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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■民法(贈与・売買・交換)>

<問題1> 甲が乙に対して未登記の建物を口頭によって贈与した場合、甲が乙にその建物を引き渡したときは、贈与を取り消すことができない。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 書面によらない贈与は、原則として、各当事者が撤回することができる(民550条本文)。ただし、履行の終わった部分は撤回することができない(民550条ただし書)。書面によらない不動産の贈与の場合、既登記であると未登記であるとを問わず、引渡しがあればすでに履行が終わったものとして、贈与を撤回することができなくなる(大判明43.10.10)。 【平5-11-5】

 

<問題2> 買主が売主に代金をその支払期日に提供して履行を求めた場合でも、売主は、手付の倍額を償還して売買契約を解除することができる。○か×か?

解答

【解答2】 × 解約手付による契約の解除をなしうるのは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでである(民557条1項)。「履行に着手する」とは、客観的に外部から認識できるような形で履行行為の一部をなし、又は履行に不可欠な前提行為をした場合をいう(最判昭40.11.24)。買主が支払期日に代金を提供することは、履行に着手したといえる。 【平元-16-4】

 

<問題3> 履行の着手の前後を問わず履行の終了するまでは解約手付による解除権を行使することができる旨の特約がある場合には、当事者の一方は、相手方が履行に着手した後であっても、売買契約を解除することができる。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 民法557条1項は強行規定ではない。したがって、履行の着手の前後を問わず、履行の終了するまでは、解約手付による解除権を行使することができる旨の特約がある場合には、当事者の一方は、相手方が履行に着手した後でも解除することができる(大判昭14.5.26)。 【平13-17-エ】

 

<問題4> 乙は、甲からその所有する土地を代金1,000万円で買い受ける旨を約し、解約手付として50万円、代金の一部として200万円を甲に支払った。乙が甲の債務不履行により契約を解除した場合、甲は、乙の損害の有無にかかわらず、乙に対し、250万円を支払えば足りる。○か×か?

解答

【解答4】 × 解約手付による解除(民557条)と債務不履行に基づく解除(民541条、543条)は別の制度であり、債務不履行に基づく解除には、解約手付に関する民法557条は適用されない。したがって、本問の場合、甲は250万円(手付の50万円+代金の一部の200万円)を乙に返還することを要する(民703条、545条1項本文)が、その他に乙に損害があれば、甲は損害の賠償をすることを要する(民545条3項)。 【昭63-6-1】

 

<問題5> 家屋が第三者の所有に属することを知りながら、買主がその家屋の売買契約を締結した場合において、売主が、その責めに帰することのできない事由により、家屋の所有権を取得してこれを買主に移転することができなかったときは、買主は、売買契約を解除することができる。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 目的物が他人の所有に属することについての買主の善意・悪意にかかわらず、買主は、売買契約を解除することができる(民561条)。また、売主の帰責事由の有無も問われない。 【昭60-2-1】

 

<問題6> 強制競売の目的である権利の一部が他人に属していたことにより、買受人が当該権利の一部を取得することができなかった場合において、債務者が無資力であるときは、買受人は、代金の配当を受けた債権者に対し、その代金の全部又は一部の返還を請求することができる。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 強制競売においては、権利に瑕疵がある場合、契約解除・代金減額請求は通常の売買における売主の担保責任と同じ要件の下で認められる(民568条1項、563条)。その相手方は、第1次的には、債務者であり、債務者が無資力であるときは、第2次的に代金の配当を受けた債権者となる(民568条2項)。 【平13-16-エ】

 

<問題7> 甲は、乙の倉庫に保管されていた古米200俵の全部を丙に売り渡す旨の契約を締結した。ところが、その契約の前日に、乙の倉庫に泥棒が入り、その古米のうち50俵が盗み出されていた。この場合、盗まれた古米を引き渡すことができないことに関して、甲が丙に対して責任を負うとすれば、それは「担保責任」によるものである。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 乙の倉庫にある古米全部を目的とする売買であるから、特定物売買であり、しかも、一部滅失は契約の前日に生じたものだから、原始的一部不能の場合である。したがって、債務不履行及び危険負担は問題とならず、担保責任(民570条)が問題となる。 【昭55-8-3】

 

<問題8> 他人の権利を売買の目的とした場合には、売主は契約の当時、売却した権利が自己に属しないことを知らなかったときでも、契約を解除することができない。○か×か?

解答

【解答8】 × 売主が契約の当時、売却した権利が自己に属しないことを知らなかった場合に、その権利を取得して買主に移転することができなかったときは、売主は損害を賠償して契約の解除をすることができる(民562条1項)。なお、権利が売主に属しないことを知っていた買主に対しては、売却した権利を移転することができない旨を通知すれば、損害の賠償をすることなく契約の解除をすることができる(民562条2項)。 【平2-7-1】

 

<問題9> 建物の売買において、建物の引渡し及び代金支払いの期限の到来後、売主が建物の引渡しの提供をしたときには、買主は、その時から代金を弁済するまでの間の遅延損害金を支払わなければならない。○か×か?

解答

【解答9】 × 売主は、目的物の引渡しを遅滞している場合でも、引渡しまでこれを使用し果実を収取し得ると同時に、買主は遅滞にあるときでも目的物の引渡しを受けるまでの期間に対応する代金の利息を支払う必要はない(大連判大13.9.24)。とすれば、買主は現実に引渡しを受け、果実を収取できる状態にならない場合、つまり引渡しの提供を受けたにすぎない段階では、代金利息を払う必要はない(民575条2項)。 【昭58-3-5】

 

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