目次
問題
問1旧厚生年金保険法による年金たる保険給付のうち老齢年金、通算老齢年金及び特例老齢年金は、65歳に達している受給権者が遺族厚生年金若しくは厚生年金保険法による特例遺族年金又は遺族共済年金の支給を受けるときは、当該老齢年金、通算老齢年金及び特例老齢年金の額の2分の1に相当する部分の支給の停止を行わない。(平成24年)
問2障害厚生年金及び当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権者が60歳に達して特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該障害厚生年金と当該特別支給の老齢厚生年金は併給されないのでどちらか一方の選択になるが、いずれを選択しても当該障害基礎年金は併給される。(平成30年)
問3障害厚生年金の受給権者が死亡したにもかかわらず、当該障害厚生年金の給付に過誤払いが生じた場合、返還金請求権に係る債務を弁済すべき者に支払うべき老齢厚生年金の支払金の金額を当該過誤払いによる返還金債権の金額に充当することができる。(平成23年)
ポイント!!
● 併給の調整
同一の支給事由による併給 | 老齢基礎年金(+付加年金)+老齢厚生年金 障害基礎年金+障害厚生年金 遺族基礎年金+遺族厚生年金 |
支給事由を異にする併給 (65歳以降) | 老齢基礎年金+遺族厚生年金 障害基礎年金+老齢厚生年金 障害基礎年金+遺族厚生年金 老齢基礎年金+老齢厚生年金+遺族厚生年金 障害基礎年金+老齢厚生年金+遺族厚生年金 |
旧法との併給(65歳以降) | 老齢基礎年金+旧厚生年金保険法の遺族年金 旧国民年金法の老齢年金+遺族厚生年金 旧国民年金法の障害年金+老齢厚生年金 旧国民年金法の障害年金+遺族厚生年金 旧国民年金法の障害年金+老齢厚生年金+遺族厚生年金 旧厚生年金保険法の老齢年金の2分の1+遺族厚生年金 |
● 年金支払の調整
○受給権が消滅し新たな年金の受給権を取得した場合に従前の年金が支払われたとき ○同一人に対して年金の支給を停止し、新たな年金を支給すべき場合に従前の年金が支払われたとき | その支払われた年金は新たな年金の内払とみなす |
○年金の支給を停止すべき場合に停止すべき期間の年金が支払われたとき ○年金を減額して改定すべき場合に減額しない額の年金が支払われたとき | その支払われた年金はその後に支払うべき年金の内払とみなすことができる |
○同一人に対して国民年金法による年金を支給停止し、厚生年金保険法による年金たる保険給付(厚生労働大臣が支給するものに限る。)を支給すべき場合に国民年金法による年金が支払われたとき | 国民年金法による年金給付は、厚生年金保険法による年金たる保険給付の内払とみなすことができる |
○年金たる保険給付の受給権者が死亡し受給権が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以後の分として過誤払が行われたとき⇒過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき年金たる保険給付があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該年金たる保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。 |