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実務家インタビュー 羽田 操 さん

羽田 操さん

羽田 操さん(社会保険労務士)

株式会社ブレインコンサルティングオフィス

金融機関に10年間勤務し、年金手続き・相談業務等を担当。税理士法人勤務を経て、現在、株式会社ブレインコンサルティングオフィスにて、社会保険、給与計算などの実務を中心に活躍。顧問先企業への給与計算の導入やオペレーション指導には定評がある。また、人事労務相談も多数行っている。

社労士との出会い

短大卒業後、信用金庫で10年間働きました。窓口や後方事務を担当していましたが、5年目くらいから、「年金レディ」という肩書きで仕事をするようになりました。 専任ではなく、月に数日なのですが、50歳台のお客様を訪ね、「年金をもらえるようになったら、その受け取りを是非、うちの信用金庫で」と言って営業したり、相談をうけたりする仕事です。実際60歳や65歳になったときには、年金請求の手続代行までしていました。ただ、前任者から簡単な引継ぎしか受けていず、年金の知識など、まったくないに等しかったので、うまく行かないことも多く、もっと勉強しないといけないと思っていました。 そんなとき、「あなたのやっていることは、社労士の職域を侵している」と言われたことがあり、年金の専門は、社労士なのだ、と思ったというのが、「社労士」との出会いです。

合格までの経緯、仕事と勉強の両立

2回目の受験で合格しました。金融機関は、業務に関連する色々な試験があるのですが、数週間の勉強で準備できるものも多く、1回目はその延長のような感覚で受けてしまったため、落ちてしまいました。そこで、もっと本腰を入れて勉強しないと受からないものなのだと認識を改め、翌年は頑張りました。 2回とも信用金庫で働きながらの受験でしたが、毎朝、4時から6時の2時間勉強すると決めて、それを守っていました。週末は1日予備校に通いましたが、平日の勉強は朝の2時間だけで、夜は時間があっても勉強はせず、それまでどおり、夕食を食べ、ビールを飲み、という生活パターンでした。早く寝ることだけは意識していましたが。

合格後~現在まで

せっかく社労士の資格を取ったのに、信金の支店での「年金レディ」の仕事はなくなってしまいました。しかも、勤めていた信金自体の吸収合併の話もあり、10年も勤めていたので、迷いはありましたが、資格を活かすために信金をやめることを決意しました。 信金をやめるとき、背中を押してくれたのは、プロゼミ(北村庄吾の主催する社労士実務セミナー)の存在です。プロゼミに通い、開業してやっていこうという仲間に刺激を受け、実務経験をどこかで積み、いずれは開業しようという気持ちになっていました。 そこで、信金をやめたあとは、知り合いの紹介で、税理士法人に入りました。そこの所長は社労士の登録もしていたので、社労士業務も行っていたのですが、専門でやっている人がいなかったのでちょうどいいということで、雇ってもらいました。 そこでは社会保険手続や就業規則、人事制度導入など、色々な経験をさせてもらいましたが、会計の仕事も増えていき、毎月法人決算処理をこなしながらだったので次第に夜遅くまで帰れず、土日も休めないような生活になってしまいました。 もっと社労士業務に専念したいと思っていたとき、プロゼミで知り合った北村からブレインで働かないかと誘われ、意を決して転職し、今に至ります。

現在の仕事とやりがいを感じるとき

今は、メインでは給与計算、社会保険手続をしています。ただ、新しい会社の立ち上げのときには給与を決めるところからお手伝いしたり、年金事務所や労働基準監督署の調査があれば、地方の会社まで出張したり、「キャリア形成促進助成金」を中心に助成金の申請代行をしたり、色々な業務を行っています。去年からは、給与計算や年末調整、年度更新の仕方のセミナー講師もしています。 この仕事をしていて良かったなと思うときは、たとえば、新しいお客さんのところに行ったときに「今まではこういうことを相談できる人がいなかったから、良かった」と言ってもらえたときや、セミナーの講師をして、「いままで断片的にしか分かっていなかったことが、しっかり理解できて、すっきりした」と喜んでもらえたときなどです。

これから社会保険労務士を目指す皆様へ

社労士試験で勉強することは、生きるうえでの基礎になっている知識ばかりです。たとえ社労士として仕事をしなくても、学んだことは、自分の生活に一生役に立ちます。 私は色々な会社の給与計算を行っているので、以前は社内でしていた給与計算を引き継ぐ機会が多くあるのですが、ほとんどの会社がなにかしら間違った計算をしています。でも、普通の人は、残業代の計算方法や社会保険料の控除などについて、よく分かっていませんから、給与明細をもらっても疑問に思うこともありません。社労士の勉強を極めれば、給与明細の間違いも見つけることができます。ほとんどの会社が間違っているということは、正しい給与計算ができるということを、企業に対してアピールすることもできます。 試験勉強は暗記が多く、嫌になることもあると思いますが、その知識が具体的にどう生きるかを考えて、是非前向きに勉強してもらえたらと思います。頑張ってください。
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