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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■民法(根抵当権等)>

<問題1> PQ間の売買取引によって生ずるPのQに対する債権を担保するため、Q所有の不動産上に根抵当権が設定されている。この場合、元本確定前に甲がQの債務を第三者弁済したときは、甲は、PのQに対する債権を代位により取得するが、根抵当権を代位により取得することはできない。○か×か?

解答

【解答1】 ○ 元本確定前の根抵当権は随伴性が否定されていることから、根抵当権は第三者に移転せず、その債権につき根抵当権を行使することはできない(民398条の7第1項後段)。 【平5-15-イ】

 

<問題2> 甲は自己所有の不動産に乙のために根抵当権を設定し、その設定契約において、乙のAに対する電気製品売買取引によって生ずる債権を担保するものと定め、根抵当権の設定の登記をした。その後、甲と乙は、上記根抵当権の債務者をBと変更する旨の合意をした。根抵当権の元本確定前に本件変更契約に基づく債務者の変更の登記をしなかった場合には、被担保債権は、乙のAに対する電気製品売買取引によって生ずる債権である。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 根抵当権の元本確定前に債務者の変更契約をしても、元本確定前にその登記をしなければ、その変更はしなかったものとみなされる(民398条の4第3項)。 【平3-16-イ】

 

<問題3> 甲は自己所有の不動産に乙のために根抵当権を設定し、その設定契約において、乙のAに対する電気製品売買取引によって生ずる債権を担保するものと定め、根抵当権の設定の登記をした。その後、甲と乙は、上記根抵当権の債務者をBと変更する旨の合意をした。本件変更契約の締結前に、乙のBに対する電気製品売買取引により生じていた債権も、根抵当権の被担保債権となる。○か×か?

解答

【解答3】 ○ 根抵当権の元本確定前に債務者をAからBとする変更登記をすれば、乙のAに対する電気製品売買取引により生じていた債権は一切担保されなくなるが、乙のBに対する電気製品売買取引により生じていた債権は変更前に生じていたものも含めて担保される。 【平3-16-ウ】

 

<問題4> 甲は自己所有の不動産に乙のために根抵当権を設定し、その設定契約において、乙のAに対する電気製品売買取引によって生ずる債権を担保するものと定め、根抵当権の設定の登記をした。その後、甲と乙は、上記根抵当権の債務者をBと変更する旨の合意をした。乙のAに対する電気製品売買取引から生じた債権は根抵当権によって担保されなくなるが、すでに生じているAの債務をBが引き受けて、これを特に根抵当権の被担保債権とすることができる。○か×か?

解答

【解答4】 ○ 乙のAに対する電気製品売買取引から生じた債権は根抵当権によって一切担保されなくなるが、すでに生じているAの債務をBが引き受けて、これを根抵当権の被担保債権とすることができる。 【平3-16-エ】

 

<問題5> 根抵当権の全部譲渡、一部譲渡及び分割譲渡は、いずれも譲渡された根抵当権が譲渡前の根抵当権と被担保債権の範囲を異にすることとなる場合にも、することができる。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 被担保債権の範囲の変更が認められていることから、被担保債権の範囲が譲渡前後で異なることは、何の問題もない。 【昭61-11-ニ】

 

<問題6> 根抵当権の極度額を変更するには、利害関係人全員の承諾を得なければならない。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 根抵当権の極度額の変更は、利害関係人の承諾がなければすることができない(民398条の5)。極度額の変更は、担保価値を支配する権利の範囲自体を変更するものであり、利害関係人には重大な影響を有するからである。 【平16-15-ウ】

 

<問題7> Aは、BがCに対して有する利息付売掛債権を担保するため、A所有の不動産に根抵当権を設定し、Dは、Cの債務について連帯保証した。この根抵当権が担保すべき元本が確定していない場合、Dは、利息付売掛債権中の特定の債権を債務者Cに代わって弁済したときでも、根抵当権についてBに代位しない。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 元本の確定前に、債務者に代わって弁済しても、その者は根抵当権を行使することはできない(民398条の7第1項後段)。 【平元-12-2】

 

<問題8> 元本の確定前に根抵当権者について合併があったときは、根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定を請求することができる。○か×か?

解答

【解答8】 ○ 元本の確定前に根抵当権者について合併があったときは、根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定を請求することができる(民398条の9第3項本文)。なお、根抵当権設定者が合併のあったことを知った日から2週間を経過したとき、又は合併の日から1か月を経過したときは、根抵当権設定者は元本の確定を請求することができない(民398条の9第5項)。 【平2-13-3】

 

<問題9> 元本の確定前においては、根抵当権者は、根抵当権の被担保債権とは別に、根抵当権のみを譲渡することができる。○か×か?

解答

【解答9】 ○ 元本確定前においては、根抵当権を全部譲渡することができる(民398条の12第1項)。これは、根抵当権者と譲受人の合意ですることができるが、根抵当権設定者の承諾が必要である。 【平6-12-ウ】

 

<問題10> 甲が有する極度額1,000万円の根抵当権(以下「A根抵当権」という)を目的として、乙が極度額1,200万円の根抵当権を設定し、A根抵当権の担保すべき元本が確定していない場合において、A根抵当権の分割譲渡をするには、乙の承諾を要する。○か×か?

解答

【解答10】 ○ 根抵当権の分割譲渡をするには、その根抵当権を目的とする権利を有する者の承諾を得なければならない(民398条の12第3項)。譲渡された部分については、根抵当権を目的とする権利が消滅することになるからである。 【昭58-16-3】

 

<問題11> 根抵当権が転抵当権の目的となっている場合において、根抵当権の債務者が元本の確定前にした根抵当権の担保すべき債権の範囲に属する債権の弁済は、転抵当権者の承諾を得なかったときでも、これに対抗することができる。○か×か?

解答

【解答11】 ○ 元本の確定前に根抵当権の債務者が根抵当権の担保すべき債権の範囲に属する債務を弁済した場合、債務者はその弁済をもって転抵当権者に対抗することができる。確定前の根抵当権は特定の被担保債権に対する付従性を有しておらず、元本の確定前にされた弁済については、民法377条2項は適用されないからである(民398条の11第2項)。 【昭57-8-3】

 

<問題12> 同一の債権の担保として、A土地及びB建物の上に根抵当権が設定され、共同担保である旨の登記がされている。A土地につき債権の担保すべき元本が確定すべき事由が発生したときは、根抵当権者は、B建物についての根抵当権を同一の債務者に対する他の債権者のために放棄することができる。○か×か?

解答

【解答12】 ○ 純粋共同根抵当権においては、一つの不動産上の根抵当権について確定事由が生じると、すべての不動産上の根抵当権が同時に確定する(民398条の17第2項)。そして、確定後においては、根抵当権の放棄ができる。 【昭56-16-5】

 

<問題13> 根抵当権者が抵当不動産について後順位抵当権者の申立てによる競売開始が決定されたことを知った時から2週間経過したことは、根抵当権の元本の確定事由とならない。○か×か?

解答

【解答13】 × 根抵当権者が、抵当不動産に対する競売手続の開始があったことを知った時から2週間を経過したときは、根抵当権の元本は確定する(民398条の20第1項3号)。 【昭63-16-オ】

 

<問題14> 甲及び乙は、乙と丙会社との間の一定の継続的取引契約から生ずる丙会社の乙に対する債務を担保するため、甲所有のA不動産及びB不動産につきそれぞれ極度額を1,000万円とする根抵当権設定契約を締結し、その旨の登記をしたが、共同担保である旨の登記はしなかった。この場合、元本の確定後においては、丙会社は、乙に対し、その根抵当権の極度額を現に存する債務の額と、以後2年間に生ずべき利息及び損害金とを加えた額に減額すべきことを請求することができる。○か×か?

解答

【解答14】 × 極度額の減額請求をすることができるのは、根抵当権設定者である(民398条の21第1項、なお、第三取得者も含むものと解されている。)。設定者でない債務者である丙会社が減額請求をすることは認められない。 【昭59-16-3】

 

<問題15> Aが、Bに対して有する債権の担保のため、Bが所有している動産について、譲渡担保権の設定を受け、占有改定の方法によりその引渡しを受けた。その後、Aは、その動産をDに売却して、指図による占有移転の方法により引き渡した。「譲渡担保権者は、目的物の所有権を取得するが、譲渡担保権の設定者に対して担保の目的を超えて使用・処分しない義務を負う」との見解を前提とすれば、Dは、その動産がAのために譲渡担保に供されたものであることを知っていた場合、動産の所有権を取得するが、Bに対して担保の目的を超えて使用・処分しない義務を負う。○か×か?

解答

【解答15】 × この見解(所有権的構成)を前提にすると、第三者に対する関係では譲渡担保権者が完全な所有者であるから、譲渡担保権者Aから動産を取得したDは、譲渡担保の存在につき善意であると悪意であるとにかかわらず、当該動産の所有権を取得する(大判大9.9.25)。しかし、AがBに対して負う譲渡担保による義務はA・B間だけのものにすぎず、Dはそれに拘束されない。 【平11-9-イ】

 

<問題16> 債権者Aは、その債務者Bに対して有する債権を担保するため、Bが第三債務者Cに対して有する債権について、Bに代わってその弁済を受領すること(代理受領)の委任を受け、Cは、これを承認した。代理受領の法的性質は、単なる債権の受領委任にすぎず、また、第三債務者のした承認は、代理受領によって得られる債権者の利益を正当の理由なく侵害しないという趣旨を包含するとの見解に立った場合、Bが本件債権につきCからの弁済を受領し、これによってAに損害が生じた場合には、Cは、Aに対し、損害賠償責任を負う。○か×か?

解答

【解答16】 ○ 本問の見解によると、「第三債務者のした承認は、代理受領によって得られる債権者の利益を正当の理由なく侵害しないという趣旨を包含する」としているので、Cの弁済行為によりAの利益を侵害した場合には、Cは不法行為による損害賠償責任を負う(民709条)。 【平15-12-ウ】

 

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