「クレアールの非常識合格法を信じて勉強し、掴んだ合格」須藤 純尚さん

須藤 純尚さん

学歴も手に職もなく、お金を貯めてはしたいことをする、という生活をしていましたが、将来的な不安から資格取得し方向転換することにしました。司法書士に決めたのは、「自分の好きな場所で開業できる」、「社会的に認められた、やりがいの持てる仕事をし、収入も見込める」という文句に何となく自由なイメージを持ったことと、それまで周囲の理解を得られることが少なかったので、今までと反対の生き方に憧れを感じたのかも知れません。

予備校を選ぶ前に独学も考えました。市販のテキストを2ヶ月位眺めましたが、合格までの道のりがただ漠然と遠い気がして、やる気が失せました。多少の出費は覚悟して、予備校に通うことにしました。

当初独学を考えていたので、「予備校に通うからにはなるべく費用を抑えなければならない」と考えました。当然予備校もその基準で選びましたが、たいていの予備校の価格は手の出しにくい価格でした。その点クレアールの価格は手頃で、割引制度も充実していたため、一番の候補にあがりました。ただ、疑い深い私は安かろう悪かろうではないか、という懸念を持ちました。そこで実際に事務局に出向き、事務局の方と話をし、教材も見せてもらったところ、質問体制にしろ、カリキュラムにしろ、教材にしろ、特に他の予備校に劣る部分はないように思えました。むしろ事務局の方の丁寧でありながらガツガツしない姿勢に安心を感じ、入校を決めました。

とはいえ、司法書士試験について右も左も分からなかった私は、申し込んでからもしばらくの間不安でした。内容が不十分なのではないか、他の予備校で受けなおすことになるのではないか、と疑いながら講義を聴いていました。しかし、勉強が進むとともに、特に過去問を解いていくほどに、非常識合格法は自分の中で説得力を増し、徐々にクレアールの考え方に共感していきました。結局合格するまで、他の予備校や他の教材に手を出すことは一切なく、完全にクレアールを信じて勉強することができました。疑いながら講義を聴いた時間は無駄もありましたが、おそらくどの予備校に行っても、私の場合はそうなったかもしれません。

1年目の反省点は、自分独自の勉強方法にこだわりすぎた点と、過去問を疎かにしたことでした。私は通信でしたが、講義一単元を消化するごとに、何でもかんでも自分なりのメモでまとめようとして結局挫折したり、そのくせ、自分なりに十分勉強したつもりになってしまうので、講座を進めていることだけで満足していました。致命的なのが講義消化に時間がかかるあまり、過去問にもなかなか手を出せずにいたことです。結局直前期に2回くらい回した程度だと思います。過去問には早いうちに手をつけておくべきでした。過去問を回していけば、どういう知識がどういう風に問われるか、重要な知識とそう重要でない知識の判別が自ずとできてくるので、早いうちから効率の良い学習ができたと思います。

もう一つ、特に反省すべき点が、択一六法を活用するのが遅かったことです。クレアールの教材の中で、択一六法と合格書式マニュアルは素晴らしい教材だと今では思いますが、勉強始めのころの私は条文を毛嫌いし、とにかく平易な言葉で記憶にとどめたがりました。そのため基本テキストをメインに知識をまとめていましたが、条文を遠ざけたことで、後々過去問を回す上で復習に手間がかかりました。過去問や答練の解説では、解答の根拠として、(当然ですが)基本テキストのページ数でなく条文番号が掲げられます。基本テキストをバイブルにしようとしていた私は、過去問を回しながら基本テキストで復習する作業に無駄に時間と労力を費やしました。そんなところに手間がかかると、勉強も段々嫌いになります。

2年目にしてようやくそのことに気が付き、択一六法に情報を集約、リンクを張りました。択一六法は基本的に条文をそのままに、条文に対して超訳、比較の表、関連条文などもあり、横断的に知識を整理する上でかなり重宝しました。さらに過去問や答練の中で自分が混同していた論点などを逐一書き足していくことで、色々な角度から条文を読みこめるようにしました。地道な作業でしたが、会社法、民訴では特に有効だったと思います。択一六法の他には、中上級講座のテキストと合格書式マニュアルに知識を書き足し、択一六法・過去問とリンクさせました。2年目中上級講座を終えてからは、過去問を解きながら、択一六法を開いて条文とリンク箇所を確認し、一つの問題を解くことでなるべく多くの類似論点、比較論点に触れられるようにしました。

ただ2年目はこういった情報の集約作業に時間をかけすぎたせいで、あまり過去問も回せなかったし、記述対策も不完全でした。本試験は択一基準点ぎりぎり、記述で足切り不合格。アンバランスな勉強の仕方が原因だったと思います。

3年目以降はひたすら過去問を回しながら択一六法とリンク先の確認、という勉強方法でした。記述対策としては、択一過去問を解きながら合格書式マニュアルでひな形も確認していましたが、記述式ハイパートレーニングも活用しました。ハイパートレーニングは一問のボリュームが多すぎず少なすぎず、使いやすい教材だと思います。ちょっとした時間に記述の練習ができます。記述式の過去問も含まれているので、時間が無い時でも解答に目を通すだけはしていました。

2年目以降の本試験では、毎年択一の基準点は突破でき、記述も基準点前後の点が取れるものの、そこから頭一つ抜け出せない状況でした。

択一の点数を上げるには、今まで通り過去問中心の勉強を続け、今まで以上に集中すること、肢レベルで二度と間違わないように迷わないようにして、基本知識の精度を上げれば大丈夫だと思いました。問題は時間不足でした。本試験でも答練でも、午後択一では1時間半以上かかり、記述を書ききれない場合がほとんどでした。

午後択一は1時間10分以内を目指しました。択一のスピードを上げる手段として、答練では、全ての肢を見ないで問題を解いていく練習をしてみました。例えば肢アが確実だと判断した場合は、アと組み合わせになった肢しか検討しない、というヤツです。2年間実践してみて、大抵は他の肢も見ずにはいられませんでしたが、それでもスピードに顕著に差がでましたので、本試験でも実践しました。クレアールの答練は難易度も分量も本試験に近いので、こういった練習を試すには非常に向いていたかもしれません。

記述については本試験では意表を突く問題が出うるため、とにかく時間がない中でどう基準点を超えるかを考えました。不登法はわりと自信があったので、確実に得点源にするため1時間確保を決めました。反対に、商登法については全て書ききることはあきらめました。とにかく思いついた順に登記の事由だけは書いていき、複雑そうな論点は後回し、確実に得点できそうな部分から検討していき、添付書面まで書ききるという方法を原則にしました。時間がないときは役員関係を最優先など臨機応変に、とにかく時間がないという前提で、少しでも点数が稼げそうな方法を模索し、答練で練習していました。

最後の本試験はほぼ予定通りの時間配分で進み、商業登記記述も40分確保でき、午前30、午後34、記述不登32、商登24で合格できました。

計画を立てることについては、賛否両論だと思います。せっかく立てた計画も、実行できず押していくほどストレスの原因となり、気持ちが勉強から離れます。私は毎年計画を立てていました。4年目まではすべて計画倒れでしたが、5年目に立てた計画だけはうまく実行でき、合格の大きな要因になったと思っています。

試験勉強も5年目になると、自分の生活パターンや、集中力の持続時間、1時間でこなせる過去問の数も把握できるようになりました。そこで、前年までの自分の自堕落さも踏まえ、5年目は現実的な内容にしました。本格的な勉強は年明けから、直前答練が始まるまでは土日祝日は完全オフ(予備日)、平日1日あたり3、4時間を目安に、試験から逆算して過去問22年分を3回転、を目処に計画を立てました。試験に近づくほどにまんべんなく論点に触れなければならないと思ったため、1回転目は全問題を解きますが、その中で半分以下に絞ったものを1回転、その中でさらに絞ったものを6月に入って1回転、直前1週間にはどうしても目を通したいものと、クレアールの答練の中で絞ったもののみチェックしました。クレアールの答練・模試は結構当たると私は思っていましたので、おろそかにはしませんでした。

この最後の年の計画だけは、うまく実行できました。1日のノルマを終えるととりあえず安心できたので、良く眠ることができたし、気持ちよく遊ぶこともでき、生活にメリハリがありました。最後までモチベーションも落ちることなく、集中力を維持できました。

司法書士試験と5年間向き合ってみて、もちろん、気合と根性、勉強にのめり込むことは大切ですが、現実には試験の外の実際の生活があると思います。日々のストレスや誘惑と上手に付き合っていくためには、短期的で具体的な目標設定や、言い訳を作らない工夫、まめにストレスを発散する工夫など、自分自身に対する飴と鞭を使いこなすスキルも大事かもしれないと思いました。

読みづらい文章しか書けず恐縮ですが、これから合格を目指す方にとって少しでも参考になる部分があれば幸いです。試験前3日はあまり無理せずできるだけ眠っておいて下さい。本試験当日は、最後まで点数にストイックに、目の前の一問に集中して下さい。知識を維持していれば、必ずチャンスが訪れます。身体に気をつけてがんばって下さい。

最後に、クレアールのスタッフの方々、いつも気さくに声をかけてくれた事務局の大山さん、そして最後まで私の合格を信じてくれた両親と妻に、感謝を表したいと思います。

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