Read Article

「努力は裏切らない!」 関谷 大樹さん

 

関谷 大樹さん

受験回数:5回

 

初めに

 平成26年度の第45回試験から五度目の受験でようやく合格しました。その間、平成27年度の二回目の受験では、気の迷いから労働経済の「M字カーブ」を取り間違え、合格基準点を満たしていながら、選択式労働一般が1点で足切り(この年度は2点救済でした。)。

皆様ご存知のとおり、この年は前例のない「合格率2.6%」。せっかく手にしかけた合格を逃しました。
「でも、ここまでできるのだから基礎力はついているはず。もう大丈夫なはず。」
そう信じてコンスタントに択一式46点を取るだけの力をキープしながらも、その後3年間はいずれも労働一般の足切りで涙を飲んできました。
受験を複数回重ねている方。「このままどうしてもダメなのではないか」「運に左右されて終わってしまうのか」と不安になる受験生も多くいるのではないでしょうか。

ですが、努力は裏切りません。合格したから言えることではありますが、二年目でポッと受かってしまっていたら、今のような知識の蓄積も理解もなく、実務では役に立たない社労士になっていたのではないかと思っております。

不安な受験生が自分と自分の将来を信ずることができるよう、拙い文章で恐縮ではありますが、自身の体験を綴りたいと思う次第です。

社会保険労務士を志した動機

 私は、ほかの多くの受験生の方とは境遇を異にしており、大学卒業以後、社労士試験ではよく耳にする団体に努めております。今もその団体で社会保険関係業務に携わっております。

私が社労士試験を受けようと思ったきっかけは、五年前、自分が職場におかれた境遇によるものです。当時は上司との折り合いが悪く、そのうえ、職場は大変風通しが悪い状態であり、その幅寄せが部下にのしかかってくるような状態でした(注:職場の名誉のためにお断りしておきますが、今は改善されてよい環境になっております。)。

中間管理職の私としても、その幅寄せの対象から外れることがなく「いつ辞めてやろうか」とそればかり考えていましたが、こういう団体職員の仕事というのは、いわゆる「つぶしの効く仕事」ではなく、中途半端に年齢だけを重ねている身が次の仕事を探せるものかと……。

そこで、「ささやかながら世間と太刀打ちできる武器がほしい。できれば今の仕事(経験)に直結する資格を……」と思い、少ない選択肢の中から社労士資格を選択したというわけです。

この辺、将来の希望に満ち溢れた受験生の皆様には胸を張ってお示しできるようなものではなくてなんだか申し訳なく感じるのですが、結果的に、労働関係制度についても勉強することができ、客観的に自身の立場を分析することができたのでよかったのかなと思っています。

クレアールを選んだ理由

受験初年度の平成26年度は、某大手資格予備校に通学しておりました。他校のことだからといって悪く書くつもりも、もちろんよく書くつもりもないのですが、率直な感想からいうと、通学校の講師の先生は大変説明のうまい先生でした。通学を辞めた後もお世話になったりしましたが、その予備校のテキストは内容が大変薄く、ある程度の難易度を持った資格試験だと太刀打ちするのはちょっと難しいかな……というレベルでした。

クレアールを選んだのは、まず受講料が低廉であったこと。特に早期割引の割引幅が大きいので、これには経済的に大変助かりました。また、そのうえで、かなり高度なレベルの内容も網羅していたというのが大きな理由となりました。結果的に2年目以降はクレアールを選択しています。

クレアールを選択してからの知識量の増加は、自分自身でも驚くくらいすさまじいものがありました。おそらく倍近くの知識量になったのではないかと思います。通学していた予備校では取り上げられておらず、クレアールのテキストで初見の内容も多かったのですが、それが各項目と体系づけて説明されているため、自分にとってはすんなり頭の中に入ってきた感じです。

説明動画でも斎藤先生の説明が大変わかりやすく、当初は苦手科目だった労働基準法や労働安全衛生法も、現在では得意科目といえるレベルになっております。

具体的な学習法(受験準備期間中)

一般的に、資格受験に当たっては「過去問をやりこむ」ということが勧められます。現にクレアールでも「過去問に繰り返し取り組む」ということが推奨されているようです。

しかし、私の場合は、受験の一年目に過去問を万遍なく取り組んだことで、かえって理解が偏ってしまうような感じがしました。当たり前ですが、制度改正内容は過去問には出てきませんので、過去問対策だけでは、法制度を扱う資格にあっては致命的な理解不足が生じます。

そこで二年目以降は、クレアールから課題として与えられる答練問題のみを流して解くことにしました。通常は、問題を一とおり解いた後に解答解説を確認して理解の度合いを図るのでしょうが、私の場合は逆に、解説動画を見ながらテキストを読み込み、そのセクションの解説動画を見終わったらその翌日に問題を解き、どこまで覚えているのかを確認する、という方法を取っていました。

その際、解けなかった問題、解けたけれどもうろ覚えだった問題については、「どの部分がわからなかったのか(あいまいだったのか)」、「その理由は」などを確認して、テキストの余白に書き込むようにしました。模擬試験の答え合わせなどにあっても、必ず同様の確認作業を行い、テキストに書き込むという作業を繰り返しました。

また、試験年度が替わる都度、前年度以前書き込んだ内容についてテキストが変わるたびに同様の書き込みをしました。わかりやすく言うと、テキスト自体を「学習ノート」化した感じになります。

そのうえで通勤中などにはテキストの読み込みを繰り返し行いました。これを行うことでテキストの内容が頭の中にビジュアルとして残り、「この横に書き込んだ内容がアレだったな」、「この判例の横にはこういう内容が書いてあったな」と記憶のインデックス付けの作業ができたと思います。

とはいえ、私のやり方はあまり一般的ではないと思うので、現在、皆さんが取り組んでいる方法で「どうしても頭に入ってこない」、「過去問だけやっていると気がめいる」などの場合のアクセント程度に考えていただいた方がよいのかもしれません。

私は、全般的に各教科とも同じようなやり方で進めていきましたが、既に書いたとおり私は日常業務で社会保険を取り扱っておりますので、特に年金系の科目については基礎の土台があり、そういう意味では労働系の科目に時間がさけたというアドバンテージがあったのは確かです。その点あまり参考にならなくて申し訳ないのですが……。

具体的な勉強法(試験直前対策)

答練問題のほか、模擬試験の問題を複数回検証してモノにするという作業を行いました。

模擬試験というものは、各予備校のプロがその時点で想定される本試験の問題を最大限くみ上げることができるように作成したものです。社労士試験は、一定数の合格を前提として実施されている試験ですので、よほど偏った考えの試験作成者でなければ、プロの想定する範囲を大幅に逸脱することはないはずです。

直前の追い込みで時間がない中に必ずしも受験する必要はないと思いますが、そういう意味でも、クレアールだけではなく他校の模擬試験の問題を取り寄せ、内容の確認をするというのは有効かと思いますし、実際、自分の場合には大変役立ちました。

受験当日のこと

私の場合、上記のようにテキストに全て書き込みをし、それが「学習ノート」としての性格を併せ持っていたので、多少荷物が重くても試験会場に主要6科目と法改正のテキストを持ち込んでいました。本来はNGなのかもしれませんが、選択式でどうしても気になった回答などはテキストですぐに確認して安心することができましたし、また、その際に目に入ったテキストの内容が択一式の問題に出てきたりもしましたので、結果的にそのやり方でよかったかなと思っています。

なお、「学習ノート」という言葉を使いましたが、学習ノートそのものを作成するのは絶対NGだと思っています。誤記の可能性を排除できませんし、人間というのは一度モノを作り始めると凝ってしまうものです。そうすると時間が無限に浪費されることになりますので、これだけは避けてください(そもそも凝らないで作るレベルのものなら、試験のときにもあまりあてにならないと思います。)。
あと一般常識の範囲ですが、空調が効かないのはよくあることなので、かさばらない上着を持って行ってください。私の場合はジャージの上を持っていきました。

それと都市伝説のような裏技ですが、カフェインと糖分を同時にとると集中力が一時的にアップします。シュークリーム&ユンケルの組み合わせで「シュンケル」などと某サイトでは呼ばれているようです。カフェインの適性は人それぞれなのでオススメというわけではないですが、藁にもすがりたい(かつ、カフェイン耐性がある程度ある)方は、一度模擬試験などで試されてはいかがでしょうか。

みんなが嫌いな労働経済対策について

私も何度もくじけた選択式労働一般……特に労働経済対策ですが、私も最終的にその効果的な対策を構築することができませんでした。とにかく広い分野からポツンと変な問題が出ますし、法制度の問題であっても、労働一般の過去問をやりこんでいる人はそんなにいないでしょう。今でも労務管理の問題が出る可能性も「ない」とは言いきれません。

この労働一般については、最終的に「試験対策万全」の状態で受験に挑むのは不可能だと思っています。そのくらいの割り切りが必要です。

ただし、ここ2年ほどは、法制度の分野からも出題があり、ともに数値(人数要件)が関係している部分です。ですので、数値的な要件が土台になっている部分だけはしっかりとつぶしておき、普段からニュースなどで幅広く情報を収集するというのが最低限の対策なのかなと思います。

・最後に

取り留めもない話を最後までお読みいただきありがとうございました。

私は、そういう業務を行っていましたので、初めは「一発合格してやる!」と生意気なことを思っていました。

実際そう思っている方もたくさんいらっしゃると思いますし、現実的に一発合格が不可能な資格ではないと思います。しかしながら同時に、非常に範囲が広く運に左右される試験でもあり、実力があっても容易には合格できない資格でもあります。私自身も、もう一度受けてもある一定水準以上の点数を取る自信はありますが、受かるかどうかわかりません。

これまで運がなく良い結果を出せない方も、決して諦めないでください。「もうやめれば」などという戯言は無視してください。自分を信じて努力すれば、その努力は絶対に報われます。また、その努力が資格取得後の糧になるはずです。

 

Return Top