第729条【離縁による親族関係の終了】
養子及びその配偶者並びに養子の直系卑属及びその配偶者と養親及びその血族との親族関係は、離縁によって終了する。
目次
【超訳】
養子縁組により生じた法定血族関係は、離縁によりすべて消滅する。
【解釈・判例】
1.婚姻の取消しの場合と同様、養子縁組の取消しの場合も、縁組の取消判決の確定の日から養親およびその血族との間の親族関係は終了すると解されている。
2.婚姻は配偶者の一方の死亡により当然に消滅するが、養親と養子との親子関係は、養親又は養子の死亡によって当然に消滅することはない(811条6項)。そのため、夫婦の一方が死亡した場合、生存配偶者と死亡配偶者の親族との親族(姻族)関係は、生存配偶者の意思で終了させることができるが、養親子の一方が死亡した場合は、死後離縁制度を利用して離縁しない限り、生存者と死亡した者(養親又は養子)の親族との親族(法定血族)関係は終了しない。