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実務家インタビュー 佐藤正欣さん

社会保険労務士佐藤正欣(さとう まさよし)
社会保険労務士 佐藤正欣さん(さとう まさよし) ■ プロフィール

特定社会保険労務士。 静岡県出身。東海大学法学部卒業。 SRC・総合労務センターに所属し、輝く未来のオンリーワン企業を支援するため「大企業のマネをしない中小企業独自の労務管理」を理念に事業展開。建設会社の安全大会等での講演を軸に創業間近の個人建設業者の経営支援を行い、自らが代表を務める一人親方団体(建設・運送業)の会員数は300を超えている。現在、事務手続代行業務を大切な土台に、中小企業の経営相談をはじめ人事制度策定等、人事労務コンサルティングにも力をそそいでいる。 著書にリストラ・解雇・倒産に備える裏表防衛マニュアル(日本実業出版)の他、日経産業新聞、産経新聞、月刊総務などにおいても執筆をしている。

現在の仕事について 日々の業務は、労働保険(労災・雇用)・社会保険(健康保険・厚生年金)の手続や、給与計算業務など事務手続面におけるアウトソース業務と、就業規則作成、人事制度策定、経営相談などのコンサルティング業務を並行して行っています。 また、相談業務の比重もかなり強くなりつつあり、その案件も年々複雑・高度化してきています。集団化・画一化されてきた労務管理が、個別具体的に管理する方向へシフトしていることから、労使の揉めごと(厚生労働省の平成20年度個別労働紛争解決制度施行状況において、解雇絡み・労働条件の引き下げ・いじめ嫌がらせの助言・指導申出件数が、いずれも前年より上回っている)が増えてきています。そんなこともあって、この4月に特定社会保険労務士の付記をしましたが、積極的に紛争に介入しようという姿勢で特定社会保険労務士になろうと思った訳ではありません。火事が起こる前にそれを予知し防止する"火災報知機"としての役割こそ社労士ではないかと思います。そのために最近ではトラブルを起こさないための、日々の労務管理方法や事務処理方法におけるアドバイス、リスク管理にも力を入れています。社会保険労務士の将来性 内閣府の国民生活に関する世論調査報告書(平成20年6月調査)によれば、政府への要望として「医療・年金等の社会保障構造改革」を皮切りに、「高齢社会対策」「雇用・労働問題」と続いています。「少子化対策問題」もありますね。現在のこの経済不況下においては、この調査を行ったときよりも雇用問題に対する声は更に大きくなっているといえるのではないでしょうか。これら諸問題は、いずれもトップ10の中に入っていて、国民の関心事であるだけに、新聞やマスコミで掲載されない日はありません。よく見ると、このどれもが私たち社労士が取り扱う専門分野です。他の士業資格と比べてもこれだけ取り扱う分野が多岐にわたるのは社労士だけではないかと個人的に思っています。それだけニーズがあるということなのではないでしょうか。まずこれだけを見ても、将来性のある資格だと思います。 今後の目標 物事の本質を見据えることのできるバランス感覚に優れた社労士になりたいですね。 というのも、この資格に出会った頃、ちょうど受験勉強をはじめた頃は、どちらかというと『使用者』対『労働者』という構図の中で、弱者は労働者だから労働者の味方になれる社労士になりたいなんて単純に考えていました。ところが、勉強をはじめてみてビックリ。労働者を保護する法律はあるけど、経営者を保護する法律は一つも存在しないという現実に直面したのです。そして時を同じくして、実際に倒産していく会社を目の当たりにしてショックを受けました。そういったこともあって、今では180度考え方が変わりました。基本スタンスは、経営者の味方である社労士でありたいと。でも、経営者側について労働者を敵対視するということではありません。経営者側の味方となることで、より良い職場環境作りのお手伝いができれば、そこにいる社員の雇用も守られることに繋がりますよね。経営者も社員も、お互い幸せになるお手伝いができれば社労士としてこんなに素敵なことはないと思っています。 そのために偏った社労士になりたくはありません。杓子定規に法律がこうなっているからダメ!であるとか、法律に書かれていないから何をしても良い!というような考え方をするのではなく、バランスよく物事の本質を見極めて、いま目の前に起こる問題を現実的にどう乗り越えたら、経営者・社員双方に利益をもたらすことができるかという視点を常に持ったコンサルができるよう日々研鑽に励みたいと思っています。 これから社会保険労務士を目指す皆様へ 受験生時代に培った知識は、実務で決して無駄にはなりません。実務の現場は、試験問題のように答えは1つではなく、あらゆる選択肢が存在します。それをクライアントに提案するのも自分次第。1日1日が、常に真剣勝負でやりがいのある仕事です。受験勉強に辛くなったり、苦しくなったりしたとき、もう止めてしまいたいと思ったときは、今やっていることは将来決して無駄にならないんだ!と強く自分に言い聞かせてください。 そして、同じ志を持つ仲間を作ること。復習と仲間作りの場として、クレアールには「合格ナビ」という素晴らしいシステムが設けられています。これは、他の予備校にはないクレアール独自のシステムです。私は、このナビで性別や世代を越えた仲間と出会い、一緒に勉強し何度となく助けられました。同じ目標に向かうからこそわかりあえることがあります。 時間は有限。社労士を目指そうと決めた動機は人それぞれだと思いますが、人生の貴重な時間を社労士受験に費やす訳ですから、その最初の自分の動機・思いを大切にしてください。社労士が活躍するフィールドは未知数で、その可能性は限りなく広がっています。自分の思いを形に変えるため、ぜひ合格を掴み取ってください。  
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