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司法書士一発合格者インタビュー② 司法書士試験の具体的学習法(戦略編)

時期ごとの学習方法について(初期、中期、直前期の学習法)

司会 クレアールを選んでいただいて、司法書士の学習を開始されたわけですが、まず、全体的な学習方法と、毎日どのぐらい勉強したかといったところを教えていただきたいと思います。

清水 まず、時期ごとの学習についてお聞きします。司法書士試験の学習は、大きく分けますと、学習初期の基本講義を受講するのが中心の段階、それから学習の中盤期、これは基本講義が終わって過去問の学習や初めて答練を受ける段階、そして試験の直前期、つまり問題演習やご自身が行ってきた学習のまとめの時期に分けることができます。その時期ごとに、どんな点に注意して学習を進めたか、あるいはこんな工夫をしたということがあればお聞かせください。

中辻 学習初期段階は、基本講義中心の学習とありますが、私は、初期段階から提示された過去問に食らいつきました。食らいつくと言っても全然分からないですけれども...。でも、とにかく読み物として解説を読むようにと講義でおっしゃっていたので。と言っても、一応解いてみるんですが、全然解けない。でも腐らずやり続けました。

私は、講義とは、その後の復習でテキストを読みやすくしてくれるためのものだと捉えていたんです。ですから、講義とテキストを並行しながら理解を深めようというよりも、後で自分がその範囲を復習するときに、よく理解できるように講義でほぐしてもらうという位置付けでした。

中辻さんが使用したテキスト
(クリックすると拡大します)

私は単元制カリキュラムで学習していましたので、基本4法から、まず1単元講義を視聴します。その後すぐに、講義でやった範囲のテキストを一通り読むんですよ。おそらくそのときは分かったつもりになるんでしょうね。そして提示された過去問を一応解いてみる。しかし解答が当たらない。解説も読んでも分からない。ですけど、現在の学習した範囲ではまだ解けない問題がほとんどということを講義で言ってくれていたのと、分からなくても進めるのが大事ということもお聞きしていたのですが、なかなか初めのうちはとにかく講義を進めるというふうに持っていくことがつらかったです。自分で言うのも何ですが、結構完璧主義なところがあって、例えば民法の人という論点があったら、そこを全部先に理解したいタイプなんです。ただ、学習していくうちに分かったことですが、それは無理ですよね。

清水 そうですね。

中辻 この分からなくもいいから基礎論点だけで次に進めるということが私はつらかったですね。何回も「進んでください、進んでください」と講義を視聴するたびにおっしゃられていましたが、民法の物権が終わったくらいから割り切れるようになりましたね。「ま、いいや」、一回とにかく回そうという感じで、分からないなりにも、必死に食らいつく感じでした。振り落とされんようにというか、どこまで理解しているんだろうという不安を持ちながら、とりあえず進む。まだ始まったばかりだし、基本講義も終わってないのにどうのこうの言わんと、とりあえず進めていくということに気を使いました。大体1日1単元講義を視聴して、復習するという感じです。だから、学習初期段階は、そんなに根を詰めてやっていないです。学習の中盤期というのはどのくらいの時期でしょうか。

清水 一通りの基本講義を見終えて、本格的に過去問を実際に解いて理解していく、そういった作業に入る時期です。

中辻 そうすると基本4法の講義が全て終わったぐらいですかね。この時期は、択一に関しては、基本4法の講義を受け終わった時点では、相当自信がありました、自分の中では。だいぶ力がついた、本試験でも戦える。全然やっていない論点もありましたけれども、最後に余裕があればやろう、これを落としても基準点は楽勝で超えられるだろうという感覚を、正直、この段階で持っていました。



中辻さんが使用したノート
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だから、過去問も、正誤の判断ができるのは当たり前で、何で○を付けるのか、何で×を付けるのか、はたまた過去問題集の裏のページの解説はどんなふうにまとまっていたかな、という状態で過去問を解いていました。つまり早く解くというのではなくて、一つ一つの肢の○×を考えて解いていました。

清水 正誤の理由付けを含めて過去問を解いていたということですね。

中辻 はい。○を付けた、×を付けたプロセスを大事にしました。この○か×かというのはあっていて当たり前と思っていました。もちろん難問奇問は除きますよ。

この時期に、書式マスター講義が始まったんです。だから、私はこの時期は、学習時間の8割~9割申請書を書く練習に充てていました。

択一の学習は、知識をとどめられるくらいの過去問しかやっていません。もちろんテキストや条文の読み込みはほとんどやっていなかったです。とにかく記述にたくさんの時間を割いていました。私は字を書くのが遅いので、記述をやってみて、問われている論点は分かるのですが、答案構成がうまくまとまらないのです。これにだいぶ時間を取られたので、中盤期は、直前期よりも勉強時間が多かったです。ただ、一番学習の面白みがわかってきて、中盤期は楽しく勉強していました。



中辻さんが使用した
合格書式マニュアル
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例えばこのひな形は大丈夫だったかなと寝る直前まで考えたりしていたので、そのぐらい記述に気を使っていたのだと思いますが、中盤期は基本を一通りやっているから、あとは肉付けしていくだけという感じなのが、よく分かるんです。ほとんど分からないことが無くて、言われていることがどんどん理解できるので楽しく、一番自発的に学習できた期間でした。

直前期は、総合的な答練が8回、模試が3回で、ちょっと少ないんじゃないかとは思いましたが、正直、解いた後の作業というのが大変ですし、過去問もやる、記述のひな形も忘れないようにする等、やるべきことが山盛りありました。さらに、私は、試し受験前にマイナー科目の学習をしてから、直前期の一歩手前ぐらいまで、マイナー科目をほったらかしだったんです。それぐらい基本4法と記述に時間を割いていたのでだいぶ押してしまいました。本試験が大勝負だから、やるべきことも多い、プレッシャーもかかってきて、若干サボった時期もありましたので、中盤期よりちょっと学習量は落ちたと思います。しかしこの時点は余計なことは詰め過ぎない方がいいと、事務局の大山さんもおっしゃられていたので、要らんことはやらないで、今ある知識を固めていくことを意識しながら勉強していました。

私は、合格するまで自発的に勉強できたので、特別こういう工夫したというのはあまり思い浮かばないです。

単元別カリキュラムの活用法

清水 次に、クレアールの初学者のカリキュラムの活用方法についてお伺いします。

初学者コースは、基本講義から始まり、最終的には直前期の答練、それから模試といったアウトプットで終了します。基本講義を進めていくときの学習方法や心構え、それから直前期の答練や模試の利用方法や注意点があればお聞かせいただきたいと思います。

中辻 マイナー科目の一番初めの民事訴訟法の講義を受ける段階で、古川先生が、一番大事なのは一回とりあえず理解してしまうこと、知識が抜けたとしてもこういう理由でこうだったと理解していたらその記憶が戻ってくるのが早いと説明されたんですね。

さっき講義はテキストを読みやすくするためのものという位置付けでとは言いましたけれども、講義を聞いている段階で、できるだけ理解しようとする努力はやはり必要だと思います。私だったら、できるだけ集中して講義を視聴できるかというところが、まず一番初めに大事ですよね。

清水 そうです。講義に集中してできるだけ理解することは、大事なことです。

中辻 先ほども言いましたが、分からなくても講義を進めるということは、相当つらいと思います。これはどんな学習方法でやってもそうだと思いますが、初めはとりあえず進む、あとは必死に食らいつくという感じでした。心構え的には。

もちろん最終目標は合格ですが、司法書士試験の場合、本試験を受けるまでのカリキュラムで脱落してしまう方が結構多いと聞いていたので、初期段階では最終目標合格というのは持っていましたが、とりあえず講義から脱落しない、学習を挫折しないという気持ちを持っていましたね。そして繰り返しになりますが、分からないことだらけでも、次に進むという感じですね。

答練や模試は、解説を担当していた市山先生が、何点取れたかは気にしないでくださいと一番初めの解説講義で言われたので、それはすんなり受け入れることができました。目標は午前30問、午後択一30問、記述8割ぐらいでずっと考えていましたが、27問や26問のときも気にはなりませんでした。

むしろ点数よりも、時間内に解き切る練習だとか、本試験の感覚で受けるという練習を重視しました。択一は理解が相当できているなというのが自分の中であったので、答練、模試で理解を深めるというよりも、本試験感覚を養うという感じでした。

清水 時間的な感覚を訓練するということですね。

中辻 そうでしたね。答練、模試の記述問題に関しては、記述が苦手だったというのと、復習も思っていたよりできなかったので、いっぱい勉強したつもりでしたけれども、なかなか上達というか、思ったペースになりませんでした。やっぱり答練、模試でひどい点数の時があったんですが、択一と違って点数を気にしちゃいましたね。ただ、本試験意識で答練、模試はやりました。

学習を開始した直後の感想と工夫したこと

清水 今度は、クレアールの通信講座で学習を開始した直後の感想を伺いたいと思います。司法書士は難関資格の一つであり、民法や不動産登記法、会社法などの早い段階で挫折してしまう方もいらっしゃいます。学習を開始してみて、つらかったことや工夫したことがあれば教えてください。

中辻 重複しますけれども、やっぱり理解できない論点があるんです。分からないから、自分はアホかというような感じに捉えてしまいがちでした。本当に一番初めの初めが一番つらくて、とっつきにくい法律用語をかみ砕かないといけない、悪意、善意くらいでピリピリしていた自分もいて、言い回しにもだいぶ苦労しました。テキストは言い回しがわかりやすいですけれども、過去問は本試験ですから言い回しが分かりにくかったりするのでそれにも時間が取られるから余計にいらいらして、やっぱり一番初めの初めが辛かったですね。

でもこのようなモヤモヤ感を持ち続けて勉強するというのは民法で慣れたので、不登法、会社法、商業登記法は、細かいなというのはありましたけれども民法より楽でしたよ。とにかく、一番挫折しそうになったのは、民法の一番初めの初めでした。

清水 そこを乗り越えたので、不動産登記法や会社法を始める段階では、そこまでの苦労ではなかったという感じでしょうか。

中辻 いや、苦労はしました。民法と全然違って手続は具体的だから確実に覚えないといけない。初学者には、細かいというよりも、細か過ぎるんです。ただ、学習の一番初めの民法の初めの入りよりも楽でした。

工夫したことは、つらいながらも先に進めていくことじゃないですかね。割り切ることです。

学習計画の立て方

清水 続いて、具体的な学習計画の立て方と実行方法についてお聞きします。

クレアールのカリキュラムで学習を進めていく上で、具体的にどのように学習計画を立てて実行したか。学習計画を立てる際の注意点をお聞かせください。

中辻 私は細かいところまで学習計画は全く立てていなかったです。一番初めに立てたのは、11月から司法書士試験の勉強を始めたのですが、3月31日までに基本4法の講義を終えようと、そんなざっくりした計画でした。民法のどの講義を何日に視聴して、次は何日に講義を視聴するというのは一切しませんでした。3月31日までに済むように進めていこうと。だから、先に進めるのがちょっとつらかったのかもしれないですね。もっときっちり計画を1日毎に立てたほうがよかったのかもしれません。

次は、試し受験までに択一は一通りやっておきたいから、マイナー科目の講義を6月末までに全部視聴しよう。実際試し受験前まではこれだけでした。実際3月31日までに基本4法の講義を視聴しましたし、6月末までにマイナー科目も全部視聴して、過去問も一通りは回しました。試し受験までの具体的な学習計画はこんな感じです。講義は1日1本見よう、少なくとも2日に1本は見よう。その日に見た範囲はその日に復習しよう。その講義で出ていた過去問はその日にしよう、という3つセットで学習を進めていきました。

試し受験以降もそんな感じで、試し受験以降は学習計画表を送っていただいて、予定日を記入できる欄があり、初めは記入していたんですが、年内は基本4法のマスター講義と記述のマスター講義をやり終えようという感じで、この論点はいついつまでにやろうとか、1日何時間しようとか、そういう計画は全く立てませんでした。

試し受験以降は、ちょうどいい時期に教材が届くようになっていたので、届いた教材の範囲が終わってないけれども次の教材が届いたらちょっとピッチ上げたり、そんな調整しかしていなくて...。それで失敗したのは、基本4法のマスター講座と記述の講義に時間を割きまくっていたので、試し受験後から年内いっぱいぐらいまでは、マイナー科目を全く触らなかったんです。そのためマイナー科目をほとんど忘れちゃって、それを詰めるのが年明けからになったので、その分答練、模試もだいぶ押されてしまいました。実際に第3回模試を解いたのが本試験の2日前だったんですね。それくらい押されていて、その点は失敗したな、そこは甘かったかなと思います。

一発合格者インタビュー

ただ、こんな大まかな学習計画で意外とうまくいったので、無理に詰めなかったのが、この日にこれは絶対やるんだというのをしなかったのが、逆に余裕が持てたんだと思います。例えば前日に夜遅くまで遊んでいて、次の日この論点やると決めていたら、モチベーションも低い、「ああ、昨日は楽しかったな。二日酔いや」みたいな感じで今日ここをやると決めても、全然頭に入ってこないと思うんですよ。私はそういうときは、午後からここをやろうというように、臨機応変に進めて、自分を細かく縛らなかったです。

1.5年コースのカリキュラム全体を把握して学習に入ったので、大体この時期にこういう学習をするんだなという理解はしていたので、大まかにこのぐらいの時期までにこのぐらいの範囲をできるようにということで、1.5年間全部そうやって進めました。

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