Read Article

2009年合格者座談会

2009年度試験合格者の皆さんに、どのような勉強方法をされたのか、その受験生活をお聞きしました。

本試験の感触

石井 皆さん合格おめでとうございます。今年度も変わらず合格者数が多かったものの、昨年と比較すると合格者数が減少しました。その中で見事に合格された皆さんをお招きできましたので、本日は良いお話しが聞けるのではないかと思います。 まずは本試験の感想を伺いたいと思います。易しかった、難しかった、ここは大丈夫だった、ここは失敗したなどいろいろあると思いますが、そのあたりを自己紹介も含めてお話しください。

渡辺 コンサルティングファームで戦略コンサルタントの仕事をしています。会計士の勉強を始めたのは去年の3月からで、何とか一発合格することができました。

石井 働きながら合格されたんですか?

渡辺 はい、働きながらです。試験の感想は科目ごとに違うのですが、租税法と会計学の簿記は自分としては実力を発揮できなかったというか、難しく感じました。それ以外の科目に関しては、現在の仕事に近い管理会計や、もともと得意だった選択科目の経営学が、十分に力が発揮できたという感触がありました。租税法と簿記の失敗をこれらの科目でどれぐらいカバーできているかで合否が決まる感じで、結果は五分五分かなというような感覚で合格発表を待ちました。

石井 租税法は難しくなかったので、自分の実力だったらもう少しできてもよかったかな、というような感想ですか。

渡辺 租税法は勉強時間が足りず、最後に詰め込んで学習したので、カバーできていない範囲も結構あり、実は分からないところもありました。

石井 簿記は難しかったですか?

渡辺 簿記は、難しく感じました。

石井 そうですか。計算問題は、後で解くと易しい問題でも本試験では難しく見えてしまいますよね。

渡辺 それはあると思います。

石井 社会人の方だと時間の使い方などが大変だったと思います。そのあたりを後でじっくり聞かせて頂こうかと思います。では、次に新澤さんお願いします。

新澤 私は大学を卒業して農林水産省で働いていました。勤務前に想像していた職場とは違っていたので、その職場環境で働き続けるのは難しいと感じ、会計士を志そうと思いました。退職してから昨年の9月にクレアールに入校して勉強に専念しました。

石井 簿記は、知識ゼロからのスタートだったんですか?

新澤 簿記は働きながら独学で1級まで学習しました。

石井 独学で1級までですか?それはすごいですね。それで、会計士の仕事のどこに魅力を感じましたか。

新澤 縛られず、自由に仕事をやっていけることに魅力を感じました。

石井 もともと自由業のようなものに憧れみたいなものがあったのですか。

新澤 はい、ありました。また、会計士になった女性の先輩たちの活躍されている様子を見ていましたので、これも目指す理由のひとつになりました。

石井 会計士として働く一番良い点は男女の差別がないことです。学歴による差別や学閥もほとんどありません。また、以前より女性の社会進出が活発になり、女性の経営者や管理職の方が増えてきました。女性の経営者や管理職の方が増えてくると、女性の会計士の需要も増えてきます。クレアールのOGで会計士として活躍されている平林先生もそうですが、女性会計士が活躍できる時代であるといえるんじゃないでしょうか。それで、本試験はいかがでしたか?

新澤 私は租税法と経営学の出来が不安でした。他の科目は知識よりもその知識を駆使して、その場で考えるという問題が多かったので意外に解いていて面白く感じました。

浅井 私は2002年に大学を卒業して都市銀行に6年間勤めていました。クレアールで勉強を始めたのが一昨年の11月ぐらいです。当初は働きながら勉強していこうと思いましたが、短期合格することを目標にしているのであれば、ここはきっぱり受験勉強に専念すべきだと感じました。そこで、昨年の7月に会社を退職して勉強に専念し、今年合格することができました。

石井 本試験の感想はいかがですか?

浅井 私も租税法が非常に難しく感じました。私自身は、完成に近いところまで租税法の勉強が進んでいましたので、それ程心配はしていませんでしたが。経営学はテキストから知識を引き出してくることと併せて、社会人経験から引き出せる部分が多くあり、ここで多少アドバンテージが取れたかなという感触がありましたので、試験後にある程度合格を確信することができました。

石井 私の執筆した非常識合格法の本やクレアールのセミナーでも述べていますが、クレアールでしっかり学習しておけば、実は相対的に高い水準の学習をしていることになります。これは本試験を受けて駄目だと思っている方でも合格していることで明らかだと思います。では、高橋さんお願いします。

高橋 私は、現在大学3年ですが、大学に入学したときに、大学の会計士講座が開講することになり、説明会に参加しました。以前読んだ会計士関連の書籍を執筆された五十嵐先生ご本人が、その説明会に来て下さいました。そこでまずは簿記の勉強から始めました。結果として簿記検定の3級、2級、1級のすべてに一回で合格できたので、会計士までステップアップしようと思い昨年7月にクレアールに入校し、今年の本試験で合格できました。本試験の感想ですが、私も租税法に手ごたえがなく、翌日は行きたくなかったくらいでした。その日に大学の友人と集まって情報交換をしたところ、ほとんどの友人ができていなかたったことですごく落ちつきました。他の科目は手ごたえがありました。特に財表と経営学はいけたと思いました。

石井 私は財表を担当しているので、財表の問題に触れてみたいと思いますが、レベル的にはそれほど高くはなかったですよね。

高橋 はい、見たことのない問題もありましたが、論文式試験後はちゃんと書けているなという感触がありました。

石井 今年は、租税法に皆さん苦労されたようですが、財表は近年は会計処理を問う問題が多く出題されているので、簿記をしっかりとマスターしていれば、かなり解けるようです。簿記の処理を文書化すればいい問題が多く、純粋な理論を問う出題は少なかったですね。

私が実践した非常識合格法

石井 では、次に、「自分はこういう勉強をした」「非常識合格法をこう活かした」「社会人としてこう工夫した」「非常識合格法のとおりにやりました」など、クレアールのカリキュラムを適用するに当たって気をつけたところなどをお話しください。

高橋 私は、声に出すスピーチをあまりやりませんでしたが、非常識合格法で良かったなと思ったのは、テキストが絞られていて、他の予備校のようにテキストと別にレジュメなどが配布されないので迷わずに勉強できたところです。

石井 浅井さんはどうでしたか?

浅井 勉強方法についてですが、私は月時、週時、日時で計画表をエクセルで作成し、週時単位ぐらいで定期的に見直していくというスタイルで勉強を続けていました。膨大な学習量の中から学習する科目や内容を選ばなければいけない時に、そこで作成した計画表をもとにスケジュールを組むことで、最大限に可能なスケジュールを当てはめていくことができました。結果的には非常識合格法の「合格必要得点配点範囲」だけ勉強するということにつながりました。また、石井先生が作成された財表のスピーチ集は短答式の財務会計論で非常に効果を発揮しました。結果として1問の間違い程度で済みました。特に、短答式試験の財務会計論は配点の割合が非常に高かったので、財務会計論できちんと得点をかせぐことができたというのが合格につながったのだと思います。

石井 財務会計論がネックになる人が多いのが現実です。財務会計論をクリアしないと短答式試験の合格は厳しくなるようです。浅井さんは自分なりに細かく計画を立てていくタイプの方なのですね。

浅井 そうですね。

石井 いつまでにここまで学習する、というような計画を立てていかれるわけですね。

浅井 そうですね。学習期間中は、一度立てたそのスケジュールについては全く考えず、とにかく作業をこなすというようなイメージでした。考えることが必要な部分だけは、別に時間をとって学習していったこともよかったと思います。

石井 それでは新澤さん、お願いします。

新澤 私は、気分が乗らないと勉強ができないほうなので、いつも自分の気分が乗るような工夫をしていました。試験勉強だけでなく、必ずオンとオフの区切りをつけて週に1回休むようにしていました。1日の中でも、同じ勉強をしているとどうしても効率が悪くなるので、1日を2時間ぐらいずつに区切って、この科目をやったら次の科目へいくというように勉強していました。

石井 非常識合格法については、いかがでしたか?

新澤  非常識合格法で私が本当にいいなと思ったのは、石井先生が答練を何度も復習してくださいとおっしゃった点です。クレアールに入校した時は本当に簿記ができなくて、落ち込んでいましたが、今できないのは当たり前だから、何度も答練を解いているうちにできるようになると信じて取り組んでいました。7回転ぐらいさせていたら本当に解けるようになりました。それからは答練を受けるのが楽しくなり、気分が乗って勉強が進むようになりました。

石井 そうなってくると伸びるのが早いですよね。

新澤 本当に自分が伸びるのを感じたので勉強するのが楽しくなり、「あれっ、いつの間にか成績優秀者に名前が載っている!」みたいなことがありました。

石井 それは、とても嬉しいことですよね。渡辺さんはどうですか?

渡辺 僕が工夫したのは、徹底的に時間をどう有効的に使うかというところです。重要な部分だけ、つまり、非常識合格法でいう「合格必要得点配点範囲」を徹底的に勉強するという考え方には非常に共感ができ、それに則って学習を進めていきました。学習期間中に仕事が忙しくなり、講義に出席することができない状況が続いたので、ならばもっと時間を有効に使うためにどうすればいいのかを考え、さらに幾つか工夫しました。一つは学習のスピードを速めるためにDVDを2倍速で視聴しました。

石井 なるほど。倍速で聴くと、集中力もつくといわれますよね。のんびり視聴していると、逆に大事な部分を聞き逃してしまうこともあるようです。他に何か気を付けたことはありますか?

渡辺 学習のスピードを速めることに加えて、勉強して覚えなければならないポイントをもっと絞りました。まずは答練と非常識合格法のテキストを照らし合わせ、答練で出題されたところを中心に勉強し、それが終わったら、答練の論点以外の内容をテキストで勉強していくという方法をとりました。答練では特に試験に出題されやすいところを重点的に扱っていると考え、そこを中心に勉強することが一番効率的だという考えから答練中心の勉強方法をとりました。

石井 今、渡辺さんがおっしゃった答練中心の勉強方法は、実は、以前、"7ヶ月合格"を果たした合格者がとっていた勉強方法と同じです。社会人で、受験勉強に割ける時間が少ない人にはマッチしている勉強方法のようですね。

渡辺 はい、そう思います。もう一つは、私の場合は、すべての科目についてスピーチをやると時間が足りないと感じたので、企業法等の科目についてはほとんどテキストの文章を覚えずに、テキストに書かれている文章のロジックを中心に理解し、覚えていきました。具体的には、なぜそこにこの文章があるのかなどを考えて学習していくようにして、暗記量を減らしました。

石井 非常識合格法を具体的に適用するための工夫という点では、素晴らしいことですね。

合格の秘訣とアドバイス

石井 では、これから会計士試験の受験勉強を始める人、あるいは今勉強している人のために、一発合格するための秘訣や、アドバイスなどをお聞きしたいと思います。皆さんが一発合格できた最大の要因は何か、みたいなものがあれば合わせてお話しいただきたいと思います。

渡辺 テクニック的な話でいうと、やはり時間をどう合理的に使うかということになると思いますが、最大の要因をあげるならば、長い受験勉強期間においてモチベーションを高める、または維持するというところに最大の重点を置いたことが合格につながったと思います。私の場合は、1人で勉強することが多かったので、なかなか周りの人とコミュニケーションをとる時間がなく、なかなかモチベーションが高められずにいました。そのような中で、どのようにしてモチベーションをコントロールしたかというと、私は周りの人に「会計士試験の受験勉強をしている」「今年試験を受ける」「今年受かる予定である」などと話し、自分をどんどん追い込んでいくようにしました。不合格になってしまったら恥ずかしい、というような状況をあえて自分でつくり、追い込んでモチベーションを維持していきました。

石井 実は、周りの人に話して、あえて自分を追い込んでいくという手法をとる人はたくさんいらっしゃいます。思い切って周りに勉強していることを言った方がいいようですね。言うということは、自分を追い込むことにつながるので、弱気になった時も、自分にいい意味でのプレッシャーを与えることができるのではないかと思います。

新澤 私は、いつも楽しく勉強するように心がけていました。あえて遊ぶ時間も取るようにし、一方で、それを理由にして落ちたと言わないように、遊ぶ時間にあわせて勉強も効率良く、効果的にできるような工夫をしました。

石井 メリハリをつけるのが一番ですね。

新澤 そうですね。それから、勉強仲間がいてくれたのはすごく心強かったです。勉強仲間でも、ただ自分ができないことや不安をダラダラ話しするだけの仲間は、本当の仲間じゃないと思います。幸いなことに、私の周りには優秀な友人がいたので、とても刺激になり素晴らしい環境の中で勉強できました。

石井 勉強仲間とのつき合い方や受験勉強期間中のオン・オフの使い分けは、ちゃんと考えていく必要がありますよね。浅井さんはいかがですか?

浅井  新澤さんがおっしゃったように、いい勉強仲間ができたことは、合格にとても大きなプラスになったと思います。また、私が成績優秀者のランキングに載ると、周りの仲間も私を頼ってくれて質問してくれるようになり、私もその質問に答えるために努力をしていくのが自分の勉強になったりして、非常にモチベーションアップにつながりました。根本的に理解していなかったところが、その質問を受けたことで理解できたりしたのが非常に良かったと思っています。

石井 成績優秀者のランキングを活用するのはいいですね。

浅井 そうですね。1年後の目標に向けて勉強していくというのは辛いものがありますが、1回ごとの答練の成績表といった短期間で区切った成績表は、その時点での自分の状況が目で見えますので、モチベーション維持には非常に効果的だったと思います。

石井 そのように、成績表で自分の進歩の度合を確かめるのは、とても理にかなったものですね。初学者の方はすぐに上位には行けませんが、諦める必要はありません。私がよく言うのは、それでも試験直前には上位にランクされないと合格は難しいということです。初学者でも数回受験している人でも、合格するためには成績表の上位にいる必要があるということです。そこを勘違いしないようにしていただきたいと思っています。自分は初学者だから点数が取れなくてもいいとか、成績優秀者に載らなくても仕方ないんだと思ってはいけません。クレアールの場合は、成績上位にランキングされれば高い確率で合格できます。その成績情報をうまく利用するというのが大事だと思います。

高橋 私も勉強仲間や講師の先生方に恵まれたと感じています。石井先生をはじめ講師の先生方がいつもモチベーションを上げる話をしてくださり、また、周りの友人もみんなプラス志向の塊みたいなメンバーだったのがよかったと思っています。いつも、絶対に受かるんだとか、講師の先生方のお話をベースに受かったら何をしようかといった話をして、常に「合格するんだ!」と自分に言い続けたのがよかったと思います。また、私は何も考えずに勉強だけをしていたので、どのテキストがいいとか、どの学校がいいとか、そういうことは全く考えませんでした。クレアールでしか勉強しなかったので、実は何が非常識なのかも全然わかりませんでした(笑)。会計士講座のテキストが配られた時も、「こんなに厚いけど、これでも他校の2/5ぐらいなのか」と思ったぐらいです。

今後の目標や将来のビジョン

高橋 私は、まだ大学3年生なので、会計の知識は忘れない程度にメンテナンスしつつ、今まで会計士試験の勉強でできなった分野の勉強を大学でやっていこうかと思っています。

石井 会計士試験に合格したら、もう「学生であって、学生ではない」ということを自覚してくださいね。

浅井 私は、米国公認会計士の資格も取得しているので、まずは監査法人に勤め、将来は会計の知識プラス国際性という専門性を活かして、組織再編の仕事や国際的なアドバイザリー業務などを経験してみたいと考えております。

石井 最近は、国際会計基準(IFRS)の導入に関連して、「国際性」が高く評価される時代になっているので、ぜひ、頑張っていただきたいと思います。

新澤 私は監査法人で会計士の独占業務である監査業務をしっかりとマスターし、「監査を任せるなら新澤さんに任せたいよね」と言われるぐらいになりたいと思います。

渡辺 私は、まだ一般事業会社に勤めております。会計士の勉強を始めたきっかけが、コンサルティング業務の幅を広げたいと思ったことなので、まずは、学んだ財務や会計の知識を生かしたコンサルティングの仕事をしていきたと考えています。具体的には、現在、戦略コンサルティングとして、主に業務改革や組織改革などの業務戦略を扱って、事業戦略法を計画したりしています。それにもう少し財務とか会計の視点を加えたコンサルティングをやりいのですが、まだ、監査法人に行くか、コンサルティングファームに行くかで悩んでいます。監査法人に行くならば、インチャージになるくらいまではやってみたいと思います。

石井 将来コンサルタントの方向に進むならば、それはそれでいいことだと思います。皆さん、それぞれの目標を持たれて非常にいいなと思いました。

公認会計士を目指す方へメッセージ

石井 最後に一言ずつメッセージをお願いします。

高橋 勉強している時は大変な試験だと思いましたが、合格してみると「ああ、受かったんだ」というような感覚で、意外にあっけなかったなという感じがしています。「試験レベルを神聖視しないこと」の意味が分かった感じがします。

浅井 同じように振り返ってみると、勉強を始めるという決断をすることが大切なことだと思います。多くの方が始めようかなと言ってやめてしまいますが、私の場合、始めるという第一歩を踏み出せたことが一番大きかったような気がします。勉強を始めてしまえば、いろいろ方法論がありますので何とかなると思います。

新澤 今までお話ししたように、これから勉強をされる方には、ぜひ、精一杯受験生活を楽しんでいただきたいと思います。自分でどのようにでも楽しくできると思います。

渡辺 クレアールを選んで間違いなかったと思っています。同じ監査法人に内定をもらっている人と話したことがあるのですが、他の予備校で勉強していたら、1年から2年以上勉強期間が長くなった気がします。クレアールを選んで非常に時間を有効に使えました。社会人であればクレアールを選んだ方がいいと思いました。周りの方にも勧めています。

石井 最後になりますが、みなさんが、会計士という職業を選んで私は間違いないと思います。まずは、会計士としての一歩を踏み出してみてください。いろいろな世界が開けてくると思います。今後の皆さんの人生において、さらにこの会計士という資格を輝かせていただきたいと願っています。本日は、誠にありがとうございました。

 

Return Top