登記官は職権で、保全仮登記とともになされた処分禁止の仮処分の登記を抹消する(不登114条)。保全仮登記に基づく本登記がなされたことにより、仮処分の効力が援用された事実が、登記官にとって明らかとなるからである。 【平8-25-エ、平4-21-2】

 

<問題4> 地上権移転の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の登記がされた場合には、仮処分債権者は、地上権移転の登記と同時に申請することにより、単独で当該処分禁止の登記に後れる登記を抹消することができるが、この場合には、仮処分の本案の勝訴判決その他の債務名義を申請書に添付しなければならない。○か×か?

解答

【解答4】 × 確かに、地上権移転の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の登記がされた場合には、仮処分債権者は、地上権移転の登記と同時に申請することにより、単独で当該処分禁止の登記に後れる登記を抹消することができる(民保58条2項、不登111条2項)が、この場合には、抹消される登記の名義人に対し、その旨を通知したことを証する書面の添付をしなければならない(不登令別表71、民保59条1項)が、仮処分の本案の勝訴判決その他の債務名義を申請書に添付する必要はない。 【平16-14-イ】

 

<問題5> 地上権設定の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の登記がされた場合には、仮処分債権者は、保全仮登記に基づく本登記と同時に申請することにより、単独で所有権以外の用益権に関する登記であって当該処分禁止の登記に後れるものを抹消することができるが、保全仮登記より後順位の地上権に設定された抵当権設定の登記を抹消することはできない。○か×か?

解答

【解答5】 × 仮処分により保全すべき登記請求権に係る権利が不動産の使用又は収益をするものである(本問において地上権)ときは、不動産の使用若しくは収益をする権利(所有権を除く。本問において後れる地上権)、また、その権利を目的とする権利(本問において抵当権)の取得に関する登記で、処分禁止の登記に後れるものを抹消することができる(民保58条4項、不登113条)。 【平16-14-エ】

 

<問題6> 不動産の所有権について処分禁止の仮処分の登記とともに保全仮登記がされた後に、仮処分債権者が保全仮登記に基づく本登記の申請をする場合は、仮処分債権者が、単独で、仮処分の登記に後れる第三者の根抵当権設定登記の抹消を申請することができる。○か×か?

解答

【解答6】 × 不動産に関する所有権以外の権利の保存、設定又は変更についての登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の執行は、処分禁止の登記とともに、仮処分による仮登記をする方法により行う(民保53条2項)。 そして、仮処分債権者が本訴で勝訴し、保全仮登記の本登記を申請する場合に、その仮処分により保全すべき登記請求権に係る権利が不動産の使用又は収益をするものであるときは、その登記に後れる不動産の使用若しくは収益をする権利又はその権利を目的とする権利取得の登記を単独で抹消することができる(民保58条4項)。しかし、本問の場合は、根抵当権であるので、保全仮登記の本登記において仮処分に後れる根抵当権を抹消することはできない。 【平6-14-5】

 

<問題7> 地上権設定の保全仮登記に後れる不動産質権の設定登記がある場合、仮処分債権者は、当該保全仮登記に基づく本登記を申請するときであっても、当該不動産質権の設定登記の抹消を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 保全仮登記に後れる登記は、抹消できるのが原則である(不登113条)。しかし、不動産質権の場合、本質的部分である担保権の部分は抵触しないので、抹消できない(平2.11.8-5000号)。 【平11-24-エ、平18-17-ウ】

 

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