働きながら3回目の受験で司法書士試験に合格

令和8年度司法書士試験合格

今井 陽介さん

合格体験記

働きながら3回目の受験で司法書士試験に合格

受講コース

2026年合格目標 中上級パーフェクトBコース

私は会社員として勤務しながら、令和8年度司法書士試験に3回目の受験で合格しました。

  • 令和4年度社会保険労務士試験合格
  • 令和5年度行政書士試験合格
  • 令和5年12月司法書士試験の学習開始
  • 模試の最高判定はC判定
  • 通勤電車の時間(片道約40分)も活用
  • 令和8年度司法書士試験、3回目の本試験で合格

決して順調な受験生活ではありませんでしたが、過去問の反復と学習方法の見直しを続け、3回目で合格することができました。

目次

司法書士を目指した理由

私は会社員として勤務しながら、コロナ禍をきっかけに資格の勉強を始め、令和4年(2022年)に社会保険労務士試験、令和5年(2023年)に行政書士試験に合格しました。社会保険労務士や行政書士については、当時の業務でも多少関係する部分があり、勉強した知識を仕事の中で参考にできることもありました。

司法書士に興味を持ったきっかけは、司法書士の仕事を身近に感じる機会がいくつかあったことです。身の回りで相続や抵当権抹消登記などを経験したほか、仕事でも子会社の設立など、商業登記につながる出来事に接する機会がありました。こうした経験から、司法書士が扱う仕事に少しずつ興味を持つようになりました。

年齢的にも今後のセカンドキャリアについて考えるようになっており、リスキリングとして新たな専門性を身につけたいという思いもありました。

司法書士試験が難関資格であることは承知していましたが、セカンドキャリアを考えるうえでも挑戦する価値のある資格ではないかと考え、令和5年(2023年)に行政書士試験を終えてから勉強を始めました。

クレアールを選んだ理由

会社員ですので、仕事をしながら勉強時間を作る必要がありました。直近ではそれほど残業が多くなかったのですが、突発的に帰宅が遅くなることもあります。また、仕事だけでなく、家庭の事情などで、予定していた土日であっても勉強時間を確保できないこともありました。

そのため、決められた時間に学校へ通うより、自分の都合に合わせて勉強できる通信教育が自分には合っていると考えました。

受講を決める前には、通信講座を中心に3~4社のお試し講座を実際に受け、受講料金を含めて比較し、そのうえでクレアールを選びました。

実際に受講して良かったと感じたことの一つは、受講開始後に追加の費用をあまり意識せず学習を続けられたことです。通常の講義だけでなく、直前期の講座や答練・模試、CROSS STUDYなどのWeb学習ツールも、受講していたコースの中で利用することができました。受験勉強が長期になる可能性も考えていましたので、途中でその都度受講する講座や費用を考える必要がなく、学習に集中できたことは良かったと思います。

また、1、2年目は初級講座で基礎を学び、3年目には中上級講座に進むなど、自分の習熟度に応じて学習を続けることができました。結果として、クレアールを選んで良かったと思っています。

1・2年目は全範囲を回し、3年目は「分からない」を残さない

司法書士試験を勉強して最初に感じたのは、とにかく範囲が広いということでした。

分からないところで一つ一つ立ち止まり、完全に理解してから先へ進もうとすると、いつまでたっても全範囲を終えることができません。そのため、1、2年目は、分からないところや引っかかるところがあっても、まず先へ進むことを優先しました。

1年目、2年目は初級講座を受講し、毎年すべての講義を1.5倍速で視聴しました。1年目はテキストと過去問を一通り学習し、2年目はテキストをもう一度学習するとともに過去問の反復回数を増やしました。

クレアールの20年分の過去問は、5肢それぞれについて○×を判断して解きました。最初は非常に時間がかかり、例えば民法20年分を一通り解くだけで1か月以上かかりましたが、繰り返すにつれて速くなり、最終的には1週間もかからず回せるようになりました。

1、2年目で基礎が固まり、午前の択一式で基準点を超えられるようになったことから、3年目は中上級講座の「【中級】択一六法マスター講義」を受講しました。過去問をさらに繰り返し、クレアールの答練・模試に加えて、他校の模試も受験しました。

そして3年目に大きく変えたのが、「分からないところをそのままにしない」ことでした。

1、2年目は全範囲を回すことを優先しましたが、3年目には全体像も見えてきたため、過去問や模試で曖昧なところがあれば、そのまま流さず一つずつ確認して知識の穴をなくすようにしました。

私の場合、最初からこの勉強方法では全範囲を回し切れなかったと思います。まず全体を回し、繰り返して基礎を作り、その後に分からないところをなくしていく。この順番が自分には合っていました。

クレアールの教材・CROSS STUDY・合格オンラインゼミの活用

講義を聞きながら、重要なところにはテキストに蛍光ペンでマークしました。また、問題を解いて分からなかったときにもテキストに戻ってマークしました。

講義を聞いたとき、問題を解けなかったとき、また受講年度によっても蛍光ペンの色を変えていました。そのため、何度やっても覚えられないところは、結果的にさまざまな色で塗られることになりました。直前期には、過去問や模試で解けなかったところに付箋を貼り、解けるようになったら付箋を剥がす方法で勉強しました。

学習時間については、「1日○時間」といった目標は特に決めていませんでした。土曜日を一区切りの始まりとすることが多く、「水曜日までに民法の過去問を○ページまで解く」「択一六法マスター講義を○ページまで聞く」といった形で、時間ではなく学習量を目標にしていました。

平日は通勤時間だけでなく、帰宅後も可能な限り勉強しました。翌日の仕事もあるため原則として23時頃までとし、遅くなっても24時を大きく過ぎないようにしていました。土日も予定がない時間はできるだけ勉強に充てました。一方で、仕事や家庭の事情などで予定どおり勉強できないこともあるため、毎日の学習時間を固定するよりも、数日単位で進捗を管理する方法が自分には合っていました。

通勤は片道1時間弱で、電車に乗っている時間は40分程度でした。通勤のある平日はほぼ毎日CROSS STUDYを使い、休日も外出先で時間があれば利用しました。自宅でまとまった時間が取れるときは、主に紙の問題集を使いました。

CROSS STUDYでは、ある分野の問題を解いた後、間違えた問題だけをもう一度解き、そこでまた間違えた問題をさらに解き、それでも間違えるものは書き出して覚えるという使い方をしました。

合格オンラインゼミは任意参加でしたが、私は積極的に顔出しで参加しました。自分がその時点で勉強している科目とゼミの科目が一致するとは限りませんでしたが、ゼミのために予習、受講、復習をすることで、以前勉強した科目を思い出す機会になりました。また、通信教育で感じる孤独感も薄まり、他の受験生も自分と同じようなところでつまずいていることや、勉強方法で悩んでいることが分かったのも良かったです。

※編集部注:「合格オンラインゼミ」は、Zoomを利用した参加型の学習講座です。事前に配布される問題で予習を行い、ゼミ当日は講師からの問いかけに受講生が口頭で解答し、講師から解説やフィードバックを受けます。知識を覚えるだけでなく、適度な緊張感を持ちながら自分の言葉で説明することを通じて、理解度の確認や知識の定着を図ることを目的としています。

質問制度は、それほど頻繁に利用したわけではありませんが、質問した際にはすぐに回答していただき、サポート体制にも満足しています。

クレアールは「非常識合格法」を掲げていますが、私自身の学習を振り返ると、特別な裏技を使ったという感覚はありません。講義を聞き、過去問を何度も解き、答練や模試を復習するという、比較的王道で泥臭い勉強だったと思います。その王道ともいえる勉強を、仕事を続けながら自分のペースで繰り返すための環境が整っていたことが、私にとってクレアールの良かった点だと思います。

記述式と午後の時間配分

記述式は得意ではありませんでしたが、本試験までには「全く聞いたことのない登記」をできるだけなくしたいと考えていました。

司法書士試験の午後は、とにかく時間がありません。知識として知っているだけでは足りず、ある程度反射的に書ける必要があります。そのため、答練や模試の問題・解答を繰り返しました。どうしても覚えられない文章やキーワードはトイレに貼り、何度も目にするようにしました。

私は最終的に、記述式で線図を描かない方法を採っていましたが、「記述式ハイパートレーニング解説講義」を担当する米谷講師の解法が自分の方法と合っており、記述式の解説は特に参考になりました。記述式の反復練習は、個人的には手を抜くことのできない部分だったと思っています。

午後の時間配分については、3回の受験で大きく変わりました。

1回目は午後択一でも5肢すべてを検討したため、記述式2問に残せた時間は約55分でした。2回目は正解肢を探す方法に変え、約1時間30分まで伸ばしましたが、まだまだ足りませんでした。

3回目になって、短い肢から検討し、正解肢が見つかればすべての肢を検討せず次へ進む方法を採れるようになり、記述式に約1時間55分を使うことができました。

ただ、スピードを優先すると、どうしてもケアレスミスが出ます。模試などでも、午後択一では、時間をかけて読めば間違えなかったような問題を、ほぼ毎回1~2問間違えていました。当時はそのたびに悔しく、焦りました。

しかし、ミスをゼロにしようとして択一に時間を使い、記述式を解く時間がなくなる方が問題です。最終的には、多少のミスは「税金」のようなものだと割り切り、試験全体で合格点を取ることを考えるようになりました。

私の場合は、多少の択一ミスを防ぐことよりも、記述式に十分な時間を残す方が、試験全体の得点につながると考えるようになりました。

模試C判定から3回目の本試験へ

クレアールの模試の判定は最高でもC判定でした。

1、2年目の模試では時間内に解き終えることができず、1年目は1時間以上、2年目でも30分程度オーバーすることがありました。それでも途中でやめず、時間を超えても一応最後まで解くことを優先しました。

3年目は本試験を想定し、解き方と時間配分を強く意識して模試に臨みました。

本試験の得点は次のとおりです。

受験年度午前択一午後択一記述総合点
令和6年度75点48点未採点―
令和7年度90点57点未採点―
令和8年度90点84点84点258点

令和8年度の記述式は、不動産登記法45点、商業登記法39点でした。

3年目に向けてかなり勉強したにもかかわらず、午前択一は前年と同じ90点でした。一方、午後択一は84点となり、3回目で初めて基準点を超えることができました。「ようやく記述を採点してもらえる」と、とても嬉しく思いました。

※編集部注:司法書士試験の筆記試験では、午前の部と午後の部の択一式問題、そして記述式問題にそれぞれ基準点が設けられています。午前・午後の択一式で両方の基準点を満たした場合に限り、記述式問題が採点されます。令和8年度の基準点は、午前の部が105点満点中84点、午後の部が105点満点中75点、記述式が140点満点中70点でした。

ただし、本試験直後は合格したとは思っていませんでした。

記述式では不動産登記法で枠ズレをしていましたし、登録免許税の計算を間違えたり、商業登記法でも登記できない新株予約権の消却を登記したりと、いくつもの大きめなミスが分かっていました。そのため記述式はしっかり自己採点もせず、「今年もダメだった」と思い落ち込みました。

ところが、意外にも試験翌日には気持ちを切り替えることができました。「4回目は必ず合格する。ギリギリではなく上位で合格する」と決め、翌年に向けた勉強を始めました。

合格発表までには、クレアールの「上級パーフェクトコース」に申し込み、受講を開始していました。民法、不動産登記法、商法の過去問をそれぞれ1周し、『記述式ハイパートレーニング』も不動産登記法、商業登記法ともに1周していました。

「おめでとう」メールで知った合格と、周囲への感謝

4回目に向けて勉強していたため、合格発表の日も特に意識せず普通に過ごしていました。

事前に受験番号を伝えていたクレアールから突然「おめでとうございます」というメールが届き、そこで初めて筆記試験の合格発表の日だったことに気づきました。

法務省のホームページを確認すると自分の受験番号があり、「まさか」というのが率直な気持ちでした。

帰宅して最初に家族に合格を伝え、長い間資格試験の勉強を続けることで迷惑をかけたことを詫び、感謝を伝えました。口述試験の対策もしなければならなかったのですが、家族への感謝の気持ちもあり、まず家の片付けや掃除をしました。

私の場合、家族も応援してくれました。社労士、行政書士の受験時よりも私が苦労しているように見えたようで、心配もされていました。

司法書士試験は大変な試験です。その試験に挑戦できる環境があったこと自体にも感謝しています。合格したときに家族をはじめ周囲の方が一緒に喜んでくれたことで、自分一人で喜ぶ以上に嬉しさが大きくなりました。

これから受験される方へ

合格者インタビューやインターネットの記事を見ると、1回で合格された方もいれば、何年も勉強を続けた方もいます。仕事や家庭など勉強できる環境も違いますし、理解するスピードも人それぞれだと思います。

私自身、3回受験してみて、自分の勉強方法が誰にでも当てはまるとは思っていません。模試の判定も最高でC判定でしたし、本試験でもたくさんのミスをしました。それでも、分からないことを一つずつ減らしながらコツコツと勉強を続け、多少の運にも恵まれて、3回目で合格することができました。

司法書士試験は勉強量も多く、私にとってはとても大変な試験でした。それでも、実際に勉強を続けて合格することができた今は、決して最初から手の届かない試験ではなかったと思っています。

受験を始めたときの私は、「5年くらいかけてもよい」と考えていました。そのため1回目、2回目の不合格にも必要以上に焦らずに済んだ面はあります。一方、実際に経験してみると、単純に時間をかければよいというものでもありませんでした。一度覚えた知識も時間がたてば忘れますし、毎年、特に春以降は本試験に向けて集中して勉強する必要があります。それを何年も続けるのは楽ではありません。

一発合格だけを意識して焦る必要はないと思いますが、受験すると決めたのであれば、その年その年でできることを積み重ねていくことが大切なのではないか、というのが今の実感です。

本試験後は不合格だと思い、すでに4回目に向けて勉強していました。そのため合格を知ったときには、嬉しさと同時に「もう司法書士試験の勉強をしなくてもいいんだ」という大きな解放感もありました。

そして、受験を終えて改めて感じたのは、この大変な試験に挑戦できる環境があったことへの感謝です。仕事をしながら勉強を続けることができたのも、家族をはじめ周囲の理解や支えがあったからだと思っています。合格を一緒に喜んでもらえたことで、嬉しさもさらに大きなものになりました。

司法書士試験は決して簡単な試験ではありません。それでも、模試では最高C判定、本試験でも何度も失敗しながら、私自身は3回目で合格することができました。振り返ってみれば、思い切って挑戦してみて良かったと思っています。

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