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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■不動産登記法(用益権に関する登記)>

<地上権の登記>

<問題1> 地上権設定契約において、その存続期間中地代の増額をしない旨の特約がされている場合には、その特約を登記することができる。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 地上権設定契約において、特約として存続期間中地代の増額をしない旨の定めがあるときは、その登記をすることができる(大判明40.3.12)。 【平4-27-1】

 

<問題2> 地上権の存続期間を「永久」として、地上権の設定の登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答2】 × 地上権の存続期間については、特に制限はなく、これを「永久」として定めることもできる(大判明36.11.16)。 【平18-17-ア】

 

<問題3> 存続期間の定めのないゴルフ場所有を目的とする地上権設定の登記の申請をすることができる。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 地上権は、工作物又は竹木を所有するための用益権であるが、この工作物は、広く解されておりゴルフ場やスキ-場も先例上認められている。なお、存続期間は、任意的登記事項である(不登78条3号)。 【平8-21-エ、平18-17-イ】

 

<問題4> 地上権の設定登記の申請情報には、設定の目的を記載又は記録することを要する。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 「目的」は、地上権設定の登記申請情報の絶対的記載又は記録事項である(不登78条1号)。したがって、地上権の設定登記の申請情報には、設定の目的を記載又は記録することを要する。 【平9-16-ウ、平5-20-4】

 

<問題5> 申請情報と併せて共有者の間で特定の共有者がその土地を全面的かつ排他的に使用収益する契約が締結されている旨の他の共有者全員が同意したことを証する情報を提供すれば、その土地全体に対する地上権設定の登記の申請は受理される。○か×か?

解答

【解答5】 × 土地の共有持分でなく、土地全体に地上権を設定するには、共有者全員で契約しなければならず、一部の共有者だけではできないので、明らかに誤りである。 【平12-17-4】

 

<問題6> A所有の甲土地についてA及びBは、地上権設定登記に必要な手続上の条件が具備しないため、甲土地について地上権設定仮登記をしたが、その後、Aは、Eとの間で甲土地について地上権設定契約を締結した。この場合、A及びEの共同申請により、甲土地について更に地上権設定仮登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 同一の土地に対して2つの地上権設定登記をすることはできない。しかし、仮登記については差し支えないものとされている。本登記によって得られた対抗力の優劣で決すればよいからである。 【平15-23-ウ】

 

<問題7> 申請情報と併せて提供しなければならないもののうち、法務省令で定められた一定の情報の提供ができないため、設定の仮登記がされた地上権を目的として根抵当権設定の登記はすることができない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 仮登記された地上権を目的として根抵当権を設定することはできる(民369条2項)。ただ、その登記の形態は、目的物が仮登記である以上根抵当権の設定登記も仮登記になる。このときの登記の目的は、「何番仮登記地上権の根抵当権設定仮登記」となる。 【平10-15-ウ】

 

<問題8> 地上権移転登記の申請には、申請情報と併せて所有権の登記名義人が承諾したことを証する情報の提供を要しないが、賃借権移転登記の申請には、賃借権の譲渡を許す旨の登記がある場合を除き、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報の提供をしなければならない。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 地上権は、物権なので土地所有者の承諾なしに譲渡できるが、賃借権は、対人的な関係を生ずる債権であるから、譲渡を許す旨の特約がない限り申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報の提供をする必要がある(不登令別表40ロ)。 【平9-16-オ】

 

<問題9> 地上権設定登記の申請情報には、地上権設定の目的を記載又は記録しなければならないが、賃借権設定登記の申請情報には、建物所有を目的とする定めがある場合を除き、賃借権設定の目的を記載又は記録することを要しない。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 地上権設定登記の申請情報には、必ず地上権設定の目的を記載又は記録する(不登78条1号)が、賃借権設定登記の申請情報には、建物所有の定めがあれば、賃借権設定の目的を記載又は記録する(不登81条6号)。 【平14-21-ア】

 

<区分地上権の登記>

<問題10> 建物所有を目的とする地上権設定登記がされている不動産について、地下又は空間の上下の範囲を定めてその部分を目的とする地上権の設定登記の申請をするには、申請情報と併せて登記されている地上権者が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答10】 ○ 区分地上権は、既に第三者が土地の使用又は収益をなす権利を有する場合においても、その第三者の承諾を得れば設定することができる(民269条の2第2項)。第三者の承諾は、区分地上権設定の効力発生要件であるので、申請情報と併せてその者たちの承諾があったことを証する情報を提供しなければならない(昭41.11.14-1907号参照)。 【平6-16-ア】

 

<問題11> A所有の甲土地についてAB間で地上権設定登記がされた後に、Aは、Dとの間で甲土地上の特定の空間を範囲と定めて区分地上権を設定する旨を約した。この場合、A及びDの共同申請により、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供して、当該区分地上権の設定登記を申請することができる。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 区分地上権の設定は土地所有者と区分地上権者との設定契約により、その設定の登記も両者が申請人となる。ただし、区分地上権の設定は、第三者が土地の使用又は収益をする権利、たとえば、地上権や永小作権を有する場合には、その者の承諾がなければ成立しない(民269条の2第2項)。この承諾は地上権設定の効力要件であるので、申請情報と併せてBが承諾したことを証する情報を提供しなければならない(不登令7条1項5号ハ)。 【平15-23-イ】

 

<問題12> 竹木所有を目的として、地下5mから地上15mまでを範囲とする区分地上権の設定の登記をすることはできない。○か×か?

解答

【解答12】 ○ 区分地上権は、竹木を所有するために設定することはできず、工作物を所有するためにのみ設定できる(民269条の2第1項)。 【平10-12-イ】

 

<問題13> 空間の上下の範囲を定めてする地上権設定の登記を申請する場合には、目的不動産に使用収益をしない旨の定めのある質権の登記がされているときであっても、その質権者の承諾を要しない。○か×か?

解答

【解答13】 ○ 本問のように質権に使用収益権がないときは、当該質権者は区分地上権設定の際の利害関係人には該当しない。 【平8-13-オ】

 

<問題14> 土地所有権が既に敷地権として登記されている場合には、新たに区分地上権を設定し、その登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答14】 × 分離処分禁止の原則(区分所有22条1項)とは、専有部分と敷地利用権の一体的な処分が可能であるのに、その一方だけを分離して「処分」することを禁止するものである。区分地上権は、権利の性質上、その一方だけの利用を目的として設定するものであり、区分所有法22条1項にいう「処分」には該当しないから、登記申請できる(昭58.11.10-6400号)。 【平11-27-イ】

 

<地役権の登記>

<問題15> 1個の土地を要役地とし、数人の各単独所有である数筆の土地を承役地とする地役権設定の登記は一つの申請情報により申請することができる。○か×か?

解答

【解答15】 × 1個の土地を要役地とし、所有者の異なる数筆の土地を承役地とする地役権の設定登記は、一つの申請情報で一括してできない(昭33.2.22-421号参照)。当事者が異なるので、「登記の目的並びに登記原因及びその日付が同一であるとき」(不登令4条)には該当しないからである。 【昭54-20-5、平17-27-エ】

 

<問題16> 甲地を要役地とする通行地役権の設定登記がある土地について、乙地を要役地として範囲が重なる通行地役権の設定登記をすることができる。○か×か?

解答

【解答16】 ○ 同一の土地(その一部たる同一部分)を承役地として、甲地を要役地とするAのための地役権設定登記後、重ねて乙地を要役地とするBのための地役権設定登記の申請は受理して差し支えない(昭38.2.12-390号)。 【平13-25-ア】

 

<問題17> 要役地について所有権の登記がないときは、地役権設定の登記を申請することはできない。○か×か?

解答

【解答17】 ○ 要役地について所有権の登記がないときは、地役権設定の登記を申請することはできない(不登80条3項)。地役権の設定登記が承役地の登記記録になされたときは、要役地の登記記録には、登記官が職権で、要役地となった旨等を記録するからである(不登80条4項、不登規159条1項)。 【平4-27-4、昭62-18-1、昭57-18-5】

 

<問題18> 地役権設定の登記を申請する場合において、その登記原因証明情報に存続期間の定めがあるときは、これを申請情報に記載又は記録することができる。○か×か?

解答

【解答18】 × 地役権設定の登記を申請する場合において、その登記原因証明情報に存続期間の定めがあるときでも、これを申請情報に記載又は記録することはできない。地役権の設定登記において、存続期間の定めは登記事項とされていないからである(不登80条参照、なお、存続期間の定めをすることは、実体法上は有効である。)。 【平5-20-2、平元-31-カ、昭59-14-5、昭58-14-3】

 

<問題19> 地役権変更の登記の申請書には、要役地の表示を記載することを要しないが、要役地が他の登記所の管轄に属するときは、地役権者が要役地の所有権の登記名義人であることを証する当該要役地の登記事項証明書を提出しなければならない。○か×か?

解答

【解答19】 × 地役権の変更の登記においては、当該要役地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該要役地の地番、地目及び地積を申請情報として提供しなければならない(不登令別表36)。したがって、要役地の表示を記載することを要しないわけではない。 【平16-16-ア、平5-27-ア】

 

<問題20> 地役権の登記がされた後に、その要役地について抵当権設定の登記がされているときは、当該地役権の登記の抹消の申請書に、当該抵当権者が承諾したことを証する書面又はこれに対抗することのできる裁判があったことを証する書面を添付しなければならない。なお、申請は指定庁に書面で申請する方法によってするものとする。○か×か?

解答

【解答20】 ○ 権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる(不登68条)。地役権の登記がされた後に、その要役地について抵当権設定の登記がされた場合、当該抵当権の効力は地役権にも及ぶ。したがって、当該地役権の抹消について抵当権者は登記上の利害関係を有する第三者となるので、その承諾がある場合に限り、地役権の抹消登記をすることができる。 【平16-16-エ】

 

<問題21> 設定の目的を「日照の確保のため高さ5メートル以上の工作物を設置しない」とする地役権設定の登記は、申請することができない。○か×か?

解答

【解答21】 × 実体法上、日照の確保は土地の利用価値を高めるから、そのような地役権設定も可能である(民280条参照)。したがって、登記申請もできる(昭54.5.9-2863号)。 【平11-27-エ】

 

<貸借権の登記>

<問題22> 地上権を目的とする賃借権設定登記の申請には、申請情報と併せて地上権設定者が承諾したことを証する情報を提供することを要しないが、賃借地の転貸の登記の申請には、賃借地の転貸ができる旨の登記がある場合を除き、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報を提供しなければならない。○か×か?

解答

【解答22】 ○ 地上権を目的とする賃借権設定登記の申請には、申請情報と併せて地上権設定者(所有者)が承諾したことを証する情報を提供することを要しないが、賃借地の転貸の登記の申請には、転貸ができる旨の登記がある場合を除き、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報を提供することを要する(不登令別表39ロ)。 【平14-21-エ】

 

<問題23> 賃借権につき、譲渡することができる旨の登記がされていない場合であっても、申請情報と併せて賃貸人が承諾したことを証する情報を提供すれば、賃借権移転の登記をすることができる。○か×か?

解答

【解答23】 ○ 賃借権設定に際して、特約として「譲渡・転貸できる」旨の登記をすることができる。しかし、その登記がなくても賃借人は、賃貸人の承諾があれば、賃借権を譲渡することができる(民612条1項)。したがって、本問は正しい。 【平6-16-エ】

 

<問題24> 登記された賃借権について、売買を原因とする賃借権一部移転の登記の申請をすることができるが、その賃借権を目的とする抵当権設定の登記の申請はすることができない。○か×か?

解答

【解答24】 ○ 賃借権も財産権の一つであり、一部の処分も認められている。抵当権は、不動産・地上権・永小作権について設定できるのであり(民369条1項、2項)、賃借権に設定することはできない。 【平5-27-エ】

 

<問題25> 社宅の所有を目的とする事業用借地権を設定する旨の登記を申請することはできないが、賃貸マンションは、賃借人が居住していても賃貸人である事業者の事業用と認められるから、賃貸マンションの所有を目的とする事業用借地権を設定する旨の登記を申請することはできる。○か×か?

解答

【解答25】 × 事業用借地権は、専ら事業の用に供する建物の所有を目的とするものであっても、当該建物が居住の用に供するものである場合には、これを設定することができない(借地借家23条1項括弧書)。したがって、社宅の所有を目的するものであっても、賃貸マンションの所有を目的とするものであっても、事業用借地権を設定することはできない。 【平18-27-イ】

 

<問題26> 賃借権の先順位抵当権に優先する同意の登記の登記権利者は、当該賃借権の賃借人であり、すべての先順位抵当権者が登記義務者となる。○か×か?

解答

【解答26】 ○ 賃借権の先順位抵当権に優先する同意の登記は、当該賃借権の権利者(賃借人)を登記権利者、賃借権より先順位の抵当権者全員を登記義務者とする共同申請により行う(不登60条、平15.12.25-3817号)。【平20-23-ア】

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