民法改正が司法書士試験に反映されるのはいつから? 気になる内容と影響について

2020年施行の民法改正、2019年施行の相続法改正が、司法書士試験にどう影響するのか詳しくみていきましょう。2020年までの合格を目指している方、これから試験勉強を始める方は、この動向は見過ごせません。

民法改正とは

2017年5月26日、民法の一部を改正する法律が成立しました。2020年4月1日より施行となります。今回の改正によって大きく変更されたのは、民法のうち債権関係の規定についてです。契約等の債権関係の規定に関しては、1896年の民法制定後、ほとんど改正されることがありませんでした。改正に至った背景として、時代の流れへの対応を図ること、民法を国民一般にも理解しやすくするため、基本的なルールを明文化すること、などの目的があります。

民法のうち「相続法」の改正は施行期日が異なる

そして2018年7月6日には、相続法改正の法律も成立しています。
こちらについては、約40年ぶりの大きな見直しとなります。原則として、2019年7月12日までに施行され、一部については2020年7月12日までの施行となります。

司法書士試験に民法改正の影響はでる?

今回の民法改正はとても大きな改正となりますので、司法書士試験に及ぼす影響も大きいと言えます。対処すべき事項も多くなるという覚悟が必要でしょう。民法のどういった部分が改正されるのか予めきちんと押さえて、必要に応じて対処すべきことを考えましょう。

民法改正で司法書士試験に生じる変化

今回の改正では、主に債権法の分野、それに伴う総則部分が変わります。試験に際しても多岐に渡る対処を要すると考えられますが、過度に心配し過ぎることもありません。たとえば物権や担保物権、親族相続分野については大きな改正がなされていないので、現行法での勉強が無駄になるわけではありません。さらに民事訴訟法、商法や不動産登記法などには多少の影響がありますが、基本的に民法の債権法に関する部分のみに対応できれば問題ないと言えるでしょう。

司法書士試験に民法改正が反映されるタイミング

では具体的に、民法改正が司法書士試験に反映されるのは何年度の試験からになるのでしょう。まず2019年度については現行法での試験が行われます。そして2020年度以降から改正法で出題される可能性が高いとされています。それは、司法書士試験においては例年、試験実施年の4月1日の段階での法令を基準に出題されるとされているためです。また、司法試験においてはすでに、2020年度の試験は改正法での出題が決定しています。司法書士試験も、司法試験と同じく法務省の管轄です。そのため司法書士試験でも、司法試験と同様に2020年度から改正法が反映される可能性が高いと予想されているのです。相続法改正については、「自筆証書遺言の要件の緩和」のみ2019年度出題範囲となります。

司法書士の民法のテキスト選びで気をつけることはある?

法律関係の試験においては基本ですが、やはり最新版のテキストを入手することです。そうすれば、今回の民法改正に通ずる内容が記載されていることでしょう。また、民法改正に伴い新たに出版された参考書もあります。その多くは、現行法の説明に加えて、改正法との違いや変わらない部分などが解説されています。特にこれから本格的に学習をする方、2020年合格に照準を定めているのであれば、そのようなテキストを選択しましょう。

民法改正で今までの司法書士試験の過去問は無駄になるか?

すでに勉強を進めている方も、関連箇所の過去問が無駄になることはありません。特に今回の改正では、判例を明文化する部分が大きいためです。ただし時効の部分など、解答が変わってしまう問題もありますので、反映時期が確定次第、改めて改正法対応のテキストも必要となるでしょう。

司法書士試験の合格を狙うのは2019年が良い?

2019年度試験での合格を目指すのか、2020年度試験に焦点を当てるのか、悩まれる方も多いでしょう。民法改正、相続法改正のいずれも主に2020年度以降の試験に改正の影響が出ると考えられます。そのため、これまでにある程度勉強を進めてきた方、2019年度の試験までに十分な学習時間が確保できる方は、2019年に合格を狙うのが得策でしょう。逆にこれから新たに学習を始める方、日々の学習時間を十分に確保できない方などは、2020年の合格を目指すと良いでしょう。大きな改正でその影響が大きいとは言え、現行法に準じて勉強することも必要です。主に影響を受けるのは債権法に関する分野ですので、その他の分野については基本的に現行法での勉強を進めていきましょう。また、今では法改正に対応した民法講義を提供し始めている予備校も多くなりましたので2020年試験対策として改正民法対応の講義はスタートしていると思います。

まとめ

今回のように特に大きな法改正があるときは、様々な情報が飛び交い、不安を煽られることも少なくないでしょう。しかしそのような情報に振り回されてしまうのは避けましょう。法改正に伴い、新たに学ぶべき事項が多岐に渡るのは事実です。ただそれまでの学習が無駄になることは決してないので、これまで通り勉強を続けて、スクールや受講講座を活用しながら改正法についての情報も確認しておくと良いでしょう。

参考 民法改正対策講座クレアール司法書士講座