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面接対策のススメ【中編:コンピテンシー面接対策】


前回のコラムでは、早期に面接対策をスタートすることのメリットと、実際に今からできることとして、自己分析の進め方をお話させていただきましたが、今回は「コンピテンシー面接」についてお話させていただきます。
「コンピテンシー面接」とは、“優秀な成果・成績を出すことのできる人に共通して見られる特性”を人物評価の「物差し」として行われる形式の面接試験です。
かつての面接試験においては、面接官が受験者に対して抱く第一印象や好き嫌いなど、属人的な基準で採用するかどうかを決めてしまうといったことも少なくなかったのですが、そうした場合、採用してから職務内容と人材のミスマッチが起こってしまうことも多かったのでしょう。そこで、職務遂行にあたっての能力があるかどうかを客観的に判断できる形式の面接を行うことが必要であると考えられるようになりました。
こうした形式の面接試験は今や主流となっており、コンピテンシー面接への理解を深めたうえで対策を進めていくことが、受験をされる方にとっても「何を求められ、どのように準備をしていくべきか」を明確にしていくことができると思われます。

 

3つの面接評価ポイント

面接試験を通して採用側が受験生を評価するポイントは大きく分けて「人柄」「熱意」「能力」の3つにまとめられると考えられます。
「人柄」については、最低限必要とされる礼儀作法が身についているかどうか、きちんとコミュニケーションが取れるかどうかといったことなどですが、これらは主に面接試験での立ち居振る舞いを通して評価されることが多いでしょう。
「熱意」は、「この仕事を続けていけるかどうか」「併願先で内定を貰ったら辞退してしまわないか」といった点を確認するための基準といえます。志望動機や併願状況を聞く事で、公務員という仕事や志望先に対してどの程度の熱意を持っているかどうかを測っているとお考えください。
最後の「能力」ですが、これは職務を進めていくうえで必要とされる能力であり、それを測るために用いられる手法がコンピテンシー面接です。

 

コンピテンシー面接の概要

コンピテンシー面接では、受験者から過去の経験について話させ、その経験について「どのように考え、行動したか」を質問しながら、受験者の持つ問題解決力、コミュニケーション能力、リーダーシップなどが発揮されていたかを見極めます。
エントリーシートや面接シートの記入事項の中に「あなたがこれまでに力を入れて取り組んだことについて、具体的に書いてください」といった項目が用意されているのを目にした方もいらっしゃるのではないかと思いますが、ここに記載した内容について深く掘り下げた質問を行うのがコンピテンシー面接の代表的なやり方といえます。
もちろん、エントリーシートや面接シートに記載していなくても、面接試験の場で質問されることがありますが、まずはどのような観点でエピソードを準備すべきかを知っていただければと思います。

例えば、「大学祭でクラスのリーダーとなり、模擬店を出店した」という経験を取り上げたのであれば、『なぜリーダーをやることになったのか』『どんなことで苦労したのか』『どのようにそれを乗り越えたのか』『結果としてどうなったのか』という質問を受けることを想定しておく必要があります。
その上で、最後に「この経験を公務員として採用された時にどのように活かしていけると思うか」を話せるようにしておくことも忘れないでください。

 

エピソード選びのポイント

エピソード選びを間違えてしまうと、単なる「思い出話」になってしまったり、能力をアピールすることが難しくなってしまうため、掘り下げられても対応しやすいものを選んでおくことが大切です。前回のコラムで、自己分析を通して自分史を書きだしてみましょう、とお話をしていましたが、書きだしたエピソードの中から以下のようなポイントを元にしてピックアップすることをおすすめします。

・困難さ、成果などが人にわかりやすく伝えられるもの
・一人だけの努力ではなく、周囲との協力や連携を交えて話す
・できるだけ新しいエピソードで(中学以前のものは極力避ける)
・取り組んだ結果、その後の自分に影響を及ぼしたも

エピソードを選別したら、それを以下の項目ごとに整理しておきましょう。字数や内容についてはあまり細かく考える必要はありません。(エントリーシートや面接シートなどに書きだす時に、スペースに合わせて編集することになりますが、それはまだ先のこととしてお考えください)

項目ポイント
①それはいつの話?学生であれば、大学生なのか高校生なのかといったことがわかるように、または「前職で営業職に携わっていた時」など、どんな状況での出来事かを冒頭で簡潔に書きます。
②なぜそれをやることになったのか?どのような目的のために行ったことか?またはそのきっかけ。業務において課題とされたものであれば、その目的を明確にしておくべきですが、そうでない場合は単純なきっかけで始めたことであっても問題ありません。書ける範囲で書いておきましょう。
③それを行う上で最も大変だったこと「困難のハードル」をここで設定します。
すぐに達成できてしまうことではないと読み手に感じさせることで、その先の成果が引き立ちますので、どのようなレベルの課題に取り組んだのか明確にしておきましょう。
④その困難に対して、どう取り組んだか?こが最も大切な部分です。課題や困難に直面した時に、どのように考え、行動できるかを伝えられるように、十分なスペースを取って語ります。
⑤その結果、どのような成果が出たのか?取り組んだ結果を伝える際は、客観的な視点が必要です。「頑張ることができた」だけでは自己満足となってしまうため、数字のような具体的指標や、他者からの声を成果に盛り込んでおきましょう。
⑥そこで得たことは何か?今後どう活かされるか?④で考え、取り組んだことを職務遂行の場面でどのように活かせるかを伝えることで、はじめて採用担当者はあなたの経験に対して価値を見出す事ができます。単なる思い出話にならないようにしましょう。

ここまでの作業を早い段階で済ませておく事ができれば、当面は筆記試験対策に集中していただいても安心ですが、逆に面接対策を後回しにしてしまうと、こうした作業を一次試験以降に着手しなければならないため、本番までに間に合わなくなってしまう可能性が高くなってしまうことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
もちろん、面接対策はこれがすべてではないのですが、ここまでのステップであれば早めに進めておく事ができる上に、面接対策の中でも非常に多くの時間と労力を必要とする作業ですので、数か月後にきっと「やっておいてよかった」と思えるはずです。

次回は「実戦的な準備の進め方」というテーマで、本番が近くなってから行う面接対策について、いくつかのポイントでアドバイスをさせていただこうと思います。
人前で話すときにあがってしまうメカニズムなどについてもお話しますので、面接試験に不安をお持ちの方はぜひご一読ください。

 

 

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