令和8年度司法書士試験合格
(ペンネーム)雲外蒼天さん
合格体験記
遠回りしたからこそ見えた合格への一筋の光
受講コース
2026年合格目標 上級パーフェクトコース(オプション択一六法)
はじめに:人生100年時代、定年後も見据えた新たな挑戦
人生100年時代と言われる現代において、「果たして老後の年金受給や生活は大丈夫だろうか」という不安は、多くの方が一度は抱くものではないでしょうか。私も例外ではなく、将来に対する漠然とした懸念を抱いていました。
しかし、ただ不安に怯えるのではなく、「定年後も仕事を通じて充実した時間を過ごしたい」「これまでの経験を活かして社会に少しでも貢献したい」という思いが日増しに強くなっていきました。自分に一体何ができるだろうかと自問自答したとき、頭に浮かんだのは、かつて金融機関で融資や不動産業務に携わっていた経験と、その後の転職先で企業経営に関わった経験でした。
これらの実務経験を最も活かせる資格であり、業務上もなじみの深かった「司法書士」という難関資格に挑戦することを決意しました。これが、私の長く厳しい、しかし非常に学びの多かった受験生活の幕開けでした。
予備校選びの試行錯誤:「安かろう、悪かろう」を良い意味で裏切られた出会い
学習を開始した当初は、別の予備校に通い講座を受講していました。しかし、司法書士試験の壁は高く、何度か本試験に挑戦したものの合格には届きませんでした。年数を重ねるごとに受講料の金銭的負担がかさみ、「このままでは経済的にも学習を継続することができない」と追い詰められていきました。
そこで、学習環境を一から見直すこととし、費用が比較的安価でありながら合格実績と講座内容がしっかりしている「クレアール」を選択することにしました。
受講前は、正直なところ「受講料がリーズナブルな分、安かろう悪かろうなのではないか」という不安や疑念が頭をよぎったのも事実です。「もし講義や教材が不十分であれば、不足分は独学でカバーしよう」という覚悟を持って申し込みました。
しかし、実際に学習をスタートさせると、その予想は見事に、そして良い意味で裏切られました。
- 絶妙な教材ボリュームとバランス
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多すぎず少なすぎない洗練されたインプット量と、アウトプット学習とのバランスが絶妙で、自分にとって非常に満足のいく構成でした。
- 懇切丁寧な質問サポート
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「こんな初歩的な質問をしてしまっても大丈夫だろうか」と躊躇するような問いに対しても、スタッフや講師の方々がいつも懇切丁寧に回答してくださり、精神的にも大変助けられました。
- 背景や理由まで踏み込んだ講義
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講師の方の講義は聴き取りやすく説明が丁寧なだけでなく、「なぜそのような規定やルールが存在するのか」という法的な背景や趣旨・理由まで深く掘り下げて解説してくれました。単なる丸暗記ではなく、丸ごと本質を理解できたため、知識の記憶定着度が格段に向上しました。
- 完成度の高い『択一六法』とCROSS STUDY
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特に主力教材である『択一六法』は、条文・判例・先例が一体となり、試験に出る重要ポイントが一冊に凝縮されたまさに唯一無二の完成度でした。さらに、スマホなどで隙間時間に演習できるCROSS STUDYは、日常のちょっとした空き時間を効率的な学習時間へと変えてくれる強力なツールとなりました。
「万年受験生」に陥っていた原因と意識改革
振り返ってみると、私が長年合格に手が届かず「万年受験生」から抜け出せなかった原因は、学習方法そのものよりも「精神的な甘さ」と「試験直後の過ごし方」にありました。
①「いつかは受かるだろう」という安易な姿勢
何度も不合格を重ねるうちに、いつの間にか「司法書士試験は学習範囲が広大なのだから、運悪く自分の手薄な範囲から出題されて落ちることもあるさ。そんな不運が何年も続くわけがない」「何年か受け続けていれば、いつかは受かるだろう」という甘い考えに苛まれていました。
しかし、午前・午後あわせて計70問の択一式問題において、「運・不運」の影響は70問の中でほぼ相殺されます。運で落ちるということはなく、最終的な結果はどこまでも「現在の自分の実力」を正確に反映したものだったのです。
②試験後のブランクが招く悪循環
さらに致命的だったのは、試験が終わってから次の学習を開始するまでの「空白の時間」でした。自分が合格点に達していないと薄々感づいていながら現実から目を背け、11月頃までダラダラと無為な時間を過ごしていました。
試験終了から4~5か月も経ってからようやく重い腰を上げて学習を再開するころには、せっかく前年に苦労して覚えた知識の大部分が頭から抜け落ちてしまっていました。結果として、毎年ほとんどの分野をゼロからやり直すという非効率な愚を犯し、お恥ずかしながら合格までの遠回りを重ねてしまったのです。
③意識改革への決意
「今のままの取り組み方では、何年経っても絶対に合格できない」——強い焦りと不安の中で、私はついに「今年で絶対に合格し、長かった受験生活に終止符を打つ」という強固な決意を固めました。
まず断行したのは、学習再開時期をこれまでより2か月早め、9月初めから再スタートを切ることでした。やるべき課題をすべて洗い出し、本試験当日にピークが到達するよう逆算したスケジューリングを徹底しました。
午後科目の「壁」と時間の壁を打ち破る戦略
模試や本試験でも基準点は越えられ、午前の部や記述式にはそれなりの手応えを感じられるようになっていましたが、合格ラインまで「あと一歩」の壁を突き抜けることができずにいました。最大の課題は「午後科目の時間不足による精度低下」でした。
〈「時間が足りない」の本当の理由〉
午後の部(択一式35問+記述式2問)で時間が足りなくなるのは、解くスピードそのものが遅いからではなく、「択一式の知識が曖昧で、即答すべき問題に時間を取られているから」でした。
問題文を見て「えーと、何だっけ?ああ、これかな」と考え込んでいるようでは、到底3時間という制限時間には間に合いません。焦りが生まれると「ひっかけ」にもかかりやすくなり、その後の記述式でも焦るあまり問題文が頭に入らないという最悪の悪循環を引き起こしていました。
午前の部であれば、全選択肢(全肢)をじっくり検討しても時間に余裕があります。しかし午後の部では、全肢検討は物理的に不可能です(少なくとも私には不適でした)。「確実な知識に基づき、できる限り少ない選択肢の検討で確実に正解肢を選ぶ」ことこそが唯一の打開策でした。
〈年齢や能力のせいではない〉
一時は「高齢になった自分には、このスピードについていく能力が欠けているのではないか」「3時間で解ききるには特殊な処理能力が必要なのではないか」と弱気になったこともありました。しかし、それは大きな勘違いでした。
特殊な能力など一切不要でした。原因は単純に「知識の定着度が低く、記憶が曖昧だったこと」だけだったのです。新しい知識や手広い教材に手を広げる必要はまったくありませんでした。手元の教材にある基本事項を「絶対的に確実な知識」として体に染み込ませることで、自然と選択肢を瞬殺できるようになり、解答スピードと精度が飛躍的に高まっていきました。
私が実践した具体的な学習法と直前期の工夫
私が実践した学習法は、決して特殊なものではありません。王道の教材を愚直に繰り返し、知識を磨き上げることにつきます。
①使用教材とインプット・アウトプット
主力教材
クレアールの『択一六法』『合格書式マニュアル』『過去問題集』を一通り徹底的にやり込みました。
- 自作の「横断まとめ単語カード」
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似て非なる類似規定や、民法、会社法、苦手な民事訴訟法などでは複数分野にまたがる横断的な知識を、少し大きめの単語カードに書き出し、持ち歩いて何度も繰り返し確認しました。
- 知識の整理を惜しまない
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学習を進める中で、既に覚えた知識と関連・類似する事項が出てきたときは、作業の手を一旦止め、手間を惜しまずに過去の知識とセットで整理し直し、比較しながら記憶を確認するように努めました。
② CROSS STUDYを使った「瞬殺訓練」
CROSS STUDYは、スピードが要求される午後科目を中心に「解答速度を極限まで上げる訓練」としてフル活用しました。
- パッと見た瞬間に「瞬殺」できる問題を増やすこと。
- 目次を眺めて「最近少し手薄だな」「自信がないな」と感じた弱点分野を選択して重点補強すること。
- 机に向かってテキストを読む集中力が途切れたときの気分転換兼学習ツールとして活用すること。
これにより、隙間時間も無駄にせず知識の高速引き出し訓練ができました。
③全科目・全分野の「並行学習」
しばらく触れない科目や分野があると、どうしても記憶が薄れ感覚が鈍ってしまいます。そのため、司法書士法や直前期に詰め込む一部の特殊分野を除き、民法をはじめとする全科目を極力「並行して」進めるアプローチを採りました。薄く広く全体に触れ続けることで、記憶の抜け落ちを防ぎました。
④記述式対策のルーティン化
記述式問題(不動産登記法・商業登記法)については、感覚を鈍らせないことが最も重要です。
- 平常期
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週に2日は必ず不動産登記法・商業登記法の問題を実際に解く。
- 直前期
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頻度をさらに上げ、「2日に1回」は必ず記述式の問題を解いて実戦感覚を維持・研ぎ澄ます。
おわりに:これから受験される皆様へ
学習を進める中で、一定のペースを保って継続していても、すぐには模試や過去問の点数に結びつかない時期があります。しかし、あきらめずに学習を継続していれば、「以前の自分より確実に実力は上がっている」と自分を信じてあげてください。「計画通りに学習を継続すること」それ自体が不安を打ち消し、ブレずに前に進む最大の糧になります。
合格者の体験談を聞いても分かる通り、合格に必要な教材に特別なものなどありません。短期合格者が存在するという事実そのものが、「膨大な種類の教材をこなさなくても合格できる」ことの証明でもあります。
手持ちの信頼できる教材(私にとってはクレアールの教材と択一六法でした)を信じ切ること。
確実に分かっている問題に無駄な時間をかけず、同時に「分かったつもり」という錯覚に陥らないこと。
そして何より、「今年必ず合格する」という強い信念とモチベーションを持ち続けること。
司法書士試験は決して楽な道のりではありません。しかし、正しい方向性で確実な知識を積み重ねていけば、年齢や過去の失敗に関係なく、必ず努力が報われる日がやってきます。
私の遠回りの経験が、これから合格を目指して日々励んでいらっしゃる受験生の皆様の参考となり、一助となればこれに勝る喜びはありません。皆様が合格を勝ち取られることを、心より応援しております。
