労働基準法 7 賠償予定の禁止、前借金相殺の禁止、強制貯金 [労基法16条~18条]

問題

労基法16条

法16条(賠償予定の禁止)の適用は、労働者本人に限定されない。したがって、労働者の親権者や身元保証人に対しても、当該規定が適用される。

労基法17条

法17条(前借金相殺の禁止)の規定は、「使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」と定めており、労働者が自己の意思に基づいてする相殺まで禁止するものではない。

労基法18条1項

使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。

ポイント!!

賠償予定

の禁止

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。 実際に生じた損害の賠償を請求することは禁止されていない。
前借金相

殺の禁止

使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。 労働することが条件となっていないことが極めて明白な場合は、前借金相殺の禁止の規定は適用されない。
強制貯金

の禁止

使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。 一定要件のもとに労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理することは認められている。
社内預金(直接管理) 通帳保管
労使

協定

必要(届出⇒必要)
(イ)預金者の範囲

(ロ)預金者一人当たりの預金額の限度

(ハ)預金の利率及び利子の計算方法

(ニ)預金の受入れ及び払戻しの手続

(ホ)預金の保全の方法

貯蓄金

管理規程

必要(届出⇒不要。労働者に周知) 必要(届出⇒不要。労働者に周知)
(イ)預金先の金融機関名及び預金の種類

(ロ)通帳の保管方法

(ハ)預金の出入れの取次ぎ方法、等

利子 必要(年5厘以上) 不要
預金の管理状況の報告 必要

(毎年、3月31日以前1年間における預金の管理状況を、4月30日までに所轄労働基準監督署長に報告)

不要
その他 労働者が、貯蓄金の返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。この場合に使用者が遅滞なく貯蓄金を返還しないときは、所轄労働基準監督署長は、使用者に対して、その必要な限度の範囲で、当該貯蓄金の管理の中止を命ずることができる。

○ 派遣元の使用者は、派遣中の労働者の預金を受け入れることができるが、派遣先の使用者は、派遣中の労働者と労働契約関係にないので、派遣中の労働者の預金を受け入れることはできない。