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合格者座談会インタビュー[簿財アドバンス+消費税法](2)

 

具体的な勉強方法(計算)は?

司会:では、ここから具体的な勉強方法に入っていきますよ。まずは、計算からです。どちらかというと、皆さんのお話では暗記は、電車の中などスキマ時間を活用しながら学習を進めていったということですが、計算の勉強方法はどうされていたのですか。例えば、「毎週土曜日に簿記をやる」とか、「1日何問は必ず集中して行うこと予め決めていました」とか。或いは、もしかすると、ここで個別計算問題集の話でもいいのですが、「毎日、朝起きて15分、個別計算問題集をやっていました」とか、「会社のお昼休みだけ個別計算問題集をやって、答練は休みにやっていました」とか。一番多いパターンは、先に言っておきますと。「朝とか会社の昼休みに15分ぐらいの計算問題集をやって、答練を解くのは土日にやっていました」という方が社会人の方には、一番多いのですが、皆さんの場合はどうでしたか。 小町:計算はやはり、がっちりとやらなければ分からないので、1時間取れないときついです。 司会:ということは。計算はミニマム単位で1時間ですか。 小町:忙しい時は、個別問題集は1時間かけなくてもできるので、個別問題集に頼っていました。「苦手な論点だけでもとりあえずさらっておこう」という時には、個別問題が一番役立ちました。 司会:個別問題集は、知識の定着のために解くというよりも、スキマ時間で、かつ、苦手なものを克服するために使っていたと。 小町:まさにそれです。 司会:作った側の意識は全然違います。「テキスト教材の例題だけでは足らないだろうから、一通り個別計算がないと定着しないだろうな」という意味です。小町さんの場合、得意で点数が取れる箇所では、もうわかっているから個別問題集は必要ないということですね。 小町:そうですね。しかし、初めて学習される方が、答練を受講される際には、事前に指定された出題範囲をテキストの例題だけでなく、個別計算問題集も答練の前日に解いてもらいたいと思います。 司会:ある意味ショックですが、後藤さんは個別計算問題集とどう付き合いましたか。 後藤:個別計算問題集は、テキストをやって、それに関連するようなものは必ず1回は解いて、できるものとできないものもあったのですが、できないものは次の日に必ずやるようにしました。そして、できたものは基本的にはやりませんでした。できなかったものでも、解き直す期間が短いと、答えを覚えてしまうので、ある程度期間を置いて、2週間後にもう1回やり直して、正の字を付けてやっていました。 小町:これは極論になりますが、個別問題集だけ解いて本試験を受けて合格できるかと言えば、おそらく、100%受からないと思います。しかしながら、答練だけを回して合格する可能性はあると思います。個別だけで得るものと答練で得るものは全く別物だと思います。 司会:もちろん。ただ、いきなりやっても答練ができるものではないと思います。 小町:絶対できないです。 吉池:私の場合は、答練を解いて、解けるところと解けないところがあります。その時に解けない理由をきちんと見極めるのが重要だと思います。 小町:そうですね、最後はやはり個別が分からないと解けないので、最後は結局、個別に戻ります。本当に個別問題集をやってみると、分かっていないことが分かります。同じ問題を何度解いても、時間が経てば経つほど問題が深く分かるというか、最終的に個別に戻ってきています。個別は直前まで解いていました。 後藤:やはり個別ができないと総合問題では全く解けないんですよね。特に簿記論は、いかに皆が解けるところを確実に解いたかというのが重要になります。 司会:要は、手が出せる範囲は決まってくるということですね。 後藤:それを鍛えるのは、直前答練だと思います。 司会:直前答練では、本番で解く問題と解かないようにする問題を区別する練習をしますからね。 後藤:そうですね。区切りを判断する目を養うというか。どこで勝負するのかといった勘どころが重要な意味を持ちます。  

具体的な勉強方法(理論)は?

司会:では、次は簿財の理論についてですが、究極は暗記ですよね。暗記に「こういうことやりましたよ」というのはありますか。 後藤:暗記だと、特に財表の場合だと、試験委員の方が、例えば、理論集に載っていないようなことも出てくるので、理解をするように努めました。 司会:いきなり王道から来ましたね。 後藤:理解をして、結局は暗記ですが、税務と違って、理解して覚えたほうが絶対定着するので。理解しながら覚えていると、すごく面白かったというイメージがありました。 司会:現実問題、理解する勉強法にはまって「こうやって暗記すればいいのだ」と思って税法へ行くときついのですよね。消費税の税法はまったく面白くないですからね。 後藤:そうです。 司会:「もっとストレートに書いてよ」というか。ですから、皆さん、今まで消費税の税法を「つまらない、つまらない」とおっしゃるのですよ。税法の暗記は、ある意味エクササイズですから。先に税法に入ってしまって申し訳ないですが、消費税の暗記は、フレームが似ていますから、だんだん使い回しが効くようになってくるのですが会計は使い回しが効かないですかね。 後藤:はい。本当に理解していないと書けないです。理論集がメインで、理解は極力、テキストのほうでやるようにしていました。 吉池:理論も、覚えるものと理解するものと2つあると思うのです。覚えるものはさっさと覚えて。理解するものは結構難しいので、テキストを読んでいましたね。 司会:小町さんはどうですか。 小町:やはり答練が一番効率いいのではないですか。例えば、理論集とかそういうものは自分でマークでもしない限り、どこが重要かはメリハリが付いていないでしょう。しかし答練だと、どこがキーワードでどこが重要なのかが問題形式になっているので、答練でそれで覚えると、もうそれだけで重要部分も先に分かるというか、覚える、強弱が付く感じですかね。キーワードだけ覚えているうちに、後でテキストを見て「こんな理論もあったのだ」と思ったら、そこは別途覚えて、という感じでやっていた記憶はあります。 司会:消費税についてですが、そもそも皆さんは、計算と理論のどちらから勉強を始めたのですか、クレアール自体は圧倒的に計算から先に入ってから理論というやり方ですが。 吉池:計算ですね。計算しながら理論に帰っていくという感じです。消費税こそ基礎テキストばかりです。結局、答練とかを回す時間はなかったですね。 司会:消費税の仕組みはすごく変わっていて、決算整理や仮受消費税と仮払消費税を相殺したら、きれいに未払消費税になるという仕組みではないのです。そもそも、消費税の計算の仕組みが分かるまでが少し大変ですね。クレアールのカリキュラムは計算から入るので、消費税で理論の学習は、計算が分かってからでいいと思います。 吉池:理論だけ覚えていると、どこの話をこの理論は言っているのかが分からなくなってくるのですよ。 後藤:そうですね。何を言っているか全然わけが分からなくなります。 吉池:「どこの話?」みたいな。しかし、計算をやっていると「ああ、ここの話だな」というので、居場所が分かります。 後藤:そうです。計算をやってから理論に入らないと、理論だけ覚えようとしても何を言っているか全然分からなくて、すごく時間がかかってしまいます。 司会:どうでしょう。確認ですが。やはり勉強の仕方は簿財と消費税は違いますか。 後藤:やはり簿財と消費税は違うと思います。 司会:それは例えば、どういうところが違いますか。 後藤:簿記だと本当全くみんなが手の付けられない問題でも、抜粋してやるような形のイメージだと思います。しかし、消費の場合だと、時間がない中で、理論も計算も基本的に完答しないといけないというのがあります。ですから、極力白紙を作るといけないイメージがあります。 司会:吉池さんは、消費税と簿記論が同じ年で受かっていらっしゃいますが。 吉池:もしかしたら似ていると思うところもあります。やはり判定とか判断のスピード、精度というところは、恐らく共通しています。消費も時間がないのですが、1個1個の判定の精度とスピードを上げるしかないと考えると、簿記も1個1個の論点の正確性と...。 司会:やはり簿財が会計と税法の一番の違いは、簿記では、貸借が一致するという原則があるから、貸借が合わなかったら間違っているかどうかわかりますが、税法は最後の答えまで行っても、合っているかどうか答え合わせができないです。そこが根本的な違いです。ただ、今、吉池さんが言われたように、判断は一緒だと思います。  

失敗談について

司会:それでは、最後に勉強方法としては、これはやめたほうがいいというような、失敗談はありますか。 小町:どうやったら早く解けるかということで、とにかく省略できることを省略しようと考えた時に、やはり仕訳とかとりあえずできるだけ簡単な仕訳は、頭で切っていましたが、やはり、図や表などの下書きの方法を決めておくべきだっと思います。スピード感は落ちますが、自分なりの問題の解き方を決めておかないと、場当たり的な対応になってしまい、下書きの使い方など解き方を決めておくことは、重要だと思いました。合格するには、やはりスピードだけではなくて、どちらかと言うと正確性の方が重要です。手を付けた問題を得点できれば、まず落ちないと思います。 司会:要するに、やはりスピードよりも正答率です。吉池さんは、これはやめとけば良かったなというのは何かありますか。 吉池:答練を回すということの意義の取り違えです。数を解けばいい。そして、その正答率が上がればいいというわけではないということです。 小町:答えを覚えて、いい点を取っても、あまり意味がありません。よくよく考えたら、答えを覚えていただけですよ。 司会:後藤さんは、ありますか。 後藤:簿財に関しては、特に時間を測らないでやっていましたが、時間を意識しながら勉強するべきだったと思いました。時間を意識して直前答練などをやっていくと、捨てる個所とやらないといけない個所の判断が、自然と付くようなってきました。税法に関しては、消費税などもそうですが、理論を暗記していれば受かるだろうと思っていたのですが、あの時間がない中では、いかに短い文章で、的を射た文章を書くことが重要であるかが分かりました。実際本試験では、3行とか、その程度しか書けなくても合格できたので。 司会:時間がない時ほど結論から先に書いたほうがいいです。 後藤:文章を長く書いても、結局問題の答えになっていなかったら点数にならないことを理解できていなかった点です。 司会:あとはやはり簿・財・消費まで合格された中で、やはり一番知りたいことは、通信というものに関しての付き合い方です。通信で勉強する勉強方法は、皆さん社会人という意味ではどうなのですか。通信で何か弊害とかいいところとかありますか。 小町:通学から通信に変更しましたが、やはり時間に融通が効くということです。 司会:やはり時間的も融通が利きますよね。 吉池:人によるかと思っていますが、自分を律せる人であれば、通信のほうが効率はいいと思います。やることは一緒ですから絶対いいと思います。 後藤:自分の場合だと、メリットとしては、やはり時間がない中で、例えば、1つの講義でも1時間半今日は見て、明日1時間半見るとか、区切ることができるのです。どうしても通学だと、残業になって行けなかったとかが続くと、もう挫折してしまうと思います。 司会:通信教育は皆さんにお会いできないし、皆さんどういう生活環境で勉強されているか分からないです。調子がいいか、まったく分からない中で、我々の判断の頼りになるのは答練しかないですが、やはり答練は提出されましたか。 後藤:出しました。 小町:最初の年は出して、2年目になった時に出さなくなりました。結局、思い返してみれば受かった年は全部出していました。初心に返って、基礎答練1から100点取ってやるという気持ちと、自分なりのいくつかの課題を持って受けていって、全部それをこなしていく感じでやっていました。点数はまったく気にしていなかったです。例えば、直前答練とかで、こことここの論点では絶対にミスなくやるとか、自分で課題を見つけて、それを乗り越えることを基準にして答練を提出していました。 吉池:新鮮味がない中、解くというのは、すごく集中力が必要なので、解き方を変えたりしていました。第3問を何分で解けるようにするとか、自分なりの楽しみ方を見つけて解いていました。 小町:そうですね。初年度は分からないことが多すぎて、何が分からないのか分からず出します。しかし、回数重ねてくると、自分は何ができなかったのかが理解した上で出す時は、自分なりに課題見つけています。例えば、知らない理論だったら、1行2行でどうやってまとめて、先生どんな配点するのかなとか、試しで書いてみるとかいうことをやっていました。これ配点くれなかったとか、1点入っているとか、そういうのを確認するのに使っていました。やはり回数を重ねほうが答練の大事さは分かりました。 吉池:何となく書いたものや、とりあえず埋めた問題は△を付けておいて、自分では確実と思って解答したものは○を付けていました。そして、△がどうだったかというのを重点的に確認していました。 小町:返ってきた時に先生がどう採点して配点されたかを確認していました。 後藤:自分の場合は、そこまではやっていなかったですが、財表に関しては、実際の問題解く時に、ひととおり解いて、理論集にない箇所だけは、ハサミで切って、理論集に貼っていました。 司会:答練を提出するというのは、むしろ試すぐらいの気持ちということですか。 小町:そうです。やはり使い方だと思います。出して点数が返ってきて何点だったというよりは、出す意義を見出さないと、答練の価値は半分ぐらいになってしまう。 司会:解き方を変えてみるとか。 小町:そうです。 司会:皆さんの思っていることが全く違うのですね。今回は、様々な観点から独自の学習法や成功事例や失敗事例など色々お聞きできて、本当に参考にもなりました。個別計算問題集の使い方もそうですし、今の答練の出し方もそうですし。そもそもクレアールを選んだ理由もそれぞれですし、税理士を目指す動機もそうでした。ありがとうございました。 (以上、敬称略) インタビュアー:税理士講座[簿財アドバンス担当] 河野上浩司 講師
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