司法書士の独立開業について

国家資格である、司法書士の資格を有するということは、資格を活かして個人事務所を設立するというキャリアの選択を可能にします。事務所の安定した経営のためには、基盤となる開業準備や経営者としての手腕も大切ですが、それ以前に知っておくべきことが多くあります。

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司法書士はそもそも開業しやすいのか、リスクは高い?低い?

〇〇士という職業は侍業とも呼ばれます。弁護士・司法書士・行政書士などの法律系や公認会計士・税理士といった会計系の士業も含め、試験合格後に事務所などに勤務した後は独立開業、いわゆる個人事業主として自らの事務所を開業し、経営するという選択肢も出てきます。士業の中でも司法書士は独立にかかる初期費用なども、ほかと比較するとリーズナブルに抑えることが可能と言われており、独立開業を検討する実務家の方は非常に多いと言えます。

世間には、さまざまな業種の個人事業主の方も存在しますが、その中でも司法書士事務所の廃業率は低いと言われています。廃業のリスクが無い事はありません。例えば人口が増え続けている東京周辺や大阪周辺などの都市部では個人事務所・法人事務所の乱立の問題があります。逆に、地方では過疎化の影響を受け、業務の依頼が減少している傾向もあります。しかし、地域やいろいろな条件下により廃業率そのものには若干の開きはあるものの、よほどの理由がない限りは、廃業に追い込まれるようなケースは珍しいと言える職業のひとつです。しかし、安定した事務所経営のためには、事前準備や経営手腕はもちろん必要になっていきます。

「司法書士の独立開業」は厳しい道のり?

司法書士の独立開業は決して容易な道というわけではありません。廃業リスクがゼロという訳ではありません。しかし、開業準備を周到に準備し、厳しい目で事務所運営の現実を見据えた経営計画を持っていれば、安定した経営と成長が望める将来性のある業種でもあります。最初は個人事務所として業務を行っていくと思いますが、その場合は仕事量の確保や取り扱う業務の幅なども含め、個人の営業力と業務におけるスキルアップなど磨いておく必要はあるのではないでしょうか。

開業前からすでに多くの顧客を持っている場合などは別ですが、司法書士としての経験、経歴、信用度も関わってきます。

また、事務所が順調に存続していくためには、立地条件、得意とする分野やサービスなども大きく関わってきます。特に顕著な都市部では、しっかりとした準備期間と綿密な業務計画が必須となります。

独立後に苦労する司法書士に多いケースとは

司法書士事務所が軌道に乗る前に苦戦してしまう場合の主な原因としては、経営にかかる経費の問題、業務遂行にあたっての問題、営業面での問題などが挙げられます。特に経営そのものに関わるリスクとしては、事務所設立時の初期投資が妥当ではなく資金不足に陥ってしまったり、報酬などのお金の管理がスムーズに行かなかったり、というような個人の基本的な経営力を問われるものがあります。

また、司法書士としての業務においては、合格後に十分な下積みを積まずに開業してしまった場合などは、人脈不足や経験不足に起因するリスクが高くなっています。そのため、独立時の開業準備には、司法書士としての実務能力はもちろんのこと、事務所を存続させるための営業力、コミュニケーション力、集客力、マーケティング力などの能力、そして、環境や状況を客観的に見極め対応する能力、仕事量を自ら判断しコントロールする能力などを培っていく必要があります。

しかし、これらの能力はすぐに身につくものではありません。個人の社会経験や性格なども関わってくるかと思いますので、独立開業の前に自身の得意・不得意を再確認し、どのような形で自身の不得意分野をカバーするかまで計画しておく必要があります。例えば営業力や人脈に不安がある場合は、「一度他の事務所に就職して経験を積んでから」「営業力のある人材を確保する」などの選択肢が具体的に見えてくるはずです。

司法書士が独立開業を田舎で行うメリット・デメリット

現状として、“田舎では司法書士事務所が減少傾向にある”というものがあります。これは、現役の司法書士も高齢化が進み、後継者がいないという状況が背景としてあります。これを受けて最近では、司法書士としての実務経験を都市部で積み、独立後に、出身地に帰って開業をしたり、あえて地方都市での開業を目指す方も多くいらっしゃいます。田舎で独立開業するメリットとしては、都会に比べて開業の初期費用を抑えられること、競合事務所の数が限られていること、地域密着型の仕事が出来るという仕事のやりがいに関することなどが挙げられるのではないでしょうか。

反対にデメリットとしては、都会とは若干異なる信頼構築が必要になることのほか、やはり田舎の経済規模によるものが大きく、都会にあるような多くの依頼数が望めないこと、新たな顧客の獲得が厳しいこと、報酬が少ない傾向であることなどが挙げられます。そのため、失敗を避けるためには、司法書士としての実力はもちろん、確固とした経営力や管理能力が求められます。

司法書士の開業準備で考えるべきこと

どんな職業でも、独立開業には、それなりのリスクが伴うことをご存知のことと思います。司法書士として独立するにあたって、収入面での幻想を抱かないようにしておく、ということはよく言われています。もちろん、働き方や能力によっては高収入が望めますし、独立してから早々に事業が軌道に乗ることもありますが、多くの場合はある程度のレベルに達するまで、それなりの時間を要します。司法書士事務所の開業を失敗させないためには、開業資金となる初期投資を自宅開業なども選択肢に入れるなど出来る限り抑え、収支面のリスクを図りながら、徐々に軌道に乗せていけるよう念入りに計画を立て、これに見合った事前準備をすることが必要となります。開業前に一度、自分自身を第三者的視点で見つめ直してみることも大切です。

最後に、自分に適した働き方がどのようなものなのか、都会や田舎などそれぞれの環境への対応、司法書士として実務をこなすスキルと業務上付加価値を生み出すことで信頼を勝ち取る手腕があるかどうか。営業力の有無など、個人事務所設立には司法書士としてだけではなく、ビジネスパーソンとして備えるべき多くの能力が求められます。多くの可能性を秘めた独立開業にあたって、ぜひ念入りな計画をすすめていただきたいと思います。

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