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合格者が語る、公認会計士試験一発合格の秘訣【第6回】

第6回  短答式試験直前期~当日の過ごし方③

矢川 裕士 (平成28年度公認会計士試験合格)

 

1. はじめに

今回は短答式試験当日の過ごし方について書いていきます。これまで準備してきたことが実を結ぶか否かを左右する重要なポイントが盛りだくさんだと思います。

 

2.当日の過ごし方

試験当日の朝は6時に目覚め、着替えや洗顔を済まし、6時30分頃に朝食に向かいました。私が泊まったホテルの朝食はビュッフェ形式でしたので、炭水化物を中心にしっかりと朝食をとりました。その後部屋に戻り、1時間目の企業の学習をしました。会場には、着席時間の5分前に着くように移動しました。早く会場入りして学習するという選択肢もとれたのですが、会場に行くと緊張して勉強どころじゃなくなるではないかという不安があった上に、そもそも会場が勉強に集中できる環境かどうか分からなかったこともありギリギリまでホテルの部屋で学習するという選択をとりました。ただし、私の場合ホテルが会場まで近かった上に前日に下見していたことによって会場までどれくらい時間がかかるか分かっていたためギリギリの移動でも問題ありませんでしたが、当日初めて会場に行く方や、交通機関を利用して移動する方はできるだけ早く会場に移動して学習した方が良いと思います。

会場に入るとすぐに着席時間になり注意事項の説明や受験者の本人確認、問題用紙の配布などが始まりました。これらの手続きが始まると、試験中机上に置くことが許可されていないものは全て片付けなければなりませんので、一切学習するこができなくなります。試験前に復習しておきたいことがある方は、開始時間ではなく着席時間までに済ませておくようにしましょう。実際に試験開始となるのは着席時間の20分後なので、なにもできず退屈な時間が結構あります。この間に集中力を切らさないように気をつけてください。私は指の運動や目の体操をして少しでも脳が活性化するようにしていました。また、問題用紙に書かれている注意事項や試験官の説明に耳を傾けてみるのも良いと思います。意外と自分の認識していなかった不正事項があったり、携帯の電源の切り忘れに気づいたりすることもあります。たとえうっかりでも不正をしてしまうとどれだけ実力があっても不合格になってしまい、全て水の泡です。また、模試の時などはなあなあで試験前に解答用紙に記名していた方もいるかもしれませんが、本試験ではそれも不正となります。開始の合図前に筆記用具に触れるだけで疑われてしまいますので、気をつけてください。

会場によるかもしれませんが、試験開始時間何分前ですといったようなアナウンスはなく、試験開始時間になると突然開始がアナウンスされます。私は油断しているところで不意に試験が始まり少し焦ったので、時計を見て1分前くらいから準備しておくと良いと思います。また、試験官も開始が近づくと時計を凝視し始めるので、試験官を観察しておけばなんとなく開始のタイミングがわかります。開始の合図の後は、まず全ての解答用紙に記名しました。開始後は早く問題に取りかかりたい気持ちでいっぱいでしょうが、なによりもまず全ての解答用紙に受験番号と名前を記入することを優先させてください。不正と同様に記名漏れも全ての努力を無駄にしてしまいます。とにかく最初に記名する癖を普段からつけておきましょう。記名後は今まで模試や過去問でシミュレーションしてきたことを意識しながら問題に取りかかりました。私の場合は試験までにかなり本試験をイメージした訓練を積んできていたので緊張はほとんどありませんでした。想定外の問題が出題されることもありましたが、とにかく今までやってきた通りのことをやろうと思い、落ちついて一題ずつ問題と向き合っていきました。

試験時間はあっという間に過ぎます。終了後には問題用紙が回収され全ての問題用紙の回収が確認できたら休憩時間となります。仙台会場に限った話になりますが、休憩時間中の会話はほとんどなくとても静かなので学習に集中できます。私はひたすら事前にしぼっておいたポイントの復習に時間を使いました。仙台の場合受験者が少なかったのでトイレの混雑はありませんでしたが、東京会場は混雑するかもしれませんので余裕をもって済ませておくとよいでしょう。また、終わった科目のことを考えるのはやめましょう。悩んで解答した部分をテキストで確認したい気持ちも分かりますが、その行動が合格に役立つことは一切ありません。どうせ当日の夜か次の日までには解答速報が出て自分の出来が分かるのですから、会場にいる間は我慢して次の科目の学習に時間を使いましょう。また、仙台会場ではありませんでしたが、場所によっては自分の近くの席で答え合わせ会が始まり、気が散ることもありうるので、耳栓などを準備しておくと良いかもしれません。それから、私は休憩時間の度に糖分補給用のチョコレートを摂取していました。

午前中の二科目を終えると昼休憩に入ります。昼休憩の間に外に食べに行く人はほとんどいないと思いますので、基本的に自分が持ち込んだ昼食を自分の座席で食べることになります。昼休憩とはいっても、試験当日の貴重な学習時間なので有効活用しましょう。行儀は悪いですが、私は昼食として片手で食べられるものだけ用意して置き、片手で食事をしながらもう一方の手でテキストをめくっていました。そこまでする必要があるのかと思われるかもしれませんが、試験当日の学習可能時間は本当に少ないので、貪欲に活用した方が良いと思います。
昼休憩後に二科目受験することになりますが、流れは午前中と全く一緒です。最後まで計画通りに事が運び、最終科目の終了時間まで集中力を維持することができました。会場の外に出た時に結果に自信があったわけではありませんが、自分の全てを出しきった満足感が溢れてきたのを今でも覚えています。みなさんにもぜひあの感覚を味わっていただきたいです。

 

3.終わりに

今回は、短答式試験当日の過ごし方について書きました。今回は試験問題の解き方について詳細に触れることできなかったので、そちらについては後日改めて紹介します。最後に、私の試験当日の携行品等を紹介しておきます。

  • 持ち物:電卓2台・シャーペン3本(計算・メモ用)・鉛筆5本(マーク用)・鉛筆削り2個・消しゴム2個・メガネ
  • 服装:身体をしめつけないもの、着脱しやすい服を重ね着(会場の空調に合わせて着脱するため)
  • 昼食・間食:おにぎり2個・パン1個・棒状の栄養補助食品1本・ブラックガム(眠気覚まし)・チョコレート・ドリンクタイプの栄養補助食品1本(食欲がわかない時用)・お茶1本・エナジードリンクを清涼飲料水に混ぜたもの(一気に飲むよりこまめに飲んだ方が効果が長持ちするらしいです)

上記は参考までに紹介しただけなので、みなさんはみなさんなりにベストな装備を整えて試験に望んでください。私の実例が少しでもみなさんのお役に立てば幸いです。

次回からは、論文式試験直前期~当日にかけての生活について書いていきます。論文式ならではの工夫も多数ありますので、ぜひご覧になってください。

 

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