「合格の秘訣は本番で自分がベストを尽くせる状態づくりに時間をかけたこと」 Y.Nさん

Y.Nさん

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司法書士資格を目指した理由

司法書士事務所の補助者として3年半勤務し、結婚を機に移住と他事務所への転職をしました。登記は面白いと思い、司法書士事務所に勤め続けたいとは考えていましたが、今後のライフステージの変化に対応しながら仕事を続けるには今資格を取るのが一番いいと考え、一念発起しました。

クレアールを選んだ理由

平日の日中仕事をしながら勉強するため、通信制の予備校を探しました。引っ越しで支出がかさんだ上、転職したばかりだったので、費用をあまりかけたくないとも思っていました。インターネット上で、クレアールが他校よりお手頃価格で質がいいという評判だったため興味を持ち、受講相談をして頂きました。そこで聞いた、「論点を絞り反復学習を繰り返して合格を目指す」という学習スタイルが自分に合うと思い、決めました。専業受験生より時間がはるかに取れない中、効率的に進められるスタイルは魅力的でした。実際には学習予定に追われていくことになりましたが、最後まで仕事を辞めたり休んだりせずに合格することができました。

クレアールで学習して良かった点

講義動画のマルチデバイス対応が「スキマ時間」の学習に大変役立ちました。通勤時の電車の中、仕事やプライベートでの移動中などの「ちょっとした時間=スキマ時間」を活用していました。1年目は基礎の定着のため単元の復習講義を見て、単元の〇×テストをすることが多かったです。2年目は、中上級者向けの択一・記述合格論点マスター講義(現・択一式合格論点マスター講義)の音声をスマートフォンにダウンロードして聞いていました。休日は、自分のパソコンで講義動画を視聴していました。また、Web上での1000問ノックをひたすら繰り返しました。過去問を本格的に解き始めたら全然正解できず、アウトプットが足りないと痛感したことがきっかけです。実際に1000問ノックに出た問題が本番で出て、内心喜びました。教材では択一六法と記述用の合格書式マニュアルが便利でした。試験に必要な情報が凝縮されており、模試や答練で出題された先例や通達を書き込んで情報をまとめていきました。ちなみに、これらの教材は実務にも非常に役立っており、合格書式マニュアルは事務所内でも見やすいと評判です。

カリキュラムで有益、活用しやすかった点

講義が目的別に用意されていて、自分の目的に応じて利用できたのは良かったです。最初は単元別講義を視聴し、論点の定着が悪いと感じたときは復習講義で基礎を固めました。復習講義は1回5分程度ですが、試験で頻出の論点が凝縮されています。また、学習当初から単元別講義の後にその時点で解ける参考過去問に取り組めたのは、問題の形式に慣れるのに役立ったと思います。

答練の活用方法

私の場合は「復習をとことんやる」、これに尽きます。答練に取り組む際は、何が何でも試験時間は守るようにしました。試験本番は絶対緊張するので、時間が迫る中で解くことに慣れなくてはなりませんでした。また、2年目は、各問どのようにその答えを選んだのかのプロセスを余白に簡単に書き込みました。例えば、正しいものを2つ選ぶ問で、「(選択肢)イは確実に〇→ウは間違いだろう→答えはイエの4」といった感じです。

復習方法としては、まず不正解の問題についてなぜ間違えたのかを考え、原因別にマークを付けました。私の場合、一番多かったのは「誤判断」(マークとしては「誤判」)でした。これは、知識はあるもののどこかで誤った理由付けをして判断をしたものです。初見で判断すらできなかったのは「忘」マーク、正しく判断できていたのに読み間違えたものは「誤読」というようにしました。正答した問題でも、判断に迷いがあったものやたまたま正答だったものは分析の対象にしました。自分が陥りやすいミスのパターンを把握し、繰り返さないためにはどうすればいいか考えました。判断ミスが多かったので、解説や択一六法を参照し、正しい理由付けのプロセスを細かく再確認しました。2年目は、各科目で自分の苦手な分野が見えてきたので、ノートに択一六法の図表を貼り、暗記ペンと赤シートで語句を隠して何度も解いていました。

お試し受験をして良かった点

試験の雰囲気を知ることができたことです。目標年度の前に、試験を丸1日受けないとわからないことを数多く体験できました。具体的には、会場に入っても自分が試験を受ける部屋を見つけるのは大変なこと、試験官の説明から試験開始の合図まで時間があること、冷房の効きすぎがあるのでひざ掛けが必要なことなどです。そして、お試し試験を受けた直後に感じたことが、結果的に試験勉強を続ける支えになったことです。それは「この試験は受からない試験ではない」ということです。今は全然できなくても、正しい試験対策をすれば、合格できるかも…と思ったのです。答練が最後まで伸び悩んだ中、この直感があったから勉強を続けてこられたと思います。

学習を進めるうえでのポイント、仕事や家事との両立について

仕事を続けながらの試験勉強は、時間の使い方が一番のカギになると思います。スキマ時間にダウンロードした講義音声ファイルを聞いたり1000問ノックに取り組んだりする、昼休みの30分で記述を1問解くといったことをできるだけ続けてきました。忙しい時期は平日1週間丸ごと机に向かえないこともありましたが、スキマ時間にできることをやり続けた意味はありました。また、一緒に住んでいる家族の理解を得ることは大切だと思います。2年とも、試験直前は家事を夫にほとんどやってもらいました。この間に結婚式も行いましたが、試験前に重要な打合わせが入らないスケジュールを組ませてもらい、無事に挙式することができました。家事を一気にやる時間が取れなかったので、食器洗い後にざっとシンク掃除をするなど、一緒にできる家事をこまめにやるようになりました。

モチベーションの維持や気分転換の方法

答練の直後に解答冊子で自己採点し(提出期限ぎりぎりで進めていたため、常に先に解答冊子が来ていました)、そこで悔しい思いをしたことがモチベーションになっていたのではないかと今は思います。正直に言えば、資格を取ろうと思った理由に熱い思いがあったわけではなかったので、できなかったことへの悔しさやもっと伸びたい思いが自分を動かしていたと思います。気分転換ができる趣味をもつ時間はなかったのですが、人と話すとすっきりしました。司法書士事務所に勤めているため、資格者や受験経験者が多く、具体的な悩みをわかってくれたのはありがたかったです。午後の記述は「とにかく書く」、「過去問を何度も繰り返す」、といったアドバイスは本当に役に立ちました。移住後無職で転職活動をしていた際、仕事をしていないことにストレスを感じていたので、自分にとっては仕事自体がある種の気分転換になっていました。

1年目の失敗と2年目に活かしたこと

1年目は、途中モチベーションが下がった時期もあり、学習スケジュールをこなすのに精一杯になっていました。その結果、午前の基準点をクリアできずに終わりました。2年目はアウトプットを増やす、つまり過去問を何度もやることと、苦手分野に向き合うことに重点を置きました。安心保証プランの択一・記述合格論点マスター講義(現・択一式合格論点マスター講義)で論点を一通り復習し、過去問題集を一度全て解いたうえで不正解だった問題を再度解き、数か月置いてまた解くようにしました。正答率が悪い分野が見えてきたら、択一六法で確認し、それでも不安が大きい分野は単元別講義とテキストに戻って基礎から固めました。答練の復習をしっかりやったのも2年目です。試験本番では、苦手としていたところは不正解だったので結果として苦手を克服できたと言い難いのですが、それ以外の部分を落とさなかったこと、そして試験中は苦手分野で止まらず問題を解き進めることができたのは大きかったです。

科目別の学習について

会社法は問題文を雑に読んで間違えることが非常に多かったので、文節で区切るように丁寧に読むようにしました。会社設立と組織再編は頻出なので、苦手意識をもったらすぐに対策した方がいいと思います。クレアールの講義で示される論点を確実に押さえて、初見の条文や判例に基づく肢に惑わされなければ正解できると思います。

不動産登記法は、日々実務でやってきたので簡単に解ける問題もあったのですが、実務と法律上の原則、つまり試験問題に出るもので取り扱いが異なるものも相当あり、原則の覚え直しが必要で苦労しました。補助者経験がある方は気を付けた方がいいかもしれません。初学者の方は、登記法に関しては記述の学習をたくさんやるとイメージがわくのではないかと思います。登記申請書の書き方は、形が決まっているものと割り切り、合格書式マニュアルを丸暗記するしかないと思います。

合格の秘訣

秘訣と言えるかわかりませんが、本番で自分がベストを尽くせる状態づくりに時間をかけました。休日は朝から移動して試験時間と同じ時間に答練を始める、試験中のドリンクや昼食をいろいろ試す、より速く記述の答案を書くためにいい万年筆を買う…と様々なことをしました。試験当日は動揺しないはずがない、会場の室温や周りの人といった環境もわからない(2年目は本番中いびきが聞こえてきました)、それならベストを尽くせる状態やルーティンを自分で作ってしまおうということです。会場の最寄駅からのルート確認は2年ともやりました。当日の想定外をなるべく減らしたことで、試験本番は集中できたと思います。

2020年試験の合格を目指す方へ

2019年は午後択一と記述の基準点が例年とかなり異なり、2020年以降は民法大改正の影響を受けるため、どんな問題が出るのか予想が付きにくくなっていると思います。それでも、過去問は同じ問題が繰り返し出ます。重要論点を確実に押さえることで、合格することはできます。

振り返ると、自分の試験勉強は苦しいことばかりだったと思います。何度も苦手なところで躓き、最後の模試もC判定で、自信をもって試験本番を迎えたとは言えません。それでも、一時的に気を紛らわせたりしながら、やれることを続けてきました。苦しくても仕事をしながら勉強し続けてきたということには、自信をもっていたのかもしれません。結果が出なくても、周囲の人の協力を得て、勉強を続けてみていただきたいです。不安になるくらいなら1問過去問を解いて、わずかでも歩みを進めてみませんか!一人でも多くの方が合格し、笑顔になれることをお祈りしています。

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