合格体験記『択一基準点攻略マスター講義と安心保証プランを有効活用したことが司法書士試験合格につながった』北川 猛さん

北川 猛さん

目次

1.受験を始めるまで

大学は法学部でしたが司法試験を在学記念に受けただけで、特に真剣に資格取得を目指すこともなく卒業し、新潟市内の某団体に就職しました。社会人になって再会した高校時代の友人で、税理士事務所に勤め税理士受験を続けていた人から、「お前も何か受けろ」と言われてその気になり、20歳代で社会保険労務士、行政書士試験に合格しました。当時は合格率も高く、脳も若かったので幸いにも独学で一発合格できましたが、徐々に勤め先の仕事も忙しくなり、資格の勉強からは遠ざかっていきました。ただ社会保険労務士は「勤務等会員」制度があって開業しなくとも登録・入会できるので、以後30年余り会員を続け、研修や飲み会など非開業でも参加できる行事には参加してきました(実務経験ゼロですが、永年会員表彰もいただきました)。それらを通じて開業の先生方との交流もして実務の話も聞きましたが、当時は事務代行的な仕事が中心で余り魅力を感じなかったため、開業は考えませんでした。なお、友人はその後、試験合格し30歳前に地元に戻り、税理士事務所を開業しています。

30歳代には結婚して子供も生まれ、平凡なサラリーマン生活を続けてきました。その後、家庭の事情で家族を地元に帰し40歳代半ばから単身赴任生活を開始、自分の時間が増えたことから脳の鍛え直しを考え始めました。この頃から「司法改革」により法科大学院の開設(地元大学院を受験するも補欠合格にとどまったため辞退)や、認定司法書士の簡裁代理権を筆頭に弁護士独占だった法律事務の一部を各士業も担えるような制度変更が進んでいきます。その一環で一定範囲のADRに参画できる特定社会保険労務士制度が始まり、平成19年に「特別研修」として憲法・民法・民訴法・労働法等の集合研修、弁護士の指導によるグループ研修、修了考査等を受けて認定を得ました。この頃から今後の士業の仕事は幅が広がり、面白くなりそうだと考え始めました。

その後、私生活では親の介護や自身の病気等も経験し、50歳代に至りサラリーマンとしての先も見え、定年後の人生を考え始めました。役所や大企業のような「天下り」が提供される職場ではありませんし、定年後再雇用で60歳を過ぎてなお単身赴任を続ける自信もないので、地元に帰って資格を活かし士業を始めようと考えました。そして士業の仕事の幅を広げ「法科大学院のリベンジ」も果たすため、司法書士試験への挑戦を始めることにしました。

2.第1回受験(令和元年)~クレアール受講まで

20歳代の頃の成功体験から無謀にも受験指導校を利用せず独学で勉強を始めました。書店で買い集めた基本書、問題集を中心に勉強を進め、2度ほど「おためし受験」をした後、自分としては一通りの準備ができたと思い、「まあ択一の基準点くらいは取れるだろう」との甘い考えで令和元年の試験に臨みましたが、結果は午前の部のみギリギリ基準点到達も午後は足切りで記述は採点なしという「惨敗」でした。反省点として、司法書士試験は出題範囲が広く細かい点まで聞かれますが、さすがに50歳代半ばの脳は20歳代の頃のようにはいかず、独学で分かったつもりでもきちんと身についていなかった論点が多々あったことがあげられます。また民法は大きな改正があり次年度の試験では改正対応が不可欠で、それ以外の細かな法令改正情報へのフォローも必要ですが、市販の書籍では出版社のHP等で都度確認するには時間も手間もかかります。そこで令和2年度の受験は指導校の利用が必須と判断し、どこにするかと試験会場前で配られた各指導校のパンフやHP等を検討した結果、クレアールを選びました。その理由は、①老舗の通信教育専門校であること、②「安心保証プラン」の存在、の2点でした。

まず、地方在住で仕事もあり通学は難しく通信教育一択なので、通信教育専門の指導校が良いと考えたからです。通学も扱っている受験指導校だと、通学生向けの講義を録画配信ではタイムラグが生じることもありそうですし、教材も通学中心に編成されているかもしれません(他校を受講していないので詳しくは分かりませんが)。その点、クレアールは通信教育に実績があり、通信専用に用意された教材が、本試験日から逆算して組まれたスケジュールに沿って送られて来ます。送付が数日早まることはありましたが、遅くなることはありませんでしたので、スケジュールに合わせて学習を進めていけば本試験日までには十分に「仕上がり」ます。また講義はPCでもスマホでもWebで受講でき、すべての教材の内容が学習管理システムにPDFで掲載されているため、月~金は単身赴任先、土日は帰省先と二重生活の私にとっては非常に便利でした。

また、「安心保証プラン」の存在もクレアールを選んだ理由です。何しろ歳で忘却力が高くなっていますので、何度も脳みそのシワに刷り込んでいかないと知識が身につかないことは令和元年の惨敗でよくわかっています。しかし1年間で広範な知識を十分定着できるか全く自信がありませんでしたので、申込時に多少の追加受講料を払っておけば失敗しても翌年度も継続受講可能な安心保証プランは受験指導校選択の理由として大きかったです。さらには、クレアールは大手校ほどの全国的な知名度はないかもしれませんが、各種専門学校やサッカーJリーグアルビレックス等も運営し新潟では著名な教育企業であるNSGグループのメンバーなので地元での信頼度が高く、その点での安心感も理由の一つでした。

3.令和2年度司法書士試験

令和元年7月末に「上級パーフェクトコース安心保証プラン」を申し込み、8月から受講を開始、単身赴任先、帰省先ともWeb環境はありますが、念のためDVDも付けました。学習時間は1日2~3時間、土日は5時間程度で、クレアールの教材以外には市販の書式演習本(不登と商登)と携帯できる小型の重点攻略本(計6冊)のみを使用、ほとんどクレアールの講座に頼った学習を進めました。何しろ試験範囲が広いので専業受験生でもない限りあまり手を広げないことが肝心だと思います。市販の書式演習本は以前から使用していて慣れていたため、重点攻略本は通勤時などスキマ時間活用のために使用しました。

一番活用したのは択一基準点攻略マスター講義です。民法でも全156ページしかない講義レジュメの薄さには正直びっくりしましたが、受験を終えた今では「必要十分」に絞り込まれた内容だったと実感しています。この重点に絞り込まれた講義を本試験までに通算5回視聴しました。繰り返し聞くことと、徐々に再生スピードを上げて最終的には2倍速で聞くことで短時間のうちに反復視聴できました。また民法改正講座も繰り返し聞きました。問題演習は過去問題集を3回ほど回し、書式解法マスター講義、解法マスター答練(択一・書式)、実力完成総合答練も3回転させました。この年はコロナの影響で本試験が9月下旬に延期となったため勉強期間が伸び、何回も回すことができましたが、答練の択一の成績が安定せず不安に思っていたところ、本試験の結果は択一午前78点・午後72点、記述37.0点、計187.0点で不合格でした。基準点は択一午前75点・午後72点、記述32.0点、筆記合格点205.5点以上でしたので、合格までには基準点ギリギリの択一を中心に20点以上のアップが必要だと分かりました。

4.令和3年度試験司法書士試験

令和2年度試験の日程が繰り下がった影響で10月から安心保証プランでの再スタートとなりました。クレアール2年目も1年目と同様、択一基準点攻略マスター講義を中心に各種講義・過去問・答練を繰り返す学習スタイルでしたが、学習期間が短くなったため特に苦手意識の強い会社法・商業登記法の択一基準点攻略マスター講義を4回、そのほかの科目や書式、過去問、答練などは2回転ほどで本試験となりました。答練ではあいかわらず択一の成績が不安定で心配でしたので、前年の総括から最低20点アップのために必要な択一プラス7問、これをどう実現するか考えた結果、商業登記の書式で浅沼講師が勧めている「ひな形を書きなぐって手で覚える」方式を応用することにしました。始めたのは5月連休明けでしたが、復習の際に過去問題集や答練で間違った肢やあやふやな肢の解説、記述式問題で間違った部分の解説に下線を引いたところをA4判の紙にひたすら書き出し、これを毎日読み返しました。順不同で書くため科目別には整理されていませんが、逆にそのことで多科目を短時間でざっと回す効果もあったと思います。書きなぐりでページ数が増えて携帯しずらくなったため、試験直前にワードで打ち直しました。スキマ時間活用のため令和2年度は市販の小型重点攻略本を通勤時等で利用していましたが、令和3年度は書きなぐりノートの読み返しと1000問ノックWebテストを中心にして、これを繰り返しました。1000問ノックWebテストは最終的にはほとんど間違わなくなるのですが、それでも個人的なクセというか相性があり何度やっても間違える肢があるので、これも書きなぐりノートに書き込みました。本試験の結果は択一午前93点・午後78点、記述44.0点の計215.0点で、筆記合格点208.5点を何とか超えることができました。

5.口述試験まで

筆記試験の結果は、択一が合わせて57問でまあまあ、記述式は商業登記はほぼ書けたものの不動産登記がかなりあやしかったため、合格可能性は半々と判断し7月中に中上級コースで令和4年度目標コースを申し込みました。民法、不動産登記法の択一式合格論点マスター講義と民法過去問題集の各1回目を終えた10月時点で筆記試験合格となりました。そこで口述試験対策で急いで商業登記法、司法書士法の復習をしましたが、その際、DVDで択一基準点攻略マスター講義を再視聴し、過去問題集と筆記試験合格後に届いた口述試験過去問題集をざっと回して口述試験に臨みました。口述試験は落とす試験ではないそうですが、今年度のWeb視聴は7月末で終わっていたので念のためDVDを付けていたことが結果的に安心につながりました(なお合格後に令和4年度目標コースの受講料は全額返金いただけるとのことで、安心保証プランとあわせて経済的な面でもクレアールを選択して正解だったと思います)。

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