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「民法債権法の改正について」(動画および書き起こし)

民法の債権法分野が2017年の国会で審議され改正されました。2020年4月1日施行が決定しております。 司法書士試験に「改正民法」が与える影響とは、いつから改正民法として出題されるのか、学習スタートを検討中の方は「改正民法」から学習した方が良いのか、などクレアール司法書士講座専任講師の清水先生が改正点のポイントも簡単に説明しながら解説しています。

担当:清水 城 講師

内容
・民法改正の概要
・民法改正の司法書士試験への影響
・試験を目指す方へのアドバイス

民法債権法の改正について(動画)

 

 

民法債権法の改正について(書き起こし)

ガイダンスの内容

こんにちは。それではガイダンスの方を始めて参ります。今日はこれから司法書士試験の学習を開始する方を中心に、民法の債権法の改正についてご案内いたします。まず今日のガイダンスではどのようなことを申し上げるか、その内容を見ていただきます。

今日のガイダンスの内容ですが、まずは今回の民法改正の概要として、どのような改正がなされたのか、それから改正法はいつ施行されるのか、といったところを見ていきます。

次に、今回の民法改正が司法書士試験にどのように影響するのか、といったところを見ていきます。 それから次に、現行法で既に学習をしている方またはこれから2019年の試験合格を目指す方へのアドバイス。それから2020年の試験合格を目指す方へのアドバイスを申し上げます。ということで今日はこういった内容についてガイダンスをしていくことにいたします。

民法改正の概要

民法改正の概要

ではまず、最初にこの民法改正の概要、これから見ていくことにいたしましょう。

2017年の5月に、「民法の一部を改正する法律」、これが成立いたしまして、この改正法が2020年の4月1日に施行されることが決まりました。この改正によって大きく変わったのが、民法の債権編の分野でありますが、その他にも民法の総則編の部分も、例えば意思表示の分野や時効の分野などの改正がなされました。なお民法の物権編や親族相続編といった分野についてはほとんど変わっておりません。

また民法改正によって例えば、商法や不動産登記法なども一部改正がなされました。ただこれらの科目についての改正は少しの改正でありまして、やはり大きく変わったのは、民法の債権編の部分について大きな改正がなされたということなんです。では例えばどのような改正がなされたのか、これを具体的に二つほど例を挙げて、どのような改正がなされたのか見てみることにいたしましょう。

法定利率についての改正

法定利率についての改正

まずは法定利率の変更についてであります。法定利率について改正がなされました。ちょっと画面を見て頂きますと、例えば、Aが B に対して100万円を貸していた、こんなケースを考えてみてください。Aが Bに100万円を貸しておりました。この場合Bから「利息を取る」ということは決めていたんですが、利率については何パーセントにするか決めていなかった、そんなケースを考えてみてください。このような場合、まず現行法では、法定利率は年5%の固定制これがとられているんですね。従ってこの場合、現行法では B に対して年5%の利息を請求することができる、ということなんですね。これが現行法のケースであります。

しかしこの現行法の年5%という法定利率については、昨今の金利状況を考えると、この年5パーセントという利率は、これはちょっと金利の実情に合っているとは言えないと、そこでこちらのように改正がなされました。どういった形かと言うと法定利率は、改正当初は年3%で、その後は3年ごとの変動制がとられることになった、ということですね。ということで改正の例といたしましてまず1つ目として、法定利率についてはこのような改正がなされたということなんですね。

時効の期間についての改正

時効の期間についての改正 現行法 時効の期間についての改正 改正法

それから改正の例、2つ目といたしまして、次に時効の期間について改正がなされました。これもまずは現行法のケースから見てみましょう。例えば Aが B に対して100万円を貸していたといたします。この場合「Aは B に100万円の債権を有している」、こんな言い方をいたします。AがBに100万円を貸していた日に100万円の債権を有していたといたします。この場合において、Aが一定期間この権利を行使しないと、Aのこの債権は時効によって消滅することになるということなんですね。ですから、時効によって消滅してしまうと、Aは B に対してこの100万円を返してくれとは言えなくなるということなんですね。ではこの時効消滅の期間、この消滅時効の期間が現行法ではどうなっているのかと言うと、これはAさんが権利を行使することができる時から10年間権利を行使しないと、この債権の消滅時効が成立する、こういった形になっております。Aが権利を行使することができる時から10年間この権利を行使しないと、こちらの債権は時効によって消滅する、そういった形になっているんですね。

ということで、通常の債権はこのように10年で時効消滅するといった形になっております。その他にも、民法は職業別の短期消滅時効を定めております。例えば、医師の診療に関する債権については、3年間の権利不行使で時効消滅する、とかあるいは飲食店の飲食料に関する債権についてはこれは一年間の権利不行使で時効消滅する、とされているんですね。この飲食店の飲食料に関する債権については、よく飲み屋のツケは一年で時効消滅する、なんていうのを聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。それはこの部分ですね。このように飲食店の飲食料に関する債権これは1年間権利を行使しないと時効により消滅するということなんですね。

このように現行法においては、こういった職業別の短期消滅時効がいくつか定められていたんですね。しかしこのような職業別の短期消滅時効を定めることについて、合理性はないということになり、そこで次のように改正がなされました。

Aが B に対して100万円を貸していたような場合、B に100万円の債権を有していたような場合、この場合、Aが権利を行使することができることを知った時から5年間、またはAが権利を行使することができる時から10年間、これのいずれか早い方で消滅時効が完成する、こういった形に改正がなされました。

そして先ほどの職業別の短期消滅時効の規定は廃止されることになった、ということなんですね。このように時効の期間については、このような形で改正がなされました。どんなふうに民法が改正されたのかというのを二つほど事例をあげて見ていただきました。

民法改正の司法書士試験への影響

民法改正の司法書士試験への影響

では次、今回の民法改正の司法書士試験への影響、これを見てみることにいたしましょう。まず2018年、2019年それから2020年の司法書士試験が、現行法それから改正法のどちらで出題されるのかと言うと、これについてはまず2018年の司法書士試験については、これは現行法で出題されます。それから2019年の司法書士試験は現行法で出題される可能性が高いです。それから2020年の司法書士試験、こちらについては改正法で出題される可能性が高い、という形になっております。

ちなみに、ここで参考に司法試験の場合を見てみましょう。参考として司法試験の場合は、2018年は現行法での出題、2019年の試験は現行法での出題、2020年の試験は改正法での出題という形で、出題されるということが決定しております。従いまして、司法試験も司法書士試験も同じ法務省の管轄でありますから、司法書士試験も、司法試験と同様にこのような形で出題される可能性が高いです。つまり2019年は現行法、2020年は改正法で出題される可能性が高いということなんですね。

試験を目指す方へのアドバイス

試験を目指す方へのアドバイス

2019年の合格を目指す方は現行法で学習を

では次に試験を目指す方へのアドバイスといたしまして、まず現行法で既に学習をしている方、またはこれから2019年の合格を目指す方はまず、2019年の合格を目標に現行法で学習してください。そして残念ながら、2019年の試験で不合格となってしまった場合には、法改正講座というものを設けますので、この法改正講座で現行法の知識とそれから改正法の知識の置き換えをしていきましょう。なお、法律が変わっても実務を行う上では現行法の知識が必要となる場合もありますので、現行法を学習するということは、決してマイナスではありません。

2020年の合格を目指す方は改正法で学習を

それから次に2020年の合格を目指す方は、改正法で学習していくことになります。そしてクレアールでは、いち早く改正法に対応したカリキュラムを出しております。法改正があった場合はとにかく早く学習を開始する、他の人より早くスタートを切るということは、これは大きなアドバンテージとなります。他の人より早く学習を開始することで優位に立てる、ということなんですね。なのでなるべく早く学習を始めていくといいでしょう。

このように2020年の合格を目指す場合は、改正法で学習することにより、最短での試験合格を目指す方式がベストです。そして実務に必要な知識については合格してから実務で学習すればいいでしょう。

2019年の合格を目指すか、2020年の合格を目指すか

2019年の合格を目指すか、2020年の合格を目指すか

また、2019年の合格を目指すか、それとも2020年の合格を目指すか迷っている方もいらっしゃると思います。これについては個別の状況によって異なってはきますが、ざっくりとした判断としては、学習時間を十分に確保できる方は、2019年の合格を目指すといいでしょう。

一方、学習時間を十分に確保できない方、例えば「私は1日に1時間とか2時間とかしか学習できないよ」こういった学習時間を十分に確保できない方は、2020年の合格を目指すといいでしょう。

また、どちらの合格を目指すかというのは、いつから学習を開始するか、1日のうち1日のうちどのぐらいの学習時間を確保できるのか、などの個別の状況によっても異なってきますから、2019年の合格を目指すか、2020年の合格を目指すのかもし迷われている方は、クレアールの司法書士講座の事務局までお問い合わせいただければと思います。

さいごに

最後になりましたが、今回のような法改正があるときは色々な情報が飛び交います。こうした方がいいとか、ああした方がいいとか、いろんな情報が飛び交うところであります。こういった情報に振り回されてしまいますと合格は遠のいて行ってしまいます。なのでご自身で用意できる学習環境で司法書士試験の最短合格を目指せるコースで学習することがベストです。そして学習を開始する前には、見本教材やサンプル講義などを視聴していただいて、学習を開始していくといいでしょう。

それでは以上のような点を踏まえて、学習の開始を検討していただければと思います。 では以上でガイダンスの方を終了いたします。

受講相談 

2019・2020年合格目標 合格ルート超短期コース

 

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